MYPAGEコミュニティ『WeShare Beauty』vol.130

かわいい・楽しい・奥深い!御朱印の世界

皆さん、こんにちは。今年も残りわずかですね。皆さんの2019年はいかがでしたか?そして、新しい年はどんな1年にしたいと思いますか?
今回は、寺社へ参拝する楽しみのひとつとなっている「御朱印(ごしゅいん)」について、「新・かわいい御朱印めぐり」の著者であり、フリーアナウンサーとして活躍されている三須亜希子さんにお話を伺いました。御朱印を集めている方や、御朱印に興味がある方に向けて、「御朱印とは?」や「御朱印のいただき方」などを分かりやすくご紹介します。

御朱印とは?

御朱印とは、神社やお寺を参拝した証としていただけるもの。筆文字と、朱色の印からなるものが一般的です。御朱印の本来の意味は、参拝者が寺院へ写経(しゃきょう)を納めた証としていただく証明書でしたが、やがて社寺を参拝した証としていただけるようになりました。

御朱印帳

御朱印をいただくのにかかせないのが「御朱印帳」。持ち歩くものなので、お気に入りの一冊を見つけたいですよね。ここ数年、色鮮やかなものや個性のある御朱印帳が登場しています。神社やお寺をはじめ、雑貨屋さんやショッピングサイトなどでも手軽に手に入れることができ、さまざまなデザインの御朱印帳があります。手作りキットを使用して、自分の手で世界に1つの御朱印帳を作ることもできます。ぜひ自分のお気に入りの御朱印帳を探してみてくださいね。

御朱印のいただき方

昨今、御朱印人気に伴って、参拝者のマナーの問題が度々取り沙汰されています。御朱印をいただく際はくれぐれもマナーを守り、神様や仏様に手を合わせ、きちんと参拝してからいただきましょう。

<1>まずは参拝します(以下は、神社の場合の参拝の仕方です)。

  1. 鳥居では一礼
    鳥居の前で軽く一礼して、神様に敬意を表してから、鳥居をくぐります。帰るときも振り返って一礼するのを忘れずに。
  2. 参道の真ん中を歩かずに、道の端を歩きましょう
    中央は神様の通り道とされています。神様の邪魔にならないように、静かに歩くのが好ましいでしょう。
  3. 手水舎(ちょうずや)で身を清めましょう
    1 ひしゃくを右手で持ち、左手を清める
    2 ひしゃくを持ち替え、右手を清める
    3 もう一度持ち替え、左手で水を受け、口をすすぐ
    4 最後にひしゃくを立てるように持ち、残った水でひしゃくの柄を洗い流す
  4. お賽銭は投げずに、なるべくそっと入れましょう
    お賽銭は清めの儀式や、お供え物の代わりとして定着したともいわれています。勢いよく投げずに、静かに入れましょう。
  5. 鈴を鳴らします
    鈴は神様に訪れたことを気付いてもらうために鳴らします。
  6. 二礼二拍手一礼
    拝殿で二回深く頭を下げ、胸の前あたりで二度手をたたき、最後に一礼。

<2>御朱印は参拝後にいただきます。

  1. しっかりと参拝を済ませ、御朱印授与所に向かいましょう
  2. スムーズに御朱印をいただくために以下の用意をします
    ・御朱印帳を手元に用意し、御朱印をいただきたいページを開いておく
    ・初穂料(御朱印代)はお釣りが出ないように用意しておく
  3. 書いてくださる間は静かに待ちましょう
  4. できあがった御朱印帳を両手で受け取ります

御朱印に書かれているものは?

神社の御朱印は、1〜2つの御朱印が押されていて、神社の名称が中央に書かれているのが特徴です。また、神社にゆかりのある動物や植物などの印が、朱色以外で押されていることもあります。
寺院の場合は、3つ以上の朱印が押されていることが多く、右・中央・左の三か所に朱印されており、中央の朱印は、御本尊をあらわす御宝印が押されています。寺社のご本尊や祭神の名前や参拝日などが墨で書かれているものが多く、最近はカラフルな御朱印も登場しています。寺社がお祀りする仏様や神様がそれぞれ違うように、御朱印も種類が多いので、お参りするたびに新しい出会いがありますね。

御朱印の魅力

御朱印の中には、さまざまな印が押されていますが、その意味を知ると、さらに御朱印の奥深さを楽しむことができますよ。印には、それぞれの神社にまつわる植物(季節の花や草木)や、うさぎ・キツネなどの動物、鶴・亀、ひょうたんなどの縁起物や、期間や枚数限定などの限定物の印などもあり、それぞれに意味があります。また、社寺を参拝していると、それぞれの土地柄が見えてきます。御朱印を通して、その地域の歴史や文化に触れることもできるため、そうしたことを学べるのも魅力のひとつではないでしょうか。

御朱印は「日記」のような存在

ここまで御朱印についてご紹介してきましたが、私が御朱印に興味を持つようになったきっかけをご紹介します。私の地元の茨城県には鹿島神宮があり、小さい頃はその境内で遊んでいたので、私にとっては公園のような身近な存在でした。また、学生時代は巫女さんのアルバイトをしたこともあり、社会人になってからも旅行や出かけた先で立ち寄っていました。なので、ご縁があって訪れた神社やお寺で、参拝した記念に御朱印をもらうようになったことがきっかけでした。
今では、御朱印帳も30冊を超えました。私にとって御朱印帳は、「自分の足跡を集める」ことができる日記のようなものです。日付が書かれているので見返した際、その頃の出来事が浮かんできます。当時は「忙しい時期だったな」とか「すごく晴れていて気持ちよい日だったな」とか。上の写真は、オリジナルで作った御朱印帳の一部です。自分の好きな生地を使うことで、愛着も沸きますよ。
また、これはマイルールなのですが、御朱印をいただく際は、急ぎ足であちこちの社寺に行かないようにしています。理由としては、御朱印はひとつひとつ丁寧に書いてくださる、とてもありがたいもの。闇雲に数を集めるのではなく、ひとつひとつを大事にしたいからです。御朱印を集めるのを目的に寺社を回るのではなく、まず参拝し、訪れた寺社にどのような仏様や神様が祀られていて、どんな歴史があり、どんな信仰を広めているかなど、理解を深めることで、多くのことを学ぶことができます。新たな発見もありますので、皆さんもぜひ訪れた寺社をじっくり回ってみてはいかがでしょうか。

お気に入りの神社を紹介!

最後に、私の好きな神社をご紹介します。まずオススメなのが、JR富士宮駅から徒歩10分の静岡県富士宮市内に位置し、富士山が借景になる美しい社の「富士山本宮浅間大社」です(写真左)。境内にある湧玉池は、湧き水が溜まっている池なのですが、水がとてもきれいなんです。富士山登山者が、この霊水で禊ぎをしてから登山するという古くからの慣わしがあった場所だそうです。冬は雪化粧した富士山を眺めながら参拝もでき、とてもオススメです。
他には、神門手前の参道から、日向灘を望むことができる宮崎県日南市の「鵜戸神社」(写真右)、桜の名所として知られる宮城県仙台市の「榴岡天満宮」も、お気に入りの神社です。

さいごに

御朱印は、筆で自分のために書いていただける、とてもあたたかいものだと感じています。ひとつとして同じものがないのも魅力だと思います。世界にひとつだけの宝物と出会った喜びを、ぜひ皆さんも体験してみてくださいね。著書の「新・かわいい御朱印めぐり」では、寺社にまつわるコラムと一緒に、様々な御朱印を紹介しております。機会があったらお手にとってご覧ください。皆さんの御朱印めぐりが楽しい時間になりますように。

「Weshare Beauty」編集部より

いかがでしたか?今回は、2019年発行の最後のコラムになります。2019年も「Weshare Beauty」をご愛顧いただき、ありがとうございました。皆さんの2020年が素敵な年となりますよう、「Weshare Beauty」編集部一同、心よりお祈り申し上げます。

プロフィール

フリーアナウンサー 三須亜希子さん

NHKさいたま放送局を経てフリーアナウンサーに。子供の頃から寺社の境内で遊び、学生時代は鹿島神宮の年始奉仕活動にも参加。年間100を超える寺社に通う、寺社好きアナウンサー。
「新・かわいい御朱印巡り」の著者。DAZN「Jリーグ中継」を始めとするスポーツ中継や情報番組に出演中。

【著書】
かわいい御朱印めぐり
新・かわいい御朱印めぐり

【TV出演実績】
NHK BS アインシュタインの眼
NHKラジオ第1 ラジオビタミン
BS・TBS・CS Jリーグ中継
エンタメーテレ 御朱印めぐり 他