MYPAGEコミュニティ『WeShare Beauty』vol.143
体型カバーに効くコーディネートテクニック
皆さん、こんにちは。イメージコンサルタントの工藤亮子です。段々と暖かくなり、薄着になっていく季節になると、気になるのがボディラインですよね。体型のお悩みは人によってさまざまです。一般的に「体型カバー」というと「お悩みの部分を隠すこと」と捉えられがちですが、「錯視」という目の錯覚効果を活用すれば、実物とは違うように見せることもできます。
そこで今回は、体型のお悩みをファッションでカバーするテクニックをご紹介します。
上半身のお悩み


上半身の体型のお悩みといえば、下記のようなものが挙げられます。
- 首が短い・長い
- 肩幅が狭い・広い
- 二の腕が太い、たるんでいる
- 腕が短い・長い
- バストが小さい・大きい
例えば、「肩幅が広い・いかり肩」でお悩みの場合は、ショルダーポイント(肩の先端)をルーズにすると肩幅の広さが緩和されます。ドルマンスリーブ※(写真左)のニットやカットソーは、ショルダーポイントがわかりにくくなるため、いかり肩の方にオススメです。
- ドルマンスリーブ・・・袖ぐり(袖がついてるあたり)が深く、ゆったりとして、袖口にかけて細くなる形が特徴。
また、ノースリーブなどで腕を出して、腕に視線を移すのも効果的です。逆に、肩にデザインのあるジャケットは、肩を強調してしまうので気をつけましょう。
「バストが大きい・はと胸」でお悩みの場合は、斜線の効果を活用したデザインがオススメ。例えば、スキッパーのブラウス(写真右)など、衿もとのデザインが「V」になっていると、胸元がすっきり見えます。逆に、クルーネック(丸首)のTシャツは、胸元が詰まってバストが大きく見えてしまうので気をつけましょう。
下半身のお悩み


下半身の体型のお悩みでは、下記のように、上半身よりも具体的なものが多くあります。
- ウエストが太い、くびれがない
- ヒップが大きい、腰まわりが張っている
- 太ももが張っている
- 脚が短い
- O脚・X脚
「ヒップが大きい」というお悩みの場合は、張りのある素材のセミタイトスカート(写真左)などを履くと、ヒップラインが目立たなくなります。ネイビーや黒など、収縮して見える色や、チェックなどの直線・斜線柄のデザインのものを選ぶと、すっきり見えますよ。逆に、柔らかい素材のプリーツスカートは、さらにボリュームが出てしまうので注意が必要です。
「太ももが張っている」というお悩みの場合は、パンツよりスカートのほうがオススメです。パンツをチョイスする場合は、張りのある素材や直線的なデザインのものを選びましょう。裾広がりのワイドパンツ(写真右)などは、気になる太ももを目立たせずカバーしてくれます。逆に、ストレッチ素材のスリムパンツは、太もものラインを際立たせてしまうので気をつけましょう。
背を高く・低く見せたい


続いては、背を高く・低く見せたい場合のオススメのファッションをご紹介します。
背を高く見せたい場合
- ハイウエストに切り替えのあるワンピース(写真左)
- ボレロなど丈の短いジャケット
- 上半身を明るく、下半身を暗い色にする
トップスをコンパクトにまとめるなど、上半身にポイントを持ってきて、視線を高い位置に誘導するのがポイントです。
背を低く見せたい場合
- 目線が横に動く大柄のワンピース
- 下半身にボリュームの出るギャザースカートやフレアスカート(写真右)
- アクセントカラーになるシューズ、タイツ、ソックス
背を高く見せたい場合と逆に、下半身にポイントを持ってきて、視線を低い位置に誘導しましょう。
シルエットをすっきり・ふっくら見せたい


錯視を利用して、シルエットの印象を変えることもできます。それぞれオススメのファッションをご紹介します。
すっきり細く見せたい場合
- ストライプなどの直線的な柄のジャケット(写真左)
- 衿もとがVラインになっているVネックやカシュクールなど
- 適度に張りのある素材のカットソー
視線を上下に誘導したり、体型をカムフラージュする効果がある、張りのある素材を使ったりして、縦長のラインを強調しましょう。
ふっくら見せたい場合
- ゆったりしたシルエットのコート
- 横幅のあるダブルブレスト(ボタンが2列)のジャケット(写真右)
- 明るい色地に暗い色のチェック柄などの大柄のワンピース
服全体の面積を大きくすると、体の幅が広く見え、ふっくらと見えます。
年齢による体型の変化


年齢を重ねるとともに、体型も変化するため、お悩みも変わっていきます。例えば、太っていても痩せていても、背中がたるんで肩まわりに脂肪がついてきたり、お腹まわりが気になったり…というお悩みがあります。こうしたお悩みにオススメのファッションをご紹介します。
背中・肩回りの肉づきには…
- ボーカラーブラウス(ボウタイ襟/写真左)や、衿まわりにビーズがついたデザイン性のあるトップス
- 素材はコットン、シルク、張りのあるポリエステル
肩のラインが強調されないものを選ぶのがオススメです。
お腹まわりの肉づきには・・・
- スカーフやストールで顔まわりを華やかにする
- コクーンシルエット※のワンピース(写真右)
- コクーンシルエット・・・繭(まゆ)のように身体全体を丸く包み込むようなシルエット。
ウエストラインを拾わず、視線を逸らすなどして、お腹まわりを目立たせなくしましょう。
体型のお悩み別カバーテクニックを上手に活用しよう

さて、今回は体型のお悩み別カバーテクニックをご紹介しました。各アパレルメーカーでは、ティーンズ・ヤング・ヤングアダルト・アダルト・シニアなど、年齢に合わせた服づくりを行っています。「これまでの服が似合わなくなってきたかも?」と思ったら、ショップを変えてみるのもオススメの方法です。ファッションで上手に体型をカバーして、コンプレックスを気にせず、気持ちの良い毎日を過ごしたいですね。
今回の内容は、私も執筆者として参画している書籍『基礎からわかるパーソナルスタイリング』からご紹介しました。良かったら手に取ってご覧ください。
ほかにも、気になることや質問などがあれば、『WeShare Beauty』のコミュニティから、お気軽にコメントしてくださいね。
プロフィール

イメージコンサルタント・工藤亮子さん
パーソナルカラー診断や骨格分析、ショッピングの同行などを行っている工藤さん。これまでに9000人を超える方々と接してきた経験をベースに、経営者、起業家、政治家、芸能人、文化人、男女エグゼクティブのイメージ戦略、自分らしく生きたい女性の魅せ方まで、幅広く支援。また、協会、NPO法人などのブランディング、省庁、行政のHPコーディネート、スタイリスト向けの教材開発なども手がけています。
- 工藤亮子さんは、パソナグループのグループ会社『プロフェリエ』に所属するプロの方です。