事務職に向いている人の6つの特徴は?
適職診断やおすすめの資格も紹介

更新日:2025年5月27日

制作:パソナ編集部

「事務の仕事に興味があるけど、向いているかな?」
「事務職に転職したいけど、必要なスキルや適性があるか不安...」そんなお悩みを抱えていませんか?

この記事では、事務職に向いている人の特徴や具体的な仕事内容について詳しく解説します。

また、お仕事適性を調べる方法や事務職におすすめの資格も紹介しますので、参考にしてみてください。

事務の仕事とは?仕事内容と必要なスキル

事務職の職種は幅広く、一般的な定型作業を行う「一般事務」、営業活動のサポートを主に行う「営業事務」、専門知識が求められる事務には「経理事務」「貿易事務」などがあります。

それぞれの事務の具体的な仕事内容と、必要なスキルについて紹介します。

一般事務の仕事内容

一般事務は、主に定型作業を担当することの多い職種です。書類作成やデータ入力、ファイリングなどのデスクワークを中心に、電話・メール対応、来客対応、備品の管理・発注など幅広い業務を担当します。

WordやExcelなどのMicrosoft Officeソフトの基本操作スキルに加え、正確な事務処理能力や円滑なコミュニケーションスキルが役に立つお仕事です。

コツコツした作業が得意で、縁の下の力持ちとして組織のサポート役にやりがいを感じる人に向いています。

営業事務の仕事内容

営業事務は、営業担当者が営業活動に集中できるように、書類作成やデータ管理などを通して営業活動をバックアップするお仕事です。

見積書や請求書の作成、注文データの入力、受発注業務、納期確認、顧客対応が主な業務で、Word・ExcelなどMicrosoft Officeソフトの基本操作スキルが求められます。また、在庫管理や資料作成補助を任されることもあり、調整力やスケジュール管理能力も重要です。

営業事務は、営業チームの一員として目標達成を支えることにやりがいを感じる人に向いています。

貿易事務の仕事内容

貿易事務は、海外との輸出入に関わる書類作成や手続き、スケジュール管理などを担うお仕事です。

インボイスやパッキングリスト、船積書類(B/Lなど)の作成、通関依頼、納期調整、貿易書類のチェックといった業務が中心で、英語でのやり取りが発生することもあります。

また、船便・航空便の手配や社内外との調整業務も担当するため、正確性とコミュニケーション能力が活かせるでしょう。

経理事務の仕事内容

経理事務は、企業活動におけるお金の流れを記録し、管理する職種です。

伝票の仕訳や入力、売掛金・買掛金の管理、請求書の発行や支払い処理、経費精算、月次・年次決算のサポートなど、日々の会計業務を中心に担当します。ExcelなどのMicrosoft Officeソフトの操作スキルに加えて、簿記の知識があると業務が進めやすくなります。

数字を正確に扱うスキルや、地道な作業を丁寧にこなす集中力がある人は経理事務に向いているでしょう。

事務に向いている人の6つの特徴

事務職に向いている人にはどんな特徴があるのでしょうか。事務職を目指している人は特徴に当てはまるかどうか、チェックしてみましょう。

  1. コツコツと地道な作業が得意
  2. 臨機応変に対応できる柔軟性を持っている
  3. 他者をサポートすることに喜びを感じる
  4. 基本的な PC操作ができる
  5. コミュニケーション能力がある
  6. 丁寧でミスが少ない

上記の6つの特徴にいくつか当てはまる人は、事務職が向いていると言えるでしょう。それぞれの特徴について、具体的に紹介します。

1.コツコツと地道な作業が得意

集中力を保ちながら地道な作業を正確に続けられる人は、事務職に向いているでしょう。データ入力や書類整理、ファイリングなど、繰り返し行うルーティンワークが多いため、飽きずにコツコツ取り組めることが大切です。

事務職の業務は、縁の下の力持ちとして組織を支えるお仕事です。たとえば、大量の伝票をミスなく入力したり、書類を社内ルールに沿って整理して保管します。

決められた手順を守って進めることが苦にならず、むしろ得意だと感じる人にとっては、事務職は自分の力を発揮しやすい仕事だと言えるでしょう。

2.臨機応変に対応できる柔軟性を持っている

事務職では、予期せぬ状況や急な依頼にも冷静かつ柔軟に対応する力が必要な場面もあります。日々の業務はルーティン作業だけでなく、電話対応や来客対応、上司や他部署からの急な依頼など、予定外のタスクが発生することもあります。

イレギュラーな場面では、状況を的確に判断し、優先順位をつけて行動することが大切です。たとえば、資料作成の依頼が重なった際には、依頼者に確認をとって優先順位や緊急度を確認し、スケジュールの調整や他の人に業務を依頼してもらうなどの調整力が大切です。

マニュアルにない対応を求められる場面でも、柔軟な思考で対応を切り替えられる人は、チームにとって頼れる存在となるでしょう。

3.他者をサポートすることに喜びを感じる

事務職は、チームや組織をサポートする役割にやりがいを感じる人に向いています。成果が目に見えにくい仕事も多いですが、その分「誰かの役に立っている」と実感できる場面が多くあります。

たとえば、営業担当が安心して商談に集中できるよう、必要書類の準備や問い合わせ対応などをサポートし、「ありがとう」の言葉を励みに感じられる人は、営業事務に向いているでしょう。

また、周囲の状況を察知し、細かな気配りでチーム全体の業務がスムーズに進むようサポートできる人は、さまざまな事務職で活躍できます。

人から感謝されることでモチベーションが上がったり、縁の下の力持ちとして支えることに価値を感じる人には、事務職が向いているでしょう。

4.基本的なPC操作ができる

事務職では、基本的なPCスキルがあると業務をスムーズに進めやすくなります。パソコン操作に慣れていると、作業の効率が上がるだけでなく、チャットやメールを使ったコミュニケーションも円滑に行えるため、チーム内での連携も取りやすくなるでしょう。

たとえば、Wordでの文書作成、Excelでのデータ入力や集計、PowerPointでの簡単な資料作成などは、多くの職場で求められる基本スキルです。さらに、タッチタイピングができると、入力スピードが上がり、全体の作業効率も上がります。

パソナでは、「PCスキルを学べる講座」を開催しています。ExcelやWord、PowerPointなどの基本的な使い方から学べるため、スキルアップを目指す方や事務職未経験の方は、ぜひチェックしてみてください。

5.コミュニケーション能力がある

事務職において、社内外の人とスムーズにやり取りを行うためのコミュニケーション能力は大切なスキルです。

業務では、上司や同僚への報告・連絡・相談はもちろん、他部署との連携や、取引先・顧客からの電話対応やメール対応など、多くの人と関わる場面が日常的にあります。

日々のやり取りで行き違いがあると、業務に支障が出ることもあるため、事務職には、正確に伝える力と、相手の意図を理解する力の両方が求められます。

具体的には、相手の話を丁寧に聞く「傾聴力」、わかりやすく伝える「伝達力」、そして状況に応じた言葉遣いや気配りができる「対人スキル」があるとよいでしょう。また、電話やメールでは、丁寧で簡潔なやり取りが信頼につながります。

人と話すことが好きな人や、わかりやすく説明するのが得意な人は、事務職で強みを活かせるでしょう。

6.丁寧さや慎重さがある

事務職は、細部まで気を配り、ミスなく業務を遂行する「丁寧さ」と「正確性」が必要です。

契約書や請求書、顧客情報など、事務職が扱う書類やデータには、重要な情報が多く含まれているため、正確な入力や丁寧な確認を心がけることが、信頼の積み重ねにもつながります。

たとえば、請求書の金額や宛名をしっかりチェックしたり、データ入力後に必ず見直したりと、確認を習慣化できる人は事務の仕事に向いています。

また、業務マニュアルや社内ルールをきちんと守る姿勢も大切です。細かな作業を丁寧に取り組める人や、責任感を持って確認作業に取り組める人は、事務職として高く評価されるでしょう。

事務に向いていない人の3つの特徴

事務職に向いていない可能性がある人には、主に以下の特徴があります。それぞれの特徴について具体的に紹介していきます。

  1. 単調な作業に飽きやすい
  2. 正確性よりスピードばかりを重視する
  3. 人とコミュニケーションを取るのが苦手

1.単調な作業に飽きやすい

事務職には、データ入力や書類整理、定型メールの返信など、単調なルーティンワークも多く含まれます。そのため「毎日同じ作業の繰り返し」と感じる人にとっては、物足りなさや退屈さを感じることがあるかもしれません。

単純作業が苦手な人は、業務の幅が広い部署を選ぶ、または事務以外の職種も視野に入れてみるとよいでしょう。長く充実したキャリアを築くためには、自分の特性に合った働き方を見つけることが大切です。

2.正確性よりスピードばかりを重視する

事務職では作業スピードも大切ですが、それ以上に求められるのは「正確さ」です。作業を早く終わらせることばかりを優先しすぎると、ミスが増えてしまい、手戻りが発生したり、信頼を損なってしまったりする可能性もあります。

たとえば、急いで入力したデータに誤りがあったり、確認不足のまま提出した書類に不備が見つかり、修正対応に追われたりするケースもあるでしょう。だからこそ、多少時間がかかっても、確認やダブルチェックを怠らず、丁寧に取り組む姿勢が大切です。

事務職では、扱う書類や情報が会社の信頼に関わることも多く、小さなミスが大きな影響を及ぼす可能性があります。
スピードを重視するタイプの人は、「正確に早く仕上げること」を意識しながら、作業ごとに確認の時間を確保するなど、ミスを防ぐ工夫をしてみましょう。

3.人とコミュニケーションを取るのが苦手

事務職は黙々と作業をこなすだけでなく、社内外の人と連携しながら進める業務が多い職種です。電話応対や他部署との調整、上司・同僚への報告や相談など、日常的にコミュニケーションが求められます。

そのため、人との関わりを極力避けたいと感じる人にとっては、日々のやり取りがストレスになる可能性もあります。
たとえば、電話に出るのに抵抗があったり、確認事項を他部署に尋ねるのが苦手だったりすると、業務に支障をきたす場合もあるでしょう。

さらに、チームで進める業務では、意思疎通がうまくいかないと、ミスやトラブルにつながることもあります。

コミュニケーションに苦手意識がある人は、社内連携が中心の職種を選ぶ、あるいは基礎的なコミュニケーションスキルを身につけておくと安心して業務に取り組めるでしょう。

事務に向いていないと感じたときは、お仕事の適性をチェック

「事務職は自分に合わないかもしれない…」と感じたとき、その思いだけで判断してしまうのは少し早いかもしれません。

思い込みや一時的な不安で適性を見誤らないためにも、自分の性格や強み、興味関心を客観的に把握することが大切です。

適性を客観的に確認する方法について紹介します。

適職診断コンテンツを活用する

適職診断や自己分析ツールは、自分の強み・弱み・興味・価値観を客観的に把握し、適性を判断できます。

性格診断やスキルチェックなどの質問に答えることで、自分では気づきにくい特性や傾向を「見える化」することができます。「なんとなく向いていない気がする…」という感覚的な不安も、具体的な診断結果を通して客観的に確認することで、和らぐこともあるでしょう。

パソナでは、12個の質問に答えることで自分の適職が診断できる「Career Step Program」を提供しています。無料で利用できるので、ぜひ試してみてください。

3つの質問で適職がわかる「おすすめのお仕事診断」もありますので、こちらも是非ご活用ください。

キャリアコンサルティングに相談する

キャリアコンサルタントは、専門的な知識と対話スキルを活かして、自己分析の結果を一緒に深堀りしたり、価値観や考え方を整理したり、現実的なアドバイスを提供してくれます。ひとりで悩むよりも、客観的な視点から自分を見つめ直せることが大きなメリットです。

たとえば「事務職が合わない気がする」「PCスキルに自信がない」といった不安も、それが適性の問題なのか、それともスキルアップや職場環境の工夫で解決できるのかを、一緒に考えることができます。

パソナでは、気軽に相談できるキャリアコンサルティングを提供しています。これまでのキャリアを棚卸しして強みを見つけたり、なりたい自分に近づくための目標を一緒に設定をしたり、今後のキャリア形成をしっかりサポートします。

自己分析に行き詰まったときや、新しい視点を得たいときは、ぜひご相談ください。

事務職におすすめの資格

事務職を目指すのであれば、スキルを証明できる資格を取得しておくと、お仕事探しの幅も広がるでしょう。

ここでは、事務職としてのスキルアップやキャリアアップに役立つ、おすすめの資格について紹介します。

MOS

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、事務職で求められる基本的なPCスキルを客観的に証明できます。
特にWordやExcelの操作に慣れていることは、事務職の転職や日々の業務において高く評価されます。

たとえば、MOS Excelを取得すれば、関数の活用やデータの集計、グラフ作成といった実務に役立つスキルを証明でき、MOS Wordは文書作成や書式設定のスキルがあると評価されます。

まずは実際の業務で使用頻度の高いExcelやWordのMOS資格取得を検討してみるとよいでしょう。

日商簿記

日商簿記検定は、経理事務を目指す人や会計・お金の流れに関する知識を身につけたい人におすすめの資格です。

等級は3級・2級・1級に分かれており、3級では、仕訳や帳簿記入、決算書の作成など、基本的な経理業務の知識が習得できます。2級を取得すれば、実務に近い商業簿記や工業簿記の理解も深められ、より高度な経理業務にも対応できる力が身につきます。

未経験から経理事務にチャレンジしたい人は、まずは日商簿記3級からの学習をおすすめします。

秘書検定

秘書検定は、秘書業務に限らず、事務職全般に役立つビジネスマナーやコミュニケーション力を証明できる資格です。

試験では、敬語の正しい使い方をはじめ、電話・来客応対、ビジネス文書の作成、スケジュール管理など、日常のオフィスワークに欠かせない知識や対応力が問われます。

基礎的なビジネスマナーやコミュニケーション力を習得することで、来客対応や電話応対の場面でも、スマートに対応することができ、職場での信頼を得やすくなるでしょう。

一般事務、営業事務、人事事務など、人と接する機会が多い職種では、特に重宝されるスキルです。

事務を目指すなら派遣からのスタートがおすすめ

未経験から正社員の事務職を目指すのが難しいと感じている人には、派遣からキャリアをスタートするという選択肢もおすすめです。

派遣社員として働きながら、スキルや実務経験を着実に積むことで、将来的に正社員を目指すこともできます。たとえば、派遣で働くことには以下のようなメリットがあります。

  • 正社員事務よりも未経験求人が多い
  • 未経験からでも挑戦しやすい
  • 紹介予定派遣なら正社員も目指せる

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

正社員事務よりも未経験求人が多い

正社員の事務職は、安定した給与や残業の少なさから人気が高く、応募者が集中しやすい職種です。特に、資格や専門スキルを必要としない未経験向けの一般事務は、多くの人が応募するため、採用の競争率が非常に高くなります。
スキルや経験がある人でも選考を通過するのは簡単ではありません。

そこで、未経験から事務職を目指す場合は、未経験者歓迎の求人を多く取り扱っている「派遣」がおすすめです。派遣として働く中で実務経験を積むことで、将来的に正社員として働くチャンスを広げることができます。

未経験からでもチャレンジしやすい

派遣会社では「未経験歓迎」の求人が多く、企業側も経験よりも、意欲やスキル、人柄を重視する傾向があります。
また、派遣会社では登録者向けにPCスキル研修やビジネスマナー講座などを実施しており、就業前にスキルを身につけてからお仕事を始めることもできます。

さらに、キャリアアドバイザーからスキルや希望条件に合った求人を案内してもらうこともできます。就業後も定期的なフォローがあるため、未経験でも安心して業務に取り組める環境が整っています。

紹介予定派遣なら正社員も目指せる

紹介予定派遣は、一定期間(最長6ヶ月)派遣スタッフとして勤務した後、就業先企業と本人の双方が合意すれば、正社員や契約社員として直接雇用される仕組みです。

派遣期間中に仕事内容や職場環境が自分に合っているかを見極められるため、入社後のミスマッチを防げます。また、企業側にとっても、派遣スタッフの働きぶりやスキルを確認できる期間となります。

派遣期間中に意欲や能力をしっかりアピールすることで、直接雇用へのチャンスが広がるでしょう。

紹介予定派遣で働くメリット・デメリットについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

パソナに登録して、自分に合った事務のお仕事を見つけよう

事務職に向いている人の特徴やおすすめの資格、派遣の働き方の魅力について紹介してきました。

「自分にもできそう」「一歩踏み出してみよう」と思ったら、まずは自分に合った求人を探してみましょう。

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この記事の監修者

パソナキャリアコーチ

派遣営業や登録担当などを経験した後、国家資格2級キャリアコンサルティング技能士を取得し、現在はキャリアコーチ統括室に所属。 これまで20年以上にわたり、スタッフの方々の就労に向けた多様な働き方の提案や、キャリア形成のサポートをしています。
また、パソナ「ワークライフファシリテーター資格」も取得し、一人ひとりの自律的なキャリア構築やライフプラン設計の支援もしています。

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