英語を使う事務職とは?
あると良い英語力や代表職種を紹介

制作:パソナ編集部

「英語を使ってお仕事がしてみたい」と思っていても、実際に「どんな職種があるんだろう?」と悩んでしまう方は少なくないのではないでしょうか。
英語を使う事務職について、あると良い英語力や、代表的な職種を紹介します。

英語を使う事務職とは?

英語を使う事務職とは、日常業務の中で英語を使いながら、PCを使った定型書類の作成や、データの入力、ファイリングや電話・メールの対応、来客対応や備品管理など、といった所属先での幅広いサポート業務、事務手続きを、英語を用いて対応するお仕事です。

普通の事務職と異なり、例えば、英語でのメール対応、英文資料の作成・チェック、海外とのやり取りサポートなど、英語を「読む・書く」スキルを活かす場面が多くなります。
※外資系の企業などの場合、英語の「会話力」を活かす場面も増えます。

最近では、外資系企業や海外と取引のある企業が増え、
英語を活用する事務職のニーズも広がっています。
「英語を活かして働きたい」「英語を使う仕事にチャレンジしたい」――
英語を使う事務職は、そういった方にとっても、ご自身のキャリアを広げる一歩になるでしょう。

英語を業務で活かせる事務職の紹介

英語を使う事務職には、さまざまな職種があり、お仕事内容や求められるスキルは異なります。そのお仕事内容や求められるスキルは職種によってさまざまです。ここでは、代表的な「英語を業務で活かせる事務職」を4つご紹介します。

英文事務

英文事務は、企業の各部門において、英語に関連する業務全般をサポートするポジションです。特に、外資系企業やグローバル展開を進める日本企業では、英語を使ったコミュニケーションや文書管理が日常業務となっています。

主なお仕事内容

海外顧客・取引先との英語メール対応
英文資料の作成・翻訳(プレゼン資料、報告書など)
契約書や業務指示書の英訳・和訳
海外との電話会議・ビデオ会議のサポート
社内グローバルコミュニケーションの支援

英文事務の魅力は、日常的に英語を使いながら事務スキルも高めていけることです。
また、海外とのやり取りを通じて、実践的なビジネス英語力を身につけられます。

活かせる資格

TOEIC 700点以上: 実務レベルで英語を使える目安です。
ビジネス英語検定: ビジネスシーンでの英語運用能力を証明できます。
秘書検定: ビジネスマナーや書類管理スキルを証明できます。

貿易事務

貿易事務は、海外との取引をサポートするポジションです。
海外との輸出入に関する書類の作成や手続き、スケジュール管理などを担当するため、英語力を活かせる場面が多くなります。取引相手が海外企業となるため、英文メール対応や、英語での書類作成、連絡対応が日常的に発生します。

主なお仕事内容

貿易書類(インボイス・パッキングリスト・船積書類など)の作成
海外取引先とのメール・電話対応
通関手続きや関税関連のサポート
海外からの問い合わせ対応
貿易書類の翻訳・管理

貿易事務では、専門用語や各種規制に対応した正確な書類作成が求められます。
一方で、定型フォーマットをメインとする業務も多々あり、未経験からスタートできるサポート業務も多いことから、徐々に経験を積みながらスキルアップしていくことが可能です。英語力に加えて、貿易実務に関する基礎知識や、
スケジュール管理・タスク調整力も活かせるポジションです。

活かせる資格

TOEIC 700点以上: 実務レベルの英語力を証明できます。
貿易実務検定: 貿易業務に必要な基本知識を証明できます。
通関士: 輸出入手続きに関する専門知識を証明できます。
※実務経験を積んだあとに取得を目指すケースも多く、キャリアアップに役立ちます。

特許事務

特許事務は、企業の知的財産権を守るためのサポートを行うポジションです。
特許に関する書類の作成・申請・翻訳などを担当し、専門用語を含む高い英語力が求められる場面もあります。特に国際特許申請においては、英語での正確なコミュニケーションが重要になります。

主なお仕事内容

特許申請書類の作成・管理
海外特許庁向け提出書類の翻訳
海外弁護士・顧客との英語でのやり取り
特許関連の技術文書の英訳
特許費用の管理およびスケジュール調整

特許事務では、知的財産に関する専門知識に加えて、技術文書や法律関連の英語に触れる機会も多いです。はじめからすべてを完璧にこなす必要はありませんが、実務経験を通じて徐々に専門スキルを磨いていくことができます。

活かせる資格

TOEIC 750点以上: 技術文書を読み書きする際に、正確な英語理解を証明できます。
知的財産管理技能士: 特許・知財に関する知識を証明できます。
特許翻訳士資格: 特許関連文書の翻訳スキルを証明できます。

翻訳事務

翻訳事務は、企業内のドキュメントや資料、契約書などを翻訳する業務を中心とするお仕事です。翻訳事務では、英語を使った翻訳作業がメインですが、資料整理や会議サポート業務に携わることもあります。

主なお仕事内容

契約書や社内文書の英訳・和訳
海外顧客向けマーケティング資料の翻訳
英語での会議資料の準備・議事録作成
英文メール対応
海外とのビデオ会議・電話会議の補佐
翻訳事務は、翻訳の正確さとスピード感が大切になります。特に、ビジネス文書や契約書の翻訳では、細やかなニュアンスまで丁寧に表現する力が求められます。また、翻訳作業を通じて業務全体を把握し、チームとのコミュニケーションを円滑に進めていくことも重要な役割です。

活かせる資格

TOEIC 850点以上: 高い英語力を証明できます。
翻訳実務検定: 翻訳スキルを証明する資格で、特にビジネス文書に強みを発揮できます。
JTF翻訳士資格: 翻訳業務における専門性を証明できる資格です。

英語を使う事務職の代表的なお仕事

英語を使う事務職の、代表的なお仕事について紹介いたします。

英語を使う事務職では、実際にどのような業務を英語で行うのでしょうか。
ここでは、英語を使用する場面が多い事務職の代表的なお仕事内容をシーン別に整理しています。

英語を使う主なシーン 主なお仕事内容 お仕事のポイント
海外顧客とのメール対応 受発注確認、問い合わせ対応、条件調整 正確で丁寧なビジネス英語表現が求められます
英文契約書・資料の翻訳・管理 契約書の英訳・和訳、技術文書の翻訳 専門用語やビジネス知識が役立ちます
国際会議・出張サポート 会議資料の英訳、議事録作成、現地手配 スピード感・チーム連携力が重要です
英語SNS・Webサイト対応サポート 英語資料のファイリング、データベース管理、SNS投稿の作成 最新の情報発信スキル・英語センスが活かせます

英語を使う事務職で求められる英語力・TOEICスコア

英語を使う事務職では、業務内容に応じて求められる英語スキルが異なります。
すべての業務でネイティブレベルの英語力が必要なわけではありません。

また、英語を使った事務職に必要なスキルは段階的に伸ばすことができ、
英語力に応じた業務にチャレンジしながらキャリアアップを目指していくことが可能です。

英語力の目安として、TOEICスコアを基準に求められるレベル感は次のようになります。
※あくまでも一例です。企業によって多少異なります。

【TOEICスコア別業務例】

TOEICスコア レベル感 主な業務イメージ
600~700点 基本的なビジネス英語を理解できる 英文メールの読み書き、簡単な書類作成、海外取引先との取次ぎ
750点~850点 実務対応ができるビジネスレベル 契約書・技術文書の確認・翻訳、国際会議のサポート
900点以上 高度なビジネス英語力 複雑な交渉、重要文書の翻訳、海外プロジェクト推進

また、英語を使う事務職では、以下のようなビジネス英語のスキルも役立ちます。

① メールライティングスキル
正確で丁寧な表現を使い、相手に意図を正確に伝える文章作成力

② リスニングスキル
電話会議やビデオ会議で正確に内容を把握するための聞き取り力

③ スピーキングスキル
電話応対や打ち合わせなどで、敬意を示しつつ明確に話す力
これらのスキルは、実務経験を通じてさらに磨かれていきます。
今の英語力に合わせて業務をスタートし、少しずつスキルアップしていくことが、
長く活躍できるキャリアにつながります。

英語力を高める方法

英語を使う事務職で活躍するには、日々の業務に役立つ英語力を少しずつ高めていくことが大切です。
「何から始めればいいかわからない」「忙しくて学習時間がとれない」――
そんな方に向けて、実践的かつ続けやすい英語力アップの方法をご紹介します。

1.オンライン英語学習

忙しい中でも効率的に英語力を磨きたい方には、オンライン学習がおすすめです。
自分のペースで学べるため、お仕事や家事と両立しながら英語力を高めたい方にも取り入れやすい方法です。

最近では、ビジネス英語や会議で使える表現を中心にした教材も充実しており、
実務に直結する英語スキルを、自宅でも気軽に学ぶことができます。

2.勉強会・セミナーの活用

英語学習を継続するためには、モチベーションを保てる環境づくりも大切です。
勉強会やセミナーでは、実務に役立つ表現や知識を得ると同時に、同じ目標を持つ仲間と交流することができます。

パソナでも、英語力を伸ばしたい方向けに、セミナーや学習機会をご用意しています。
英語に苦手意識がある方や、なかなか学習の時間がとれない方も、まずはこうした機会を通じて、無理のないペースで英語に触れてみてはいかがでしょうか。

3.TOEICなどの資格を取る

先述の通り、英語を使う事務職では、英語スキルの目安としてTOEICスコアが用いられることもあります。そのため、「英語力を伸ばしたいけれど、何から始めていいかわからない」という方であれば、まずはTOEICのスコアアップをひとつの目標にしてみることもおすすめです。

また、「英語を学んだ成果を証明したい」「今後のキャリアに活かしたい」と考えている方に向けて、TOEIC以外の代表的な資格もいくつかご紹介します。

TOEIC:ビジネス英語の基礎力を測る定番の資格。スコアに応じて業務の幅が広がります。
英検(準1級以上):日本国内での認知度が高く、総合的な英語力を示す指標としても有効です。

ビジネス英語検定:外資系企業や国際的な業務に関わる際、実務でのスキルをアピールできます。

これらの資格があることで、
自分の英語スキルを客観的に確認し、転職やキャリアの選択肢を広げる自信にもつながります。
まずは「気になる資格を知ること」から、無理のないペースで始めてみましょう。

パソナで、英語を使う事務職のお仕事を始めませんか?

英語を使った事務職は、英文事務や貿易事務、翻訳事務など、さまざまなお仕事で英語スキルが活かせる職場があり、経験を積みながら、より実践的な英語力を磨けるという魅力があります。

パソナでは、英語力を活かしたい方に、英語を活用するお仕事のご支援を行っております。また、これからよりスキルアップをしていきたいといった未経験の方のご支援もいたします。

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この記事の監修者

パソナキャリアコーチ

派遣営業や登録担当などを経験した後、国家資格2級キャリアコンサルティング技能士を取得し、現在はキャリアコーチ統括室に所属。 これまで20年以上にわたり、スタッフの方々の就労に向けた多様な働き方の提案や、キャリア形成のサポートをしています。
また、パソナ「ワークライフファシリテーター資格」も取得し、一人ひとりの自律的なキャリア構築やライフプラン設計の支援もしています。

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