導入事例インタビュー

NTTデータソフィア株式会社様

社員一人ひとりが健康でいきいきと働ける環境づくりに全社一丸で取り組む

 

 

「金融の未来を創る。ひとに優しいITで」を掲げ、りそなグループをITの力で支えるNTTデータソフィア。同社は金融機関におけるシステムの開発や構築だけでなく、運用・保守、さらに営業店の工事や端末の管理など、広範囲にわたってITサービスを提供しています。健康経営に注目が集まる前から、人を資産と捉え、長年、社員の健康向上に努め、2020年からパソナの健康LIVEセミナーのサービスを利用しています。

代表取締役社長自ら健康経営の最高責任者を務めるなど、会社をあげてコミットする同社で、健康経営をけん引するキーパーソン2人にインタビューを実施。これまでの取り組み、現在の課題と今後についてお伺いしました。

写真左から
取締役 経営企画本部長 安田有志氏
経営企画本部 企画部 マネージャー 宮崎千嘉子氏
※写真撮影時のみ、マスクを外しております。

IT企業の資産は人。事業を活性化するベースは社員の健康にある

まず貴社事業についてご紹介いただけますか。

当社は1983年に銀行の子会社としてスタートした会社です。それから金融再編成の時代を経て、2004年に国内でIT業界の最先端を走るNTTデータの仲間入りをし、社名もNTTデータソフィア株式会社としました。現在、当社はりそなグループ様をITの力で支えており、開発・構築だけでなく、運用・保守はもちろん、営業店にある端末管理までと、かなり幅広いIT業務を担っています。

健康経営を始めるきっかけについて教えていただけますでしょうか。

当社の資産は、人です。人を守らずして、何を持って経営するのか。健康そのものが会社を活性化するという考えが根底にあります。社員にベストパフォーマンスを出してもらうためには、健康が欠かせません。しかし振り返ってみると、2013年頃、大規模なプロジェクトが重なり、当社の社員達は心身ともに疲れ切っていました。大規模プロジェクトを終えた後には、いわゆる燃え尽き症候群のような社員も出ていました。この時に“どうにかしなければ”と危機感を覚え、会社をあげて、健康に関する取り組みに着手することにしたのです。

健康経営において、貴社が抱える課題について教えていただけますでしょうか。

金融システムを守っているという業務の特性上、緊張感のある業務であることは事実です。必要なときには夜間の呼出がありますし、社会基盤を支える金融システムを守るのは一筋縄ではいきません。システムは人間が作ったものですから、トラブルが起きるのは当然ですが、不測の事態に直面したときにも対処できる手だてを準備しておくことが肝心です。

特に新型コロナウイルス感染症が発生してからはリモートワークとなり、社員の多くは運動不足になりました。会社に出勤していたときには、社員食堂でバランスの取れた食事をとることもできましたが、自炊となると栄養バランスが崩れている可能性も出てきて、会社として何か取り組みをしなければならない状況になりました。

テクノロジーの進化で、少しはエンジニアの業務負荷も下がったのではないでしょうか。

確かにクラウドも含めて技術が進化したことによって、お客様の要望を実現する方法は多様になりました。お客様ももちろん、今までと同じ仕組みでいいとは考えておらず、業務の特性に応じて変えるべきところと、現状維持すべきところをすみ分けして、使い分けされています。しかし当社が金融システムを守っているという点では、重要な役割を担っているということには変わりがありません。

ヘルスリテラシー習得のためのセミナーを拡充し、健康意識向上を図る

パソナ健康経営支援サービスを利用することとなったきっかけを教えていただけますでしょうか。

2016年に保健師の方を派遣していただくようになってからのお付き合いです。そのつながりで健康経営優良法人の申請をする際、アドバイスをいただいたり、健康LIVEセミナーの開催をしていただいたりなど、さまざまな形で協力いただいています。

パソナ健康LIVEセミナーを実施していただいたのは、ちょうど新型コロナウイルス感染症が発生したころですよね。

そうですね。かつては出勤するだけで自然と歩いていたため、無意識のうちに身体を動かす機会もありましたが、リモートワークとなって多くの社員が運動不足になりました。自炊の機会も増え、栄養面についても心配だという社員が増えていました。

1回目の健康LIVEセミナーでは、若手社員(新入社員を含む)を対象とした運動と栄養に関するセミナーを実施しました。このときにパソナさんには無理を申し上げて、オンラインセミナーであるので家族一緒に参加できるようにしてほしいと要望を伝えました。健康はその方だけの問題ではなく、家族も一緒に考えていただくことで健康向上に取り組めると考えたためです。パソナさんに家族の参加を快諾いただき、健康LIVEセミナーを開催。実施後のアンケートでは8~9割の社員達が「満足」という結果を出すことができました。その結果、コロナ禍での社員の健康維持に少しは貢献できたのではと、手ごたえを感じています。

IT企業では女性の割合が少ないケースが多いのですが、貴社はいかがでしょうか。

女性社員比率46%、女性管理職の割合30%と、IT業界の中ではまれにみる女性社員比率の高さは特徴的です。ですから当社では、他社が苦戦されている「女性管理職比率30%」という政府目標についても無理なくクリアできています。そういう状況から、女性にターゲットを絞った取り組みにも力を入れています。

健康LIVEセミナーにおいては、1回目で管理職を対象とした女性特有の健康課題に関するセミナーを実施しました。一般的に女性は男性に比べて、結婚や出産、育児などでライフスタイルに大きな変化が起こるケースが多いと考えたからです。すると、受講者からは「男性特有の健康課題も取り上げてほしい」との意見が多かったので、現在は「ライフステージと健康を考えるセミナー」と改題して性別・年代毎の注意点を学ぶセミナーとして展開しています。

様々な取り組みにより、健康への意識を継続する仕組みを形成

社員の健康意識向上に向けた取り組みについて教えてください。

健康経営では、社員に継続的に健康への意識を向けてもらうことが重要です。
そこで当社では、健康診断・人間ドックやストレスチェックの結果を社員が経年で閲覧できる健康管理システムを導入しています。

スマートフォンのアプリスマートフォンのアプリと連携させることにより、ウォーキング歩数やバイタルデータ(体重・体脂肪率・血圧など)を登録でき、健診結果を基にしたAIによる将来の疾病リスク予測、からだ改善ミッションなどを利用できるようにしています。

また、既存の組織である衛生委員会を活用し、月1回の会議の場で産業医や保健師をまじえ、その時々の健康関連のトピックスについて話し合うことにしています。
例えば、健康診断や人間ドックの受診結果の数値をどう読み解けばいいかなどについて保健師が説明し、衛生委員会のメンバーがその情報を部内へ共有。
会議で話された内容をそれぞれが所属する部署に持ち帰って話をしてもらうことで健康向上に対する意識を高めるようにしています。

今後、健康経営で取り組みたいテーマがあれば、教えていただけますでしょうか。

今後は、病気の早期発見・早期治療に力を入れていきたいです。例えば、健康診断や人間ドックを受診した後、「再検査」が出たときにはなるべく早めに病院に行ってもらうように、キックオフなどのイベントや、社長を筆頭に役員も出席するリスクマネジメント部長会でも、積極的に呼びかけています。しかし再検査率がなかなか上がらないのが悩みの種でもあります。なぜ再検査に行かないのかその理由を聞くと、「悪い結果が出ると怖い」といった声もありますが、病気の早期発見・早期治療につながる再検査の割合を増やしていきたいです。

健康経営に関して早い時期から取り組まれているNTTデータソフィア様ですが、今後、パソナに期待したいことがあれば教えていただけますでしょうか。

健康経営のプロとして、横断的にいろいろな業界の事例をよくご存じでしょうから、引き続き、健康に関するさまざまな情報提供をしていただきたいです。他社の事例をふまえた上で、当社にとってどういう取り組みが向いているのかを示していただければと期待しています。

当社では定年退職後も再雇用で継続して働く社員も多く、後5~6年で60歳以上の社員が占める割合は、全社員の10%を占める見込みです。そうなると、生き方や働き方に多様性が出てきますが、そのときにも健康なくして活躍出来ませんので、組織の構成年齢が変わったステージでどのような取り組みが最適なのか、ぜひご提案いただきたいです。今後もパソナさんのご支援に期待しています。

 

パソナからコメント

メディカル健康経営本部 志波 由季絵

取材を通してお二人からお話をお伺いして、社員の健康作りに対する想いや熱量を強く感じる機会となり、今後より一層力を入れてサポートさせていただきたいと思います。
性別・ライフステージに関係なく、働き方や人生のより良い選択肢を提供できるよう、今後もパートナーとして伴走支援をさせていただきます。

 

企業プロフィール

NTTデータソフィアは、1983年に設立され、2004年にはNTTデータグループの一員となり、NTTデータソフィアに社名を変更。業界トップレベルの開発力で最先端の金融サービスを提供するお客様をサポート。今後も、ITの力を通じてお客様の発展と社会の進歩に貢献することを目指す。

会社名
エヌ・ティ・ティ・データ・ソフィア株式会社(略称 NTTデータソフィア)
所在地
東京都目黒区目黒一丁目24番12号 オリックス目黒ビル3F
創業
1983年10月
代表者
代表取締役社長 村山 智文
従業員数
642名(2022年4月1日現在)