MYPAGEコミュニティ『WeShare Beauty』vol.14

夏本番!紫外線の正しい知識と対策~後編~

前編では意外と知られていない紫外線の実態についてお伝えしました。
紫外線対策の重要性を感じていただけたと思いますが、とにかく紫外線を吸収しないように強い日焼け止めを塗ればいいのかというと、実はそうでもないのです。
日焼け止めもTPOに合わせて使わないと紫外線から肌を守るつもりが、より肌に負担をかけてしまうことも…。今回は肌に優しい紫外線対策法をご紹介します。

日焼け止めの成分には種類がある

日焼け止めには様々な成分が配合されていて、その成分は大きく紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2種類に分けられます。
紫外線吸収剤として使われている成分は、メトキシケイヒ酸オクチル、オクチルトリアゾンなど。
紫外線散乱剤として使われている成分は、酸化チタン、酸化亜鉛などがあります。
それぞれにメリット・デメリットがありますので特徴を知り、賢く使い分けることで肌への負担を最小限に抑えることができます。

防御力が高い紫外線吸収剤

紫外線吸収剤のメリットは紫外線防御指数が高いところです。また、水に強く、白浮きや色ムラになりにくいなど使い勝手がいいです。
デメリットは防御指数が高い分、肌への負担も大きく、刺激を感じるなどの肌トラブルを招く恐れもあります。

肌への負担が少ない紫外線散乱剤

紫外線散乱剤は紫外線吸収剤に比べ、肌への負担が少ないことが最大のメリットです。低刺激なので赤ちゃんも使えるような成分です。
デメリットとしては使用感があまり良くないこと。白浮きしたり、伸びがよくないものもあります。

日焼け止めの数値は高ければいい!は間違い?

日焼け止めを購入する際、SPFやPAの値を見て購入する方も多いのではないのでしょうか。
室内にいることが多いオンの日も、海やBBQなど外に出かけるオフの日も、SPF50、PA++++の日焼け止めを使えばいい!というわけではありません。
数値の定義を知ることで目的やライフスタイルに合わせた日焼け止めを選ぶことができ、肌への負担を減らすことができます。

SPFは赤みなどの炎症から肌を守る

SPFは、Sun Protection Factorの略で、主にUV-Bの防止効果を表す数値です。
肌が炎症を起こすまでの時間をどれくらい遅らせることができるのかを示すものです。
例えば、肌に日焼け止めを塗らずに紫外線に当たると20分で赤くなる人の場合、SPF30の日焼け止めを塗ると20分×SPF30=600分(10時間)、肌の炎症を遅らせる(防ぐ)ことができる、となります。(理論上の数値なので汗で流れたり、塗布量が少なかったりした場合、効果は異なります)

PAはシミ、シワなどの光老化から肌を守る

PAは、Protection Grade of UVAの略で、主にUV-Aの防止効果を表す数値です。
+の多さがUV-Aに対する効果の高さを示します。

  • PA++++ … 極めて高い効果がある
  • PA+++ … 非常に効果がある
  • PA++ … かなり効果がある
  • PA+ … 効果がある

上記の4段階に設定されています。
前編でもお話した通り、UV-Aは年間を通して多く降り注ぎ、雲や窓なども通り抜けるので、室内でも、冬でもしっかりケアしたいですね。

ライフスタイルに合ったものを選ぼう

紫外線吸収剤と紫外線散乱剤、SPFとPAの意味が理解できたところで、ご自身の日常に落とし込んでみましょう。
朝出勤して日中はずっと社内でお仕事をされるような方の場合、果たして紫外線吸収剤配合のSPF50やPA++++を毎日使用する必要がありますでしょうか。最近は肌に優しい日焼け止めも増えていますが一般的にはSPFやPAの数値が高ければその分、お肌への負担も高くなる傾向にあります。
朝の通勤とお昼休みに昼食で外に出かけるのみなら、SPF20~30、PA++くらいあればいいので、肌への負担が少ない日焼け止めでも充分ですね。普段使いには肌に優しい紫外線散乱剤のみ配合されている日焼け止め、海やBBQなどレジャーの時はSPF50やPA++++の日焼け止めを使用するなど、TPOや部位によって使い分けるといいですね。
また、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の成分は多くの種類があります。製品により、どちらかのみ配合している場合と、両方配合している場合があります。製品を選ぶ際は、店頭の販売員にお尋ねになるか、ホームページなどをチェックすることをオススメします。

いかがでしたでしょうか?最近はオーガニックや低刺激なアイテムが良いとされる傾向や風潮があるので店頭で紫外線吸収剤を使用していないSPF20~30、PA++の日焼け止めが多く販売されていますが、海に行くにも関わらず、肌に負担をかけたくないと思って紫外線散乱剤のみ配合の日焼け止めを使って、紫外線をしっかり防げなければ本末転倒です。
ご自身の生活やシュチュエーションに合わせて日焼け止めを賢く使い分けることで肌への負担を最小限に抑えながら紫外線から肌を守りましょう!

プロフィール

イメージコンサルタント・村田藍さん

国内航空会社に入社し、客室乗務員として乗務していた村田さん。多くの方と接する中で見た目が与える力の重要性を身をもって実感すると同時に、魅せたい印象は自分で作れるということを確信。印象作りにおいて、理論を学ぶため、プロ養成アカデミーに入学し、パーソナルカラーや骨格診断、メイクなどの専門知識を得る。顔のパーツや全体のバランスを分析し、なりたいイメージに近づける顔分析メイクや、美肌になれるノーファンデメイク法など、メイクに特化したイメージコンサルタントとして活動中。

  • 村田藍さんは、パソナグループのグループ会社『プロフェリエ』に所属するプロの方です。