導入事例インタビュー

NECソリューションイノベータ株式会社様

デジタル技術とデータを積極的に活用し、経営にインパクトを与える健康経営を推進!

 

 

NECソリューションイノベータはNECグループの中核会社であり、国内トップクラスの1万人を超えるエンジニアが在籍しています。社会基盤をICTで支えるとともに、お客様の企業価値向上や社会課題の解決に貢献するSI・サービスを全国で提供しています。

同社は、2024年「健康経営優良法人(ホワイト500)」に認定されました。経営に健康経営がしっかりと組み込まれ、幅広い取り組みを行っている点や健康データの利活用が進んでいる点が高く評価されました。

NECソリューションイノベータ株式会社様
事業支援部 主任 山本 美緒 様(写真左)、事業支援部長 丸山 一茂 様 (写真右)

そのほか、「D&I AWARD」で最高位の「ベストワークプレイス」に3年連続で認定、人的資本調査2023において、「人的資本経営品質ゴールド」に認定されるなど、人的資本経営を推進する環境を整えられています。

今回は、健康経営の推進に取り組まれているキーパーソン2名の方にインタビューを実施しました。社員一人ひとりが主体性高く、イキイキと働ける会社風土の実現に健康経営に取り組んでいる同社の今についてご紹介します。

事業成長の原動力は人!
健康、成長、働きがいの3つの柱で推進するWell-being経営

貴社のWell-being経営(健康経営)の位置づけについて教えてください。

当社はNECグループを技術力で支える会社であり、在籍する社員の約9割がエンジニアです。そして、創業以来、”人が何よりも財産であること”を一貫して大切にしています。

当社のWell-being経営の活動は、個人、組織・チーム、会社の3つのWell-beingが一体となり、社員一人ひとりが生産性高くいきいきと働き、仕事と私生活において、「幸せ」や「ワクワク」を感じられる状態を実現することを目的としています。

そのために、健康、成長、働きがいの3つの側面からWell-being経営を推進しており、私たちが所属する事業支援部は健康を担当しています。働きがいと成長については別の部署が担当していますが、毎月情報共有会を実施し、3つの側面が点ではなく線になるよう連携しています。

貴社の健康経営の課題と取り組みについて教えてください。

2024年度の取り組みは大きく3つあります。
1つ目は「労働時間管理」です。
ホワイト500に認定されている企業との労働時間を比較すると、少し労働時間が長く、休暇取得率が低い傾向があります。

まず長時間労働に対しては、以前から自社のサービスである「働き方見える化サービス」を活用して、労働時間の抑制を図っています。また、休暇取得率向上に対しては、昨年度よりも1日以上多い休暇取得を促す取り組み「休暇+1」を行っています。全員一律に何日といった目標日数ではなく、社員の多様な価値観を尊重し、一人ひとりが自身のWell-beingに向けて取得日数を増やせるよう推進しています。

2つ目はアサーティブコミュニケーションの導入です。
心身の健康に向けて、働く環境の中で心理的安全性の向上は非常に大事なテーマです。心理的安全性を高めるために具体的なアクションがとれる施策として、アサーティブコミュニケーションに取り組むことにしました。具体的な推進方法の検討を始めたところで、知る・理解する・実践する・測るの観点で検討を進めています。本テーマは短期で成果は出しづらいので、試行錯誤しながら中長期的に取り組みたいと考えています。

3つ目は、セルフコンディショニングスキルの向上です。
特に、運動習慣の向上が一番の課題です。もともとエンジニア社員が多いため、全体的に運動習慣が少ない傾向にありました。さらにコロナ禍を経て、リモートワークが増えたため、通勤という名の運動も確保しづらい状況になっています。

こうした状況の改善に向けて、スマートフォン向けアプリ「健康ミッションアプリ」を開発し、2020年12月より四半期に一度、本アプリを活用したイベントを実施しています。健康ミッションアプリはイベント期間中に発信される健康に関するミッション(「3000歩歩こう」「食物繊維を摂ろう」など)をクリアするとコインが獲得できるアプリになります。毎回1,500名~1,600名程度の社員が参加していますが、直近の開催では、3,023名まで参加者が増えました。

これほど盛り上がったきっかけは、ゲーム性を取り入れたこととチーム参加を促進したことです。ゲーム性に関しては、ミッションをクリアして獲得したコインでパネルゲーム遊べるような仕組みを取り入れました。
その結果、参加者がミッションを行うモチベーションが高まりました。チーム参加の促進に関しては、過去の実施アンケートから「チーム参加者の方がイベントの満足度や健康行動の継続率が高い」という結果が出ていたこともあり、管理職に組織ごとの参加を呼び掛けました。

リモートワークでメンバー間のコミュニケーションが減っていることを気にかけている管理職が共感してくれ、参加につながりました。

社員の方々をこれほど巻き込めている要因について教えていただけますか。

いくつか要因はありますが、まずは経営トップからの発信の影響は大きいと感じています。社員一人ひとりが自分の持つ力をしっかりと発揮できるよう心身のコンディションの向上を図り、会社としても働きやすい環境を整備していくということを、さまざまな場面で社長が発信しています。また、施策に関わるデータを見える化し、わかりやすく社員に伝え、行動を促すようにしています。たとえば、施策の参加状況を組織単位で見えるようにし管理職に共有することで、「自分の組織はどのくらい参加しているのだろう?」と興味を持ってもらい、そこからメンバーへの呼びかけにつなげていくような働きかけをしています。

さらに、単に社内で告知・発信するだけではなく、コンビニで商品と交換できるクーポンを導入するなど、社員が自ら参加したいと思える工夫をしています。

データ活用により健康経営PDCAサイクルを回し続ける

パソナのライフスタイル調査を導入することになった背景を教えてください。

きっかけは、健康経営を本格的に実施していこうとしていた2022年当時、健康経営の推進に活用できるデータが少なかったということです。

健康診断データはありますが、当社の場合、約1.3万人のデータが、1年を通じてバラバラと情報が入ってくるので、扱いづらいということがありました。そこでパソナさんにライフスタイル調査について相談しました。

社員に健康診断を一定の期間内に受診してもらうのは現実的ではないですが、ライフスタイル調査であれば、一定の期間で調査に回答してもらうことができます。

多くの調査サービスはレポートという形でしか納品がいただけず、自分たちで分析ができないのですが、ライフスタイル調査では、レポートだけでなく、回答のロ-データもいただけるので、自分たちで分析できるという点が魅力です。

もちろん、パソナさんから提供いただく分析レポートやeラーニングも活用しています。自分たちでは気づけない組織課題を特定いただくとともに、課題に対する提案もしていただいています。各社員に対しては、調査回答後に個別アドバイスとともに、回答結果に合わせたeーラーニングも送ってくださいます。自社ではやりたくてもリソース的に実施が難しいので、非常に価値を感じています。

パソナのライフスタイル調査の有効な活用方法について教えてください。

パソナさんで用意いただいている項目(ヘルスリテラシー・健康行動・健康経営への理解度・生産性、組織の活性度など)だけではなく、仕事への集中度や満足度、主観的ウェルビーイングに関する当社独自の設問を追加しています。これらを追加することで、生活習慣と仕事への集中度、満足度等の相関を見ることができ、業務パフォーマンス向上につながるための健康施策を検討する際の示唆としています。

ライフスタイル調査のデータを活用することで、見えていなかった課題が浮き彫りになるとともに、実施した施策は効果があったのかを検証することができます。ライフスタイル調査は、健康経営のPDCAを回すのに欠かせないツールになっています。

今後、貴社のWell-being経営(健康経営)で目指していることを教えてください。

本格的に健康経営を始めてまだ2年弱ですが、経営からは投資の効果を求められますので、データを使って説明していき、経営にインパクトを与える実績を出していきたいと考えています。今後は「日経統合Well-being調査(伊藤版Well-beingスコア)」を使って、5段階評価の平均4点以上も目指しています。まだ試行錯誤の段階ではありますが、業界を代表するパイオニアになれたら嬉しいですね。

データを活用し効果検証を重ねながら、社員一人ひとりのWell-being、そして会社全体の価値向上につながる取り組みを模索していきます。昨今は自社内だけでなく、共に事業を行うパートナー企業とも連携が始まっています。当社の持つさまざまなヘルスケアソリューションの展開や、これまでに培ってきた健康経営のノウハウを広く社外の方々と共有することで、業界や社会全体の健康に貢献していければと考えています。

そのためには、今後もパソナさんにアドバイスいただきながら一緒に当社の健康経営を作り上げていきたいです。




健康経営を前進させるオリジナルサーベイ ライフスタイル調査

ライフスタイル調査とは、健康経営で求められる指標を一括で把握・分析するサーベイです。全社および性年代・部門別に現状課題を把握し、それを踏まえた施策を検討することができます。また、経年で把握することで、健康経営施策の効果を検証できます。

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パソナの健康経営PDCAコンサルティング

パソナが健康経営のPDCAサイクルの形成に向けてコンサルティングし、 パートナーとして伴走支援いたします。 クリティカルなポイントをしっかり押さえ、 健康経営を着実に推進するお手伝いをいたします。

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パソナからコメント

メディカル健康経営本部 志波 由季絵

ライフスタイル調査で取得した膨大なデータを最大限に分析・活用して、しっかりとPDCAを回し続けていらっしゃり、まさに私たちが理想とするサービスの活用方法です。
トップからの発信に加え、施策にゲーム性も取り入れることで幅広い年代の社員が楽しみながら参加しており、コミュニケーションまで生まれています。この素晴らしい巻き込み力には感服です!
今後もより多くの方に調査にご回答いただき、価値あるデータを収集、経年比較を行うことで、御社のPDCAサイクルを土台から支えられるよう尽力いたします。

 

企業プロフィール

NECソリューションイノベータは、先進ICTとこれまでのノウハウによってお客様の価値を最大化するシステムインテグレータとしての役割と、まだ世界にないサービスや新しい価値を創造するバリュー・プロバイダとしての役割を持つソフトウェア&サービス・カンパニー。

会社名
NECソリューションイノベータ株式会社
所在地
東京都江東区新木場一丁目18番7号
創業
1975年9月9日
代表者
代表取締役社長 執行役員社長 石井 力
従業員数
12.589名(2024年3月31日 時点)