MYPAGEコミュニティ『WeShare Beauty』vol.88

平成振り返りシリーズ ~ヘア編~

『WeShare Beauty』vol.83に引き続き、今回は、平成という時代を「ヘアのトレンド」という観点から振り返ってみます。当時を思い出す、懐かしいキーワードが出てくるかも!?

ヘアカラーは多彩に登場

ヘアカラーが爆発的に流行し始めたのは平成に入ってから。「茶髪(ちゃぱつ)」という言葉が使われだしたのもこの頃です。「ヘアダイ」と呼ばれた染毛技術は次第に「ヘアカラーリング」と呼ばれるようになり、部分的にカラーを行う「メッシュ」を「ハイライト」や「ローライト」と呼ぶようになるなど、染毛剤のカラーバリエーションの拡大や技術の進化に合わせて呼び名も変化してきました。
また、かつては海外メーカーのカラーリング剤が主流でしたが、現在では日本メーカーのカラーリングも充実し、黒くて染まりにくい日本人の髪質に合わせて、柔らかさを感じさせるような繊細な色味も数多く登場しています。
最近では、気になる白髪を毎日のリンスで自然にカバーするカラーリンスも種類が豊富になってきました。

スタイリングも変化!

「髪の毛の動き」も平成の中で大変革がありました。まっすぐなストレートのダウンスタイルが主流だった平成のバブル時代。大人っぽくかっこいい女性が憧れだった前半期から、次第に「ボディパーマ」と呼ばれたゆるいパーマをかけて、髪を前から後ろに流すリバーススタイルが流行しはじめます。
その後、バブルが終わり、平成の中盤。雑誌「CanCam」の人気モデル・蛯原友里さん(エビちゃん)現象が生まれて、「かわいい」というキーワードが一気に急上昇しました。同時にヘアアイロン(コテ)が流行し、かつてのように髪の毛を後ろに巻いて流すのではなく、前に巻いてウェーブを作り、ふんわりとしたかわいさを表現するフォワード巻きが主流となります。
そして現在では、前巻きと後巻きをミックスさせたミックス巻きや、くせ毛風ウェーブなど、様々なバリエーションが生まれています。

ヘアスタイルも幅広く進化

平成前半は、「ワンレン」「ボディコン」というキーワードが流行するほど、ストレートのロングヘアが流行しました。髪の指通りやツヤが注目され、リンスが流行したのもこの頃です。
その後、パーマが流行しだすと、ヘアスタイルの幅が格段に広がり、パーマ技術が進化すると同時に、肩下から鎖骨程度のミディアムヘアが流行しました。キムタクの影響で、女性だけでなく、男性のロング~ミディアムヘアやパーマスタイルが大流行したのも、平成中盤にさしかかるこの頃です(ちなみにもれなく私もその流行に乗ったひとりです!)。
また、カラーリングも流行し始めたことから、髪のダメージが懸念されるようになり、トリートメントが注目されるようになったのもこの頃。リンスからトリートメントへと、ヘアケアの主流も変わっていきました。

スプレーからヘアオイルへと変化したスタイリング剤

ヘアスタイルの変化にあわせて、スタイリング剤も色々と変化していきました。平成前半は、スプレーとムースの時代。前髪カールのキープにスプレーは必需品になり、パーマスタイルのスタイルキープにムースが登場しました。
平成中盤にさしかかると、毛束感や毛の動きが注目されるようになり、次第にムースからワックスが主流になっていきます。この頃から男性の美容室利用も増加し、スタイリング剤は男女兼用のユニセックスな存在になりました。
そして平成後半、ヘアケアやスキャルプケアへの関心の高まりから、ヘアスタイリング剤にもケアの要素が求められるようになりました。そこで新しく現れたのが、ヘアオイルです。いまや、ヘアオイルはヘアアイロンを使用する女性にとって欠かせない存在となりました。

ヘアツールを変えた美容家電

ヘアツールも平成の重要なキーワードです。ヘアスタイルは「しっかり」から「ふんわり」に変化し、ツールもしっかりとカールをつけるホットカーラーから、ゆるやかにウェーブをつけるヘアアイロンへと変化しました。
昨今ではヘアアレンジも人気で、ヘアピンやターバンなどといったヘアアクセサリーも注目されています。
また一方で、平成中盤以降、スキャルプケアやヘアエイジングへの関心の高まりからヘッドスパが流行し、次第に継続的に自宅でケアを行うことの重要性と意識が浸透していきました。
そして現在、見た目よりも素材を重視する傾向が高まってきており、高機能・高価格のヘアドライヤーやヘアアイロンが人気です。引き続き、美容家電の進化から目が離せませんね。

ヘアトレンドの振り返り、いかがでしたか?皆さんも懐かしいキーワードや当時の思い出がよみがえってきたのではないでしょうか?インターネットが普及した現在、あらゆる情報が氾濫するなかで、自分に必要な情報やモノは、自分で取りに行く時代になりました。だからこそ、これまで以上に自分に合うもの、似合うものを知ることがとても重要です。メイクやヘアで困った時には、いつでも気軽にご相談くださいね!

プロフィール

ヘアメイクアップアーティスト・髙木大輔さん

美容師を経験後、ヘアメイクアップアーティストとして(株)資生堂入社。撮影、宣伝広報活動、ファッションショー等のアーティスト活動を経て独立されました。現在は横浜元町のヘア&メイクアップサロン『Atelier Salon DD』でトータルコーディネーションの視点に立ったオリジナルの美容メソッドをもとに、ヘアおよびメイクアップを提供。サロンワークのほかに、日本のみならず上海、香港など海外でのデモンストレーション、美容技術教育、撮影と多岐にわたり活動中です。

  • 髙木大輔さんは、パソナグループのグループ会社『プロフェリエ』に所属するプロの方です。