おすすめ特集・コラム経理業務アウトソーシングのメリット・デメリットは?後悔しない選び方と成功事例をご紹介

更新日:2025.09.22
- BPO・アウトソーシング
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経理アウトソーシングを活用することで、自社の経理業務を外部のプロフェッショナルに委託でき、業務効率化や品質向上を目指せます。一方で、重要な情報の流出や経理処理の重複、突発的な事態への対応の遅れといったリスクも伴うため、サービスを導入する前に適切な対策を講じておく必要があります。また、経理業務のアウトソーシングを成功させるためには、自社の目的や課題を明確にし、それに合ったサービスを選ぶことが大切です。
今回は、経理アウトソーシングの利用を検討している方に向けて、サービスを導入するメリット・デメリットや後悔しない選び方、業務効率化に成功した活用事例などを解説します。
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「コスト削減」や「業務効率化」に成功!経理BPO事例
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経理アウトソーシングとは?
経理アウトソーシングとは、自社の経理業務を外部の専門業者に委託するサービスのことです。仕訳・伝票処理や経費精算といった一部の業務のみを切り出して任せることも、月次・年次決算業務までを含めたすべての経理業務を一括で委託することも可能です。専門的な知識を要する経理業務を外部のプロフェッショナルに任せることで、自社の経理担当者の負担軽減や業務効率化を図りながら、質の高い経理体制を維持できるようになります。 
経理アウトソーシングは、経理担当者不足や経理業務が急増する繁忙期への対応に悩んでいる企業、経理業務にかかっているリソースを、売上や企業の成長につながる業務に回したい企業などに適しています。依頼できる業務の内容・範囲は委託先のアウトソーシング業者によって異なるため、自社が直面している課題や求めているサポートを明確にしたうえで、適切な業者を選定することが重要です。 
関連記事:アウトソーシングとは?メリット・デメリットや自社に適した種類、業務、導入の注意点を解説
経理業務のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)や経理代行との違い
経理アウトソーシング・経理BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)・経理代行はいずれも経理業務を外部委託できるサービスですが、委託範囲や目的、関与の深さなどにそれぞれ違いがあります。
経理アウトソーシングが自社のニーズに応じて柔軟に委託範囲を選べるのに対し、経理BPOは依頼元の企業に深く関与し、業務プロセス全体の最適化を図ることを目的としています。また、経理代行は仕訳や請求書処理などの作業代行が中心となり、人員不足・リソース不足への対応として小規模な企業や個人事業主が利用するケースが多いサービスです。 
経理アウトソーシング・経理BPO・経理代行の主な違いは下表を参考にしてください。 
         
    
経理業務のBPOの種類や活用するメリット
経理業務のBPOは大きく「IT系」と「非IT系」に分けられます。分類上、経理業務を含むバックオフィス業務は非IT系に位置付けられますが、近年はクラウド会計ソフトなどのITツールを活用し、経理業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推進する企業が増えています。経理BPOを通じて業務フロー全体を最適化することで、業務負担の軽減や効率性・正確性の向上につながり、限られた人員をより付加価値の高いコア業務に集中させることができます。
ただし、実務上は「経理アウトソーシング」「経理BPO」の使い分けが企業やサービスによって曖昧で、明確に線引きされていないケースも少なくありません。そのため、名称にとらわれず各委託先のサービス内容を確認し、自社の目的に最も合うものを選択することが大切です。
関連記事:BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは?導入ステップとポイントを解説
経理アウトソーシングで効率化できる業務と費用相場
経理アウトソーシングで効率化できる業務は大きく3つあります。
●記帳業務
日々の企業活動で生じた取引を入力する作業であり、売上・費用の計上や請求書発行、売掛金・買掛金管理などが含まれます。専門知識を持つプロに任せることで、複雑な税務処理や法令遵守に関するミスのリスクを低減できます。
●給与計算業務
従業員の労働に対する賃金を計算する業務であり、社会保険納付や年末調整なども含まれます。経理としては失敗が許されない業務である一方、給与計算や社会保険業務は法改正の影響を大きく受けるため、専門性を備えたアウトソーシングの活用が有効です。
●決算業務
月次・年次の決算業務のほか、固定費や減価償却費の管理、決算書類の作成・申告なども含まれます。決算業務の全体または一部を委託することで、専門家の知識を活用して決算プロセスの効率化や精度向上が期待できます。
アウトソーシングできる経理業務の内容と費用相場を下表にまとめました。
         
    
もちろん、委託できる内容や費用はサービスによって異なります。プロジェクトの規模によって変動することもあるため、あくまでも目安として参考にしてください。
労務給与の効率化、どう進めるべきか悩んでいませんか?
本ウェビナーでは、「人事業務にBPOをどう導入しているのか?」「労務給与業務への効率効果、課題は何か?」といった実際の企業事例を30分で分かりやすく解説。
経理アウトソーシングの依頼先と費用相場
経理アウトソーシングの依頼先としては、主に以下の2つが考えられます。
●税理士事務所
●経理アウトソーシング専門会社
それぞれの対象や費用相場は以下のとおりです。
         
    
なお、プロジェクト規模によっては300万円を超える可能性もあるため、あくまで目安として参考にしてください。
関連記事:BPOとは?アウトソーシングとの違いやメリット・デメリット、会社選びのポイントを簡単に解説
経理業務をアウトソーシングする6つのメリット
経理業務をアウトソーシングすることには、以下のようにさまざまなメリット・デメリットがあります。
まずは、それぞれのメリットについて見ていきましょう。
1.深刻な人材不足を解消し、人件費を最適化
多くの企業が人手不足という悩みを抱える中で、アウトソーシングは有効な解決手段です。
特に、経理業務は時期によって忙しさに波があります。業務量が格段に増える年末や決算時期は、現在の人員では手が回らなくなる、という企業も少なくありません。同月内であっても、業務量が変動することもあります。
さらに、退職や人事異動などで、突然人員が不足してしまうリスクもゼロではありません。企業の経理業務が停滞すると、取引先や従業員との信頼関係が損なわれるだけでなく、法令違反や支払遅延によるペナルティといった深刻なリスクに発展するおそれもあります。
しかし、すぐに即戦力になる人材を見つけ、採用するのは難しいでしょう。
経理業務をアウトソーシングすることで、人材確保に悩む必要がなくなります。突発的な人材獲得ニーズにも柔軟に対応でき、繁忙期だけ依頼する、という利用方法も可能です。繁閑の差に対応するための人員調整自体も、アウトソーシング先に任せられます。 
関連記事:人手不足な業界や職種は?背景と企業が取るべき対策とは?
2.経理業務の品質向上と専門性の確保
アウトソーシングを活用することで、これまでよりも経理業務の品質を高められるのも大きなメリットです。自社の限られた人員だけでは、ミスのない作業や安定した品質を維持するのは難しく、専門家によるサポートが有効な手段となります。
経理アウトソーシング先は、経理業務に関する専門的な知識やノウハウを有しています。担当者もそれぞれ高いスキルや実績を持っており、即戦力として活躍できる人材が多く揃っているのが特長です。
特に社員数が少なく、1人の社員が経理業務とほかの業務を兼任しているような企業の場合は、経理アウトソーシングの活用によって業務品質が大きく向上することが期待できます。
3.コア業務への集中で企業価値を向上
アウトソーシングによって業務負担が軽減し、その分コア業務に注力できるようになります。
コア業務とは、企業の利益や競争優位性の確立に直結する業務のことです。一方、単純作業や事務作業のように、マニュアルがあれば誰でもできるような業務を、ノンコア業務と呼びます。
経理におけるコア業務とノンコア業務の具体例は、以下のとおりです。
<コア業務>
- 業績管理
- 予算管理
- 決算業務
<ノンコア業務>
- 給与計算
- 経費精算
- 現金出納管理
- 請求書発送
企業が大きく成長するためには、コア業務に注力する必要があります。しかし、日常的に発生するノンコア業務に多くの時間を取られてしまい、本来注力すべきコア業務に十分なリソースを確保できないケースも少なくありません。
経理アウトソーシングにノンコア業務を委託することで、限られたリソースをコア業務に集中させることができます。経理業務の効率化や品質向上のみならず、リソースの有効活用によって競争優位性の確保や企業価値の向上にもつながるメリットがあります。
4.経理業務の属人化を防止し、体制を強化
経理アウトソーシングの活用を通じて経理業務が標準化し、属人化を防げるというメリットもあります。
経理業務は専門性が高く、特定の従業員に業務が集中してしまいがちです。ほかの従業員が業務の詳細を十分に理解していなければ、異動や退職などの際に新しい担当者にスムーズに引き継ぐのが難しくなり、業務が停滞するリスクが発生します。このような業務の属人化は、人的ミスやトラブルの原因となり、企業運営に支障をきたすおそれがあることに注意が必要です。
経理アウトソーシングを導入する際には、事前に業務プロセスを見直し、委託する業務の内容や範囲を明確に決めておきましょう。このプロセスを通じて業務が標準化されるため、属人化の防止につながり、経理体制そのものを強化することができます。
5.経理ミスや内部不正のリスクを低減
社外の経理担当者が入ることで、経理業務のミスや内部不正を防止できることも、経理アウトソーシングを活用する大きなメリットの一つです。
経理業務を一部の従業員が担当している状態では、ミスに気づかないまま業務が進んだり、不正が行われたりするリスクが否めません。最悪の場合、改ざんや横領といった重大なトラブルが発生するおそれもあります。
これを防ぐには、経理業務のチェック体制を強化し、透明性を確保することが重要です。経理アウトソーシングによって外部の経理担当者が関与することで、経理業務が厳格化し、人的ミスの防止や内部不正のリスク低減につなげることができます。
6.法改正への迅速かつ適切な対応
アウトソーシングで経理のプロフェッショナルに業務を依頼することで、法改正にも柔軟かつ適切に対応できます。
適切な経理業務を行うためには、法改正への迅速な対応が不可欠です。法改正は随時行われており、その都度対応する必要があります。しかし、法律に関する情報を自社だけで収集し、業務フローや体制を見直したり、経理担当者を教育したりするのは容易ではありません。
経理アウトソーシングサービスでは、経理に関する最新の情報や専門的な知識を備えたプロフェッショナルが対応します。外部の専門家に委託することで、法改正への迅速かつ適切な対応が可能となり、社内での情報収集や業務の見直し、教育にかかる手間を大幅に削減できます。また、法令遵守の徹底によって経理業務の正確性や信頼性が高まり、コンプライアンスリスクの低減にもつながります。
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経理アウトソーシングの4つのデメリットと具体的な対策
一方、経理業務をアウトソーシングする際は、以下の4つの点に注意が必要です。
- 重要な情報が流出するリスクがある
- 社内にノウハウが蓄積されにくい
- 社内と委託先で処理が重複する可能性がある
- 突発的な事態への対応が難しい
いずれも、然るべき対策を講じることで防止することは可能です。しかし、一定のリスクが存在することを認識したうえで、アウトソーシングを利用することが大切です。
1.重要な情報漏洩のリスクとその対策
経理アウトソーシングを利用する際は、領収書や請求書、従業員の個人情報など、自社の重要な情報を共有する必要があります。このとき、アウトソーシング先がデータを紛失してしまうリスクや、重要なデータを外部に漏洩してしまう危険性があることに注意しなければなりません。
さらに、アウトソーシング先と自社のクラウド型システムが連携している場合は、IDとパスワード次第で、あらゆるデバイスからアクセス可能となり、アウトソーシング先が制限なく自社の内部情報にアクセスできるような環境となることも否めません。
アウトソーシング先を選ぶ際は、プライバシーマーク(Pマーク)を取得しているかどうかをまずは確認しましょう。Pマークとは、事業者の個人情報の取扱い方法について、日本工業規格に基づいて適切であるかを評価し、一定の基準を満たした事業者に使用が認められているマークのことです。
Pマークを取得しているアウトソーシング先を選択することは、企業の重要な機密情報や従業員の個人情報保護に関する一定の信頼性を確保するうえで有効な手段です。しかし、Pマークの取得だけでは完全な情報セキュリティを保証するものではないため、情報セキュリティ教育が実施されているか、具体的な情報管理体制や手順が整備されているかなども確認しましょう。
また、経理アウトソーシングを契約する際には、守秘義務や情報管理に関する具体的な取り決めを契約書に明記しておくことも重要です。こうした総合的な対策を講じることで、情報漏洩や不正利用のリスクを最小限に抑え、安心して業務を委託できる環境を整えることができます。
2.社内ノウハウ蓄積の停滞を防ぐ方法
経理業務をアウトソーシングすると、社内にノウハウが蓄積されず、経理業務を担当できる社員が育たない、というリスクが否めません。
経理担当が育たないということは、自社の経理業務に精通した人材がいなくなるということでもあります。万が一、アウトソーシング先の方針転換によるサービスの変更や人件費の高騰によるアウトソーシングにかかるコストが大幅に膨れ上がっても、自社内で経理を完結させられない状況に陥ってしまう恐れがあります。
そのため、経理業務のすべてを丸投げするべきではありません。アウトソーシングを活用する場合は、委託する内容や範囲、管理方法をあらかじめ整理し、適切な体制を整えておくことが重要です。具体的には以下のような工夫を行い、アウトソーシングを効果的に活用できるようにしましょう。
- 委託する業務を厳選する
- 業務フローをメモしておく
- マニュアルを定期的に更新して社員にも共有する
- アウトソーシング先からアドバイスを受ける
アウトソーシング先によっては、単なる業務代行にとどまらず、経理業務全体の最適化を支援するサービスを提供しています。たとえば、経理業務のマニュアル化作成と標準化や、業務フローの分析と改善提案などです。
将来的なリスク管理や業務効率の向上を重視する企業にとっては、このような包括的なサービスを提供するアウトソーシング先を選ぶといいでしょう。
3.業務の重複や連携不足による非効率化の回避策
自社の社員とアウトソーシング先で経理業務を分担する場合、処理が重複し、かえって非効率な状態になってしまう可能性があります。たとえば、入金処理を二重で行ってしまったり、同じ取引の重複計上が発生してしまったりと、業務の重複がトラブルの原因にもなり得ることに注意が必要です。
経理業務の重複処理を防ぐためには、以下のような対策を行いましょう。
- 自社で担当する業務と委託する業務を明確に分ける
- ひとつの業務を分担する際は、お互いの対応状況を見える化する
- 定期的に進捗確認やレビューを行う(週次・月次など)
このように社内と委託先が適切に連携すれば、業務の重複や遅延、認識の齟齬(そご)を防ぎ、非効率な状況を回避することができます。
4.突発的な事態への柔軟な対応を確保する方法
アウトソーシング先は、あくまでも依頼された業務のみを行うため、突発的な事態や想定外の業務に対しては柔軟に対応できない可能性があります。
社内担当者であれば、社内事情や優先度に合わせて臨機応変に対応できるでしょう。一方で、アウトソーシング先は契約書やマニュアルに記載されていない業務が発生した際は対応できない場合が多く、依頼側の確認を取る工程が発生することで処理が遅れてしまうリスクも考えられます。
そのため、突発的な事態やマニュアル外の業務が発生した場合の対応について、アウトソーシング先と事前に話し合っておくことが重要です。こうした取り決めを行うことで、対応の遅れや現場の混乱を防ぎ、社内外への影響を最小限に抑えることができます。
関連記事:アウトソーシングサービスの導入ポイントと活用事例を解説
経理アウトソーシングの導入タイミング
経理アウトソーシングは、社内のリソースだけでは対応が難しい場面で導入するのが効果的です。具体的には以下の3つのタイミングが考えられます。
経理担当者の退職・異動時
経理担当者が退職や異動で不在となったタイミングは、経理アウトソーシングを導入する好機といえます。新たに経理担当者を採用する場合は、採用コストがかかるだけでなく、業務に慣れるまでの教育期間や育成コストも必要です。その間、後任者への引き継ぎが不十分であれば、入金管理や給与計算といった日常的な経理業務に大きな支障が出てしまう可能性があります。こうしたリスクを回避するためには、経理アウトソーシングを通じて即戦力となる人材に委託し、空白期間を最小限に抑えることが重要です。
繁忙期の人手不足や業務量急増時
年末や決算期など、業務量が大幅に増加する繁忙期も、経理アウトソーシングを有効活用できるタイミングといえます。特に、経理部門の人員不足を他部門で補っている場合など、本来の業務に支障をきたしているケースにおいては、専門の外部人材が経理業務を担うことで自社の業務負担が大幅に軽減します。これにより、経理部門の応援に回っていた社員が本来の業務に集中できるようになるため、全社的な業務効率の改善や生産性の向上につながることも期待されます。
法改正対応や業務品質向上が急務な場合
法改正への対応が急務な場面では、経理アウトソーシングの導入が有効な手段となります。経理業務は常に法改正の影響を受けるため、自社で業務を遂行する場合には情報収集や専門知識のアップデートを経理担当者自身が行わなければならず、多大な時間と労力がかかります。この点、経理のプロフェッショナルに委託すれば、法改正への対応が滞りなく進むとともに、法令遵守や適正なチェック体制によって経理業務全体の品質向上にも寄与します。
上記のタイミングでスムーズに経理アウトソーシングを活用できるよう、早い段階から委託先の検討や事前の打ち合わせを進めておくことが大切です。
パソナには、同時に複数名のスタッフを派遣できる「チーム派遣」という仕組みがあります。アウトソーシングを実施する前に、数名単位のチーム派遣から導入できます。チーム派遣を活用することで、業務の棚卸しや標準化、マニュアル整備など、段階を踏んで業務委託に切り替えるための準備を進められるのが魅力です。
経理アウトソーシングの活用に向けて万全に備えたい方は、以下をご覧ください。
パソナのチーム派遣サービス
チーム派遣とは、リーダーを含む複数名の派遣社員でチームを構成し、派遣するサービスです。一般派遣・チーム派遣・業務委託(BPO)の比較をしながら、チーム派遣サービスの内容や事例をご紹介します。
経理アウトソーシングを成功させるための3つのポイント
経理アウトソーシングは、十分に検討せずに依頼しても、期待どおりの効果を得るのが難しいでしょう。
経理業務の効率化や業務品質の向上を達成するためには、以下のポイントを押さえましょう。
- 委託する業務と自社で行う業務を見極める
- 委託する業務についてマニュアルを作成する
- アウトソーシング先との連携を重視する
ここでは、経理アウトソーシングを活用する3つのポイントについて解説します。
1.委託業務と自社業務の明確な切り分け方
業務効率化を実現するためには、委託する業務と自社で行う業務を明確に切り分けることが重要です。すべての業務を委託すると、委託費用がかさむだけでなく、かえって非効率になってしまうケースも少なくありません。業務によっては、自社で処理したほうがスムーズに進む場合があるからです。
特に工数がかかる業務や、委託の優先度が高い業務を洗い出し、自社で行うべき業務はないかも検討したうえで、委託する業務を決めましょう。委託後も業務の進捗や効率を定期的に確認し、必要に応じて切り分けの見直しを行うことも大切です。
どの業務を委託するべきか判断するのが難しい場合は、アウトソーシング先に相談するのが効果的です。パソナでは、導入前の業務の整理や切り分けの調査に、無料で対応しています。
2.詳細な業務マニュアル作成と共有の重要性
経理アウトソーシングの難点は、柔軟な対応が難しい点です。マニュアルにない業務が発生した際は、確認や承認に時間を取られてしまい、業務を円滑に進行できなくなる場合があります。
業務の停滞を防ぐためには、あらかじめ詳細なマニュアルを作成し、関係者全員で共有しておくことが欠かせません。マニュアルを作る際は、委託する業務を明確化したうえで、突発的な事態も含めたさまざまなパターンを想定することが求められます。また、マニュアルの内容は定期的に見直し、法改正や実務に即した内容になるようアップデートしていくことが大切です。
3.アウトソーシング先との密な連携体制の構築
アウトソーシング先にすべてを任せきりにするのではなく、こまめにコミュニケーションを取り、密に連携することも重要です。定期的にミーティングを設け、業務の進捗や課題を共有することで、業務品質の向上やトラブルの早期発見・解決につながります。
また、ひとつの業務を自社の社員とアウトソーシング先で分業する場合は、処理が重複してしまうリスクもあります。共有の進捗管理ツールを導入するなど、お互いの業務対応状況を可視化し、リアルタイムで把握できるような仕組みを整えることが効果的です。
BPO安定運用のための伴走型支援と導入事例
BPOを安定的に運用するためのポイントをステップごとにお伝えします。またBPOを運用していくうえで発生する課題と、それに対するパソナのソリューションも導入事例からご紹介します。
失敗しない!経理アウトソーシング先の選び方6つの基準
一度経理アウトソーシングに委託すると、期待した成果が見込めなかった場合、委託先を変更するのに時間やコストがかかります。
経理アウトソーシングを利用して後悔しないためには、自社にあった依頼先を選定することが大切です。その際には、以下の6つのポイントに注目しましょう。
- 自社ニーズに最適なアウトソーシング先か
- 依頼したい業務に対応しているか
- 費用・料金体系は適切か
- 実績は豊富か
- セキュリティ対策を徹底しているか
- 業務進捗をこまめに共有してくれるか
ここでは、経理アウトソーシング先を選ぶ際の基準について解説します。
1.自社のニーズに最適なサービスタイプを見極める
経理アウトソーシングには、以下の3つのタイプがあります。
- 外部の経理担当者に常駐してもらうタイプ
- スポット発注が可能なタイプ
- 税理士が監修してくれるタイプ
自社のニーズに合わせて、適切なタイプを選びましょう。
それぞれのタイプに適したケースは、以下のとおりです。
外部の経理担当者に常駐してもらうタイプ :経理担当者の退職や産休などに対応したい場合
急に経理業務が増えて人員が不足した場合:スポット発注が可能なタイプ 
繁忙期に一部の経理業務を委託したい場合:ノンコア業務だけを依頼して、コア業務に専念したい場合
税理士が監修してくれるタイプ:経理業務だけでなく、決算書類の作成や法人税の申告なども依頼したい場合
また、経理業務のアウトソーシングには、実際に現場に入って業務にあたるオンサイト型とリモートで業務を遂行するオフサイト型の2種類があることも知っておきましょう。複雑な業務で連携が必要な業務をアウトソーシングする場合にはオンサイト型が適しており、定型的かつ担当者個人で完結できるような業務はオフサイト型に適しています。
2.依頼したい業務範囲への対応可否
自社が依頼したい業務に対応しているかは、必ずチェックしてください。
ニーズに合わせて依頼する業務を柔軟に変更できるか、プランを選べるかも重要です。自社で行ったほうが効率的な業務までもプランに入っている場合は、無駄なコストが発生してしまいます。
まずは、依頼したい業務と自社で行いたい業務を整理し、依頼したい業務に対応している委託先を選定しましょう。
3.明確で適切な費用・料金体系か
思ったより費用が高かった、という事態を防ぐためには、費用は予算内か、料金体系は自社のニーズに合っているかについても注目しましょう。
サービスによって、費用や料金体系はさまざまです。また、同じサービスでも複数のプランが用意されているケースも多く見られます。
費用が安ければよいというわけではありません。極端に安いサービスは、業務の質や情報セキュリティ面などで不安があったり、対応スピードが遅かったりするリスクがあります。相場から考えて妥当な金額を設定しているサービスを選ぶと安心です。
相場を理解するためには、複数社に見積もりを依頼しましょう。
4.豊富な実績と信頼性を確認する
質の高い業務を遂行してくれるアウトソーシング先を見つけるためには、委託先の実績にも注目し、自社が依頼したい業務や領域での対応実績が豊富かどうかを確認しましょう。
依頼したい業務での対応実績が多ければ、求める知識やスキルを有している可能性が高く、安心して依頼できます。
アウトソーシングにかかるコストが無駄にならないよう、実績の豊富さも重視しましょう。
5.徹底したセキュリティ対策と情報管理体制
経理アウトソーシングでは、取引先の企業情報や顧客の個人情報など、企業にとって重要なデータを共有します。トラブルを防ぐためにも、セキュリティ対策を徹底している企業を選ぶことが必要です。
具体的には、以下の点について確認しましょう。
どのようなセキュリティ対策を実施しているか
担当者にセキュリティ教育を行っているか
担当者以外にデータを扱う者がいるか
秘密保持契約を締結したうえで依頼できるか
Pマークのような情報セキュリティ認証を取得している委託先なら、なお安心です。
6.スムーズなコミュニケーションと進捗共有体制
コミュニケーションがスムーズで、業務進捗をこまめに共有してくれるサービスであれば、安心して依頼できます。
特に、月末や決算時期などの繁忙期にすぐに連絡がつかない場合は、トラブル発生時のリスクが大きく、契約するのは危険です。日頃から密にコミュニケーションを取れる相手であれば、万が一の事態が発生しても迅速に対応できます。
業務状況をどのように共有してもらうか、共有方法も大切なポイントです。リアルタイムで状況を把握できるツールを使用している場合は、適宜進捗を把握できるほか、相手のミスにすぐに気づけたり、透明性を担保できたりします。
パソナのアウトソーシングの魅力
すでに人手不足で、現在の業務で手一杯ななか、数あるアウトソーシング先から自社に最適なサービスを探すのは、時間と労力を要する困難な作業だと感じる方も多いのではないでしょうか。
パソナのアウトソーシングは、単なる業務の外部委託にとどまりません。詳細な業務調査から始めることで、自社の業務設計の見直しや煩雑な経理業務のマニュアル化を一気に進めることが可能となり、長期的な業務効率の向上につなげることができます。
ここからは、パソナの強みを活かした経理業務のアウトソーシングについてご紹介していきます。
1.年末調整などの突発的かつ一時的な業務への充員が可能
パソナのアウトソーシングは、突発的な充員不足に対応することが可能です。例えば、年末調整の時期だけは人手が足りず、通常の業務に支障が出ている場合などに利用できます。また、年末調整のほかにも決算時期や、経理担当者の退職による一時的な人員不足などにも対応可能です。
パソナのアウトソーシングで対応できる業務は以下のとおりです。
- 各種伝票入力、照合経費精算
- 売掛金管理
- 買掛金管理
- 支払処理
- 証憑スキャニングファイリング
- 決算データ、経理関連書類作成
2.自社課題によって最適な場所と契約形態を選べる
パソナのアウトソーシングでは、これまでに800件以上のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を導入してきました。その実績をもとに、業務の調査から業務設計、運用などを一気通貫して実施しています。
ヒアリングによる課題設定のみならず、実際の現場で起きているお困りごとを丸ごと解決することができます。パソナなら属人化した業務もマニュアル化することで、誰でもできる業務へと変えることが可能です。
- 業務委託
- ユニット派遣
- 派遣
関連記事:業務委託とは?請負と委任・準委任の違いや契約時の注意点を詳しく解説
3.繁閑差による非効率な人員配置の見直しでコスト削減につながる
経理業務は、どうしても時期による繁閑差が出てしまう業務です。経理人材を多く雇えば人材コストがかかり、少なければ負担が増えてしまいます。日々の業務をアウトソーシングすることで、閑散期に発生する無駄な人材コストを削減しつつ、繁忙期には十分な人員体制を整えることが可能です。
また、パソナのアウトソーシングを利用して戦略的に人員配置を行うことで、災害時や急な人員不足に対しても柔軟に対応することができ、昨今注目されている事業継続計画の対応までクリアすることができます。
関連記事:オンサイトとオフサイトの違いや選び方は?BCP対策としてのBPOについても解説
業務委託の不安はパソナのチーム派遣サービスで解消!
自社の経理業務課題を丸ごと改善できるのは魅力ですが、最初からアウトソーシングを利用するのはリスクを感じる方も多いでしょう。その場合には、まずはパソナのチーム派遣サービスがおすすめです。
実際に、BPO・アウトソーシング導入の前段階としてチーム派遣が採用されるケースは多く見られます。段階的に業務を任せていくことで、自社に適した運用方法や改善の方向性を見極めながら、安心して次のステップへと進むことができます。
ここでは、パソナのチーム派遣の強みをご紹介します。
1.数名単位で派遣可能
チーム派遣では、リーダーとスタッフをひとつのチームとして派遣するため、短期間で派遣を組織化できるのが魅力です。
業務整理ができるリーダーを軸に、チーム全体で連携を取りながら高いパフォーマンスを発揮します。また、チーム派遣のリーダーは指揮命令者の補佐として、他のスタッフに指示を伝達する役割を担うため、現場の指揮命令の負担を大幅に減らすことができます。
パソナのチーム派遣サービスは、企業のニーズに応じて数名から100名規模の派遣実績があり、日常的な業務サポートから大型プロジェクトまで対応可能です。さらに、相談内容に応じて専任のコンサルタントの派遣も行っており、安心して業務を任せられる体制を整えています。
2.業務委託への段階的な切り替えも
チーム派遣サービスは、BPO(業務委託)への移行期間に活用するのも効果的です。チーム派遣は企業担当者からの指揮命令が可能なため、この期間に直接指導をしながら業務の棚卸しやマニュアル化を進めておくことで、BPOへの切り替えをスムーズに進められます。
マニュアルが形骸化し実際の業務が属人化している場合や、簡単な業務に多くの人手と時間をかけている場合も、チーム派遣サービスを利用することで、一気に見直しが進み、業務効率の改善と生産性向上を図ることができます。
3.豊富な人材から自社にマッチしたチームを結成
パソナのチーム派遣は、ただスタッフを派遣だけのサービスではありません。全国に40万人以上在籍しているスタッフの中から、企業の課題や社風にマッチする人材を厳選し、最適なチームを結成して派遣します。
チーム派遣は、円滑かつ効率的に業務を進める基盤をつくり、安定した運営体制を維持するための有効な手段となります。最初からBPO・アウトソーシングを導入するのは不安があるという場合は、まずはパソナのチーム派遣から始めてみてはいかがでしょうか。
パソナのチーム派遣サービス
チーム派遣とは、リーダーを含む複数名の派遣社員でチームを構成し、派遣するサービスです。一般派遣・チーム派遣・業務委託(BPO)の比較をしながら、チーム派遣サービスの内容や事例をご紹介します。
経理業務アウトソーシングで業務効率化に成功した事例2選
最後に、パソナの経理アウトソーシングサービスを活用し、業務効率化に成功した企業事例を2つ紹介します。
1.業務量に応じた運用体制構築でコスト削減に成功した事例
A社は、経理アウトソーシングを活用することで、正社員のコア業務へのシフトが実現し、売上向上に成功しました。
A社が抱えていた課題は、以下の3点です。
他グループ会社の経理部門シェアード化を見据えて、経理の定型業務を効率化
委託化する必要があった ・新人の人材育成や、欠勤時のフォローに工数がかかっていた
業務の繁閑差に応じた人材配置ができず、正社員がコア業務に集中できていなかった
そこで、経理業務アウトソーシングを導入し、以下のような施策を行いました。
- グループ会社間の業務フローの統合
- 属人化していた業務の標準化
- 業務マニュアルの整備
- 要員計画の見直し など
結果、正社員のコア業務へのシフトが実現し、別グループ会社への受託範囲の拡大、売上向上を実現したといいます。
2.他社からの切り替えで安定運用を実現した事例
B社は、委託先を他社から切り替え、業務課題の改善と安定運用に成功しました。
B社が抱えていた課題は、以下の2点です。
委託先の人材が定着せず、業務品質に対しても満足していなかった
欠員により、業務遅延や業務不履行が続いていた
そこで、経理アウトソーシングを導入して、以下のような施策を行いました。
- 業務課題の抽出・改善
- マニュアル整備や業務処理に関するルールの明確化 業務工程の詳細な把握
- 担当者のマルチタスク化と繁閑に応じた担当変更
結果、担当者が安定して業務に携われるようになり、業務遅延や業務不履行といった課題を解決し、業務の安定化に成功したそうです。業務が安定したことにより、業務を委託できる範囲も拡大しました。
経理業務アウトソーシングで効率化と品質向上を実現しよう
経理アウトソーシングを活用することで、経理業務の正確性と効率性が向上し、より付加価値の高いコア業務に多くのリソースを集中できるようになります。サービスの導入にあたっては、外部に任せる業務と自社で対応する業務を整理し、担当範囲や役割を明確にしておくことが重要です。
経理業務の委託を検討している方には、パソナが提供する経理アウトソーシングサービスの活用がおすすめです。調査・業務設計・運用までワンストップでの対応が可能で、経理業務の最適化と安定した企業運営を実現できます。経理アウトソーシングを活用する土壌づくりを進めたい方や、経理業務の効率化や品質向上を目指したい方は、ぜひパソナにお問い合わせください。
パソナの 経理・財務のBPO・アウトソーシングサービス
全国の様々な業界の企業や自治体のBPO・アウトソーシングの受託実績から得られたノウハウを基に、調査・業務設計・運用まで一気通貫でを行います。


















