MYPAGEコミュニティ『WeShare Beauty』vol.139

どんな色?2020年の色のトレンド

イメージコンサルタントの工藤亮子です。3月に入り、だんだんと日差しにぬくもりを感じるようになってきましたね。衣替えの季節が近づいてくると、気になるのは「今年のトレンドカラー」ではないでしょうか?
そこで今回は、2020年のトレンドカラーについてご紹介します。皆さんも日頃のファッションに上手に取り入れてみてくださいね。

そもそもトレンドカラーはどうやって決まるの?

皆さんは1年のトレンドカラーがどのように決まるのかをご存知でしょうか?トレンドカラーは、主に以下の2つの組織によって決められています。

  • PANTONE(パントン)|グローバルなカラースタンダードを提供する米国の企業
  • JAFCA(ジャフカ)|一般社団法人 日本流行色協会

色見本帳の中でも世界で広く使われているPANTONEは、「Color of the Year」として毎年12月に翌年のトレンドカラーを発表しています。アート・ファッション・美容・エンターテインメント・社会経済など、あらゆる領域のトレンドに対して綿密なリサーチを行い、トレンドカラーが選定されています。
一方、JAFCAも12月に翌年のトレンドカラーを発表しています。JAFCAが選ぶトレンドカラーは、その年を象徴する「テーマカラー」のようなもの。「インターカラー(国際流行色委員会)」という、日本を含む世界14ヵ国が参加している国際組織の情報をもとに、トレンドカラーの方向性を決めていきます。
トレンドカラーは、「世相が反映され、私たちがまだ自覚していないけれど、心では欲しがっている色」と言われています。

2020年のトレンドカラーはこれ!

それでは早速、2020年のトレンドカラーを見ていきましょう!

クラシックブルー

PANTONEが発表したトレンドカラーは「クラシックブルー」。
テクノロジーの急速な進歩によって社会が変化する中、人々の「安定」に対する欲求を象徴する色として、このクラシックブルーが2020年のトレンドカラーに選ばれました。集中力を高める色であり、見る人に安心感を与えてくれる色です。

ヒューマンレッド

JAFCAが選んだ2020年の色は「ヒューマンレッド」。
JAFCAは、その年を象徴する社会のムードや人々の意識と関連付けて、その年のムードを象徴する色の選定を行っています。2020年の色にヒューマンレッドが選ばれたのは、デジタル化が加速する現在において、豊かな感情を表す「人間らしさ」に注目したそうです。
環境問題や社会問題に対して、新たな未来を創っていく人々の命の色であり、世界的スポーツ大会の開催の年でもあるため、日本の国旗の色や人々の高揚感を表す色として選ばれています。

春夏レディスファッションのカラートレンド

続いて、2020年春夏のファッションのトレンドカラーをみていきましょう。先ほどご紹介した2020年の「色」とは別に、JAFCAでは年に2回「カラートレンド」として「JAFCAレディスウェアカラー」を発表しています。これは、国内生活者の志向やマーケットの動向調査と、グローバルなカラートレンドを選定している「インターカラー」(国際流行色委員会)の情報をもとに、各分野の動向に精通したカラースペシャリストで構成される専門員会によって、日本の産業に向けた最先端のカラートレンドを選定・発信しているものです。
洋服のコーディネートの配色を考える時には、「レディスウェアカラー」のカラーパレットの同じカテゴリーから色を選べばバランスが良くなりますよ。
ただ、カラーパレットの中の鮮やかではっきりしている色みを、トップに取れ入れることは、最初は難しく感じるかもしれません。その場合は、スカートやバッグなど顔から離れた場所に取り入れると目立ちすぎず、それでいてこれまでとは違う新しさのあるコーディネートになりますので、参考にしてくださいね。

1.Water Planet ウォーター・プラネット(水の惑星)

深い海・透き通った水・宇宙から見た地球の青を思わせるブルー系バリエーションを中心としたカラーです。PANTONEの発表した「クラシックブルー」にも通じますね。セレクトショップやファストファッションなどで新しく見かけるようになった「くすみブルー」は、まさに2020年の春夏のトレンドカラーと言えます。

2.Bio Plants バイオ・プランツ(生命の植物)

自然と科学の融合。自然なようで自然ではない、管理された環境で育てられた植物や、まったく新しく合成された自然をイメージした、クリーンでナチュラルな色のグループです。

3.Passion パッション(情熱)

初々しくも情熱や恋心を感じさせる強く濃いレッド系カラーグループ。赤は新しい時代へ向かうエネルギーの色であり、スポーツで沸き立つ血の色でもあります。2020年の世相を表すトレンドカラー「ヒューマンレッド」にも通じますね。

4.Naked Sense ネイキッド・センス(裸の感覚)

穏やかで上品な、わずかに色みを感じさせる白を集めたカラーグループ。変わりゆく時だからこそ、ほっと安心できる色が求められます。変化や節目の時代には「真っ白から始めたい」という意識で、白が共感を得るという面もあります。

5.Upcycle アップサイクル(リサイクルによって創られる新しい価値)

原料をリサイクルするだけではなく、違った形で活用したり、新しい価値をもたせたりといった使い方を「アップサイクル」といいます。色褪せたプラスチックの色、再生素材でつくる鮮やかさと鈍さをあわせ持つ色、質感と暖かみがあるホワイトなどのカラーグループです。

こうして、2020年春夏のファッションのトレンドカラーを見てみると、Water Planetはブルー系、Bio Plantsはグリーン系、Passionはレッド系、Naked Senseはホワイトを中心としたカラードホワイト、Upcycleは「人間・社会・地球環境の持続可能な発展」を意味するサステナブルなカラーグループとなっています。2020年の時代や社会のムードが反映されているような色のカラーグループといえますね。

まとめ

さて、今回は2020年のトレンドカラー「クラシックブルー」「ヒューマンレッド」と、2020年春夏のレディスウェアのトレンドカラーをご紹介しました。
青と赤という2色は、相反する色のように見えますが、どちらの色も変化の激しい現代において、人々の気持ちやムードを反映した色と言えるでしょう。
この2色を念頭におきながら、実際の洋服には、レディスウェアのトレンドカラーも上手に取り入れてみてはいかがでしょうか?「今」を反映した新しい色味をまとって、素敵な春夏シーズンを迎えてくださいね。
ほかにも、気になることや質問などがあれば、「WeShare Beauty」のコミュニティから、お気軽にコメントしてくださいね。

出典:

プロフィール

イメージコンサルタント・工藤亮子さん

パーソナルカラー診断や骨格分析、ショッピングの同行などを行っている工藤さん。これまでに9000人を超える方々と接してきた経験をベースに、経営者、起業家、政治家、芸能人、文化人、男女エグゼクティブのイメージ戦略、自分らしく生きたい女性の魅せ方まで、幅広く支援。また、協会、NPO法人などのブランディング、省庁、行政のHPコーディネート、スタイリスト向けの教材開発なども手がけています。

  • 工藤亮子さんは、パソナグループのグループ会社『プロフェリエ』に所属するプロの方です。