MYPAGEコミュニティ『WeShare Beauty』vol.138

食育のプロがオススメする「頑張らなくてもできる!簡単・美味しい栄養満点レシピ」

皆さん、こんにちは。もうすぐ3月を迎えますが、新生活の準備や年度末などで、日々忙しく過ごされている方も多いのではないでしょうか。そんな時期は、食事や毎日の献立について考える時間もなかなか取りにくいですよね。
そこで今回は、料理レシピ投稿・検索サービス「クックパッド(https://cookpad.com/)」に500近くのレシピを掲載し、パソナでもさまざまなイベント企画に携わられてきた、幸せレシピ研究家/上級食育指導士のサチsachi♪さんから、簡単・手軽・美味しいの三拍子が揃ったオススメレシピを紹介していただきました。この時期にぴったりで、健康・美容にもよく、栄養価が高いレシピばかりなので、ぜひ試してみてくださいね。

簡単すぐ出来る♪体美人な牡蠣のおつまみ

今が旬の牡蠣。牡蠣は、「海のミルク」や「海の玄米」と呼ばれるほど栄養豊富な食材で、亜鉛やタウリンの含有量は食品随一です。

<牡蠣の効用>

  • 目によい(目の健康を保つために必要なミネラルやタウリンを含んでいる)
  • 生活習慣病の予防(血中コレステロールや中性脂肪を減らす効果がある)
  • 肝臓の解毒能力を強化(お酒のお供にもぴったり)

このほか、免疫力アップ・正常な味覚の維持・胎児の発育・美肌・美髪などに効果的な亜鉛や、現代人に不足しがちな鉄やカルシウム、ビタミンB1・B2・B12なども含んでいます。
栄養価の高い牡蠣は、旬の時期に意識して食べ、料理の煮汁も最後の一滴までいただきましょう。水溶性のタウリンが旨味と一緒に溶け出し、栄養満点ですよ!

<材料・分量> ※2人分

牡蠣・・・1パック
長ネギの青い部分・・・1本
椎茸(肉厚なもの)・・・3枚
にんにく・・・1片
いり胡麻・・・少々(ある場合)
油・・・適量(オリーブオイルでも可)
本味醂(ほんみりん)・・・小さじ2
醤油・・・小さじ2
酒・・・小さじ2〜大さじ1

<作り方>

  1. フライパンに油を引き、薄切りにしたにんにくを入れ、香りが出たら、牡蠣を入れます。
  2. 椎茸は石突を切り落とし、繊維に逆らい、薄い輪切りにします。さらに、斜め薄切りにした長ネギを加えます。
  3. 調味料の本味醂・醤油・酒を加え、蓋をして弱火で加熱。良い香りがしてきたら、出来上がりのサインです。
  4. 蓋を開けて、アルコールを飛ばし、胡麻をかけたら出来上がり!

<調理のコツ&オススメポイント>

  • 牡蠣はスーパーの鮮魚売り場でよく見る「殻なしの生食用」(水を切らずにそのまま使える物など)がオススメです。
  • 椎茸・長ネギ・ニンニクは薄めにカットしましょう。調味料と牡蠣とニンニクの旨味が合わさり、食材に染みて美味しくなります。包丁を使いたくない場合は、しめじやマイタケなどを手で裂き、長ネギの代わりに「ブロッコリースーパースプラウト」でも調理可能です。なお、調味料の量は目安ですので、食材の量によって適宜増やしてください。
  • 牡蠣はふっくらしたら、火が通っている証拠。加熱し過ぎると小さく硬くなるので、弱火で、加熱時間に気をつけましょう。
  • アレンジも楽しめます。野菜に生姜をプラスして片栗粉でとろみをつけると美味しく、体が温まるので、寒い日にオススメです。また、旨味や栄養が凝縮されている煮汁は、ご飯にかけたり、そうめんのタレに使用したりしても美味しいですよ。

美と健康促進に!親子で元氣アボカド納豆

このレシピを思いついたきっかけは、家に帰宅した途端に「抱っこして~」とリクエストする子どもを抱きながら、直ぐに食べられる1品を作れたら…と思ったからです。薄いスプーンを使えば、包丁のようにアボカドの皮に切り込みを入れ、実をくり抜くことができますし、器の中で混ぜれば、包丁もまな板も不要!洗い物も少なく、すぐにでき、ご飯にも合う栄養満点のレシピです。
アボカドは、「森のバター」と呼ばれるほど脂肪分が多いのですが、その多くがコレステロールを低下(調整)する効果がある不飽和脂肪酸です。食物繊維・ビタミンE・ビタミンB2・カリウムなども豊富でバランスの良い食材です。そこに、発酵食品である「味噌」「納豆」を加えることで、旨味と滑らかな口当たりを楽しめますよ。発酵食品を加えると、消化酵素が体に入り、腸内環境の改善や、消化吸収を高め、血流をよくすることにつながります。また、腸の調子を整えるのに「味噌」「納豆」が役立ってくれますので、アボカドの栄養の吸収も助けてくれます。
さらに、冷え性の防止・美肌(シミ・そばかす・しわ・乾燥肌などの改善)・免疫力アップ・口内炎予防・目の疲れや充血・疲れ・貧血予防・むくみ防止などの効果も期待できます。油っこいものや塩辛いものが好きな方や、お酒が好きな方にもオススメです。

<材料・分量> ※2人分

アボカド・・・1/3〜1/2個
納豆・・・1パック(付属のタレ、からしは使用しない)
味噌・・・小さじ2/3程度
焼き海苔・・・お好みで
いりごま・・・お好みで

<作り方>

  1. アボカドは、皮を取り、混ぜやすいサイズにします。
  2. 納豆に、小さじ2/3程度の味噌と、1のアボカドを混ぜ合わせます。
  3. お好みで、焼き海苔・いりごまをかけたら完成です。

<調理のコツ&オススメポイント>

アボカドは柔らかめのものを使うのがポイントです。味噌の量は、お好みで増やしてみてくださいね。味噌の代わりに、醤油麹や塩麹を同量ずつ加えても美味しいですよ。また、冷ご飯に「アボカド納豆」と溶けるチーズを乗せて、オーブンで焼くなどのアレンジもオススメです。

美味しく美肌♪簡単!体も喜ぶ豆ゴマごはん

近年、大豆の持つ栄養や効果に注目が集まり、大豆を使った食品が増えていますよね。大豆は「畑の肉」と呼ばれるほど栄養が豊富です。脂質やエネルギーを控えながら、肉類とほぼ同量のタンパク質を摂ることができます。

<大豆の効用>

  • 肉とは異なり、消化の際に肝臓への負担が少ない
  • コレステロールを低下させる作用が期待できる
  • 良質なタンパク質で、美髪・美肌・筋力アップにも効果的

また、大豆は、丈夫な骨を作るために必要な「カルシウム+マグネシウム」のバランスに優れた食材です(カルシウムだけでは、丈夫な骨は作れません)。食物繊維も豊富なため、便秘解消にも効果的で、亜鉛・鉄・カリウムなど体に重要なミネラルも含まれています。

<材料・分量> ※3人分

お米・・・1.5合
蒸し大豆・・・100g
万能ねぎorワケギ・・・お好みで、みじん切りふた掴みほど
いりごま・・・大さじ1
天然塩・・・小さじ1
美味しい水・・・3合分(600ml) (炊飯器の目盛優先)

<作り方> 

  1. お米・蒸し大豆・天然塩・水、全ての材料を入れて炊飯します。
  2. 炊き上がったら、万能ねぎ(orワケギ)・いりごまを加え、よく混ぜたら完成!

<調理のコツ&オススメポイント>

使用するのは、大豆の水煮ではなく、蒸し大豆がオススメです。スーパーで使い切り分を購入するのも便利ですが、自宅で蒸した大豆を加えると、豆の甘味と濃さも感じられ、より一層美味しく、経済的です。
作り方は簡単!

<蒸し大豆の作り方>

  1. 乾燥大豆を熱湯に40分程浸して、元のサイズ(枝豆のサイズ)にします。
  2. 蒸し器(100円均一のお店でも購入できます)を鍋に広げ、適量の水で柔らかくなるまで蒸します。

圧力鍋なら、沸騰まで約7分+圧力10分強の加熱時間でできます。鍋なら1時間程度です。大豆をまとめて蒸し、作り置き(冷凍)するのもオススメです。ジップロックのような保存袋に、冷めた蒸し大豆を入れ、平らに広げ、空気を抜いて冷凍庫へ。平らに並べることで、使う際には必要な量だけ割って取り出せます。
豆ゴマごはんのほかにも、カレーやスープに加えたり、潰してハンバーグやコロッケの種にしたり、ポテトサラダならぬ豆サラダにするなど、アレンジできるレシピもさまざま。大豆はどんな食材にも味が馴染みやすいので、活用の幅は無限大です。日々のお料理にぜひ加えてみてくださいね。

レシピを紹介するにあたっての想い

今回は誰もがチャレンジしやすい、栄養価の高いレシピを3品ご紹介いただきました。「意外と簡単に作れそう!」と思われたのではないでしょうか?最後にレシピを提供してくださったサチsachi♪さんからのメッセージをご紹介します。

皆さんは「You are what you eat. (食は人なり)」ということわざをご存知でしょうか?食べた物が体を作る材料になることはもちろん、「食べること」は精神的健康感にも大きく影響を与えます。
スーパー・コンビニ・ファストフード・・・ありがたいことに、私たちは街を歩けば 「手軽に食べ物が手に入る便利な環境」で暮らしています。 しかし、そうした環境にも関わらず、厚生労働省の調査によると、平成30年度の医療費は42.6兆円となり、前年度に比べて約0.3兆円の増加、過去最高を更新し続けています。
便利で手軽な食品が増えた一方で、医療費が増え続けているのはなぜでしょうか?私は、「食べた物が体をつくる」と考えたときに、食品を加工する過程で加えられた添加物の存在を無視することができないように思います。日頃皆さんが口にしている加工食品について、心をとめてみてはいかがでしょうか?
今回は、家庭で簡単につくることができ、不足しがちなビタミンやミネラルを手軽に摂れるレシピをご紹介しました。日々の食事に取り入れていくことで、きっと皆さんの体が本来もっている能力を発揮してくれるようになるはずです。

もうひとつお伝えしたいのは、「食べ方」についてです。私が大切だと考えているキーワードは、「感謝」「噛むこと」「体の感覚を感じること」。たとえば、日頃行っている方も多い、スマートフォン・テレビ・PCなどを見ながらの「ながら食べ」。ながら食べをすると、よく噛まずに食べたり、食事を通して出会える楽しさや美味しさを逃したりしてしまう原因にもなり、もったいないように感じています。食事では、ぜひ食べることに意識を向けてもらえたらと思います。また、よく噛むことで胃腸の負担も軽くなり、吸収力や免疫力UPにもつながります。さらに、満腹中枢も刺激されるため、適量で満腹感を得られるようになり、食べすぎの防止にもつながりますよ。

また、「食べる物=生き物の命」です。自分の心身を元気に保つため、他の命をいただいていること。そして、育てたり、運んだりしてくださった方の労力があって、今、目の前に食べ物があるということに意識を向けてみると、味わいの中にも新しい発見があるかもしれません。食事の時間は食事を味わい、体がほっと安らぐ感覚、命のつながりなどを感じる時間にするよう意識してもらえたらと思います。

最後に、私はレシピとは「旅のガイドブック」のような存在だと思っています。同じ案内や情報を見ても、人やその時のシチュエーションによって、調理や食事の中で出会う味も、気づきを感じることも、栄養の吸収力も千差万別です。同じ食材でも1つ1つに微妙な味わいの個性の差がありますし、心境・体調・食器・BGMなどによっても味の感じ方は変わりますよね。
今回ご紹介したレシピが、皆さんの食卓に幸せの花を添えるアイデアに少しでもつながりましたら幸いです。そして、料理や食事の時間が、皆さんの益々の健康と幸せに繋がりますように心から願っています。

プロフィール

サチsachi♪さん

幸せレシピ研究家/上級食育指導士/和漢膳食医(旧:国際薬膳食育師)1級/アンチエイジングフードジュニアマイスター/輝きベビーⓇメソッド子育てアドバイザー/kitchenSTAR

「毎日のことだからこそ、食事は楽しく作りたい♪」「美味しい+家族の元氣と健幸に繋げたい♪」「赤ちゃんが泣く前に作れるようになりたい!」という想いで、一児を育てる新米ママをしながら、現在、お料理や幼児食作りを日々創意工夫中。リアルタイムの体験の中からの気づきやレシピ等を通して、ママ・パパ・次世代の子どもたちの健幸や喜びに、花を添えることを夢見て活動中。
これまでパソナでは、メルマガへのコラム掲載、パソナファミリーデー「子ども向けの親子クッキング」の開催、パソナ40周年記念企画レシピコンテストの審査員などを担当。