MYPAGEコミュニティ『WeShare Beauty』vol.76

新生活を迎えるためのクローゼット整理術

卒業、入学、転勤を控えている方や、引っ越しをして新生活をスタートさせる方など、環境の変化に応じて、服装を見直す機会が多いのが、この季節。ご自身のワードローブを見直し、クローゼットの整理もできたら、一石二鳥ですよね。今回は、春にオススメのクローゼット整理術についてご紹介します。

クローゼットを整理すると見えてくること

まずは、私の体験談からご紹介します。昨年1月に夫が米国ニューヨーク(以下、NY)に赴任することが決まり、東京-NY間の2拠点暮らしが始まりました。その際、我が家も夫の引っ越し荷物を仕分けし、クローゼットの整理を余儀なくされました。NYに持っていく洋服をダンボールに詰めながら思ったことは、「本当に必要な服って、実はかなり少ない!」ということ。
私たちは普段、「いつか着るかもしれない」「この服高かったし・・・」「この服には思い出があるから・・・」といったことを考えて、クローゼットに洋服を溜め込みがちです。クローゼットは、自分を映し出す鏡のようなものと言われています。一着一着取捨選択して、それでも手元に残ったものは、これからの自分にとって大切なもの。クローゼットを通して、自分自身の姿が見えてきます。
私は、NYに少数精鋭の洋服だけ持っていきましたが、真夏と真冬に数着買い足す程度で事足りていますし、東京のクローゼットは、物を増やすことなく余裕を持って使うことができています。クローゼットに余裕ができると、洋服を探す時間が短縮され、コーディネートをより楽しめますよね。クローゼットの整理を通して、自分にとって何が必要で、何が不必要なのかを判断する力を養っていきましょう。

クローゼット整理の仕方

まずは、洋服の場所決めです。クローゼットという限られた空間の中で、「ジャケットの場所」「ワンピースの場所」「スカートの場所」「パンツの場所」など、洋服の部屋ともいえる場所を決めていきましょう。洋服を取り出して、きちんと元の場所に戻すことができれば、クローゼットを綺麗に保つことができます。
洋服を取り出す時や戻す時に、ぎゅうぎゅうのクローゼットだと、引っ張り出したり押し込んだりするので、洋服自体がシワになったり、私たちの気持ちにもストレスがかかります。満員電車の中だと居心地が悪いように、洋服の空間にも余裕が必要です。コート、スーツ・ジャケット、シャツ・ブラウス、ワンピース・ドレスはハンガーにかけましょう。また、ニットやカットソーなど、ハンガーにかけると伸びてしまいそうなアイテムは、たたんで収納します。
同じアイテムを同じ場所に収納していると、自分が持っているアイテムのバリエーションを一目瞭然で把握できます。スカートとパンツも専用ハンガーで吊るすスペースがあれば理想的。もしスペースの関係上、難しいようなら、たたんでアイテム別に収納しましょう。

場所を決めたら色別に並べてみる

洋服の場所が決まったら、その中で色別に並べることをオススメします。
私は、色の勉強を始めた10数年前から、「色相環」という色の輪っかの順に並べています。「色相環」とは、色を体系化する時に用いる方法のひとつ。色は光の波長の違いによって、赤・橙・黄・緑・青・紫というように連続的に変化して知覚されます。この色相環順に服を並べていくと、美しく配置できるだけでなく、自分の服の色のバリエーションが一目瞭然です。モノトーンの色の服からスタートして、色相環別に並べると、「パーソナルカラー(自分に似合う色)の洋服を多く持っているな」「青系の色が少ないな」「モノトーンの色ばかりだな」など、自分が持っている洋服の色の傾向がわかり、持ちすぎているもの、足りないものを知ることができます。そうすると、毎日のコーディネート選びの迷いが少なくなります。目で見ても楽しいですよね。慣れると、並べる作業も楽になりますので、ぜひ試してみてくださいね。

お気に入りのハンガーで統一するとは?

クローゼット整理の要ともいえるのが、ハンガーです。できれば、最初からハンガーの本数を決めておくと、服が増えすぎるのを防ぐ効果があります。収納力を上げたい場合は、薄型ハンガーを揃えて並べると、美しく統一感が生まれますよね。
私は、色をホワイトやライトグレーで統一して、洋服がハンガーからずり落ちないように、特殊なコーティングが施されているハンガーを使っています。すべらないハンガーはインテリアショップや通販で購入できます。また、クリーニングから戻ってきた洋服は、ビニール袋を外し、ハンガーも別のものにかけ直せれば理想的。
たかがハンガー、されどハンガー。お気に入りのハンガーを使うことで、クローゼット整理に役立つだけでなく、大切な洋服を長く愛用することができ、毎日の服選びが楽しくなりますよ。

保管サービスを賢く使う

オフシーズンの洋服は、思い切って保管サービスを利用してみるのもオススメです。クリーニングに出して戻ってきた洋服がかさばってしまい、せっかく整理されたクローゼットが台無しになってしまっては悲しくなりますよね。最近はクリーニング店が保管サービスを行っているところもあるので、活用してみてはいかがでしょうか。特にレザーや毛皮など、湿気でカビの心配があるものは、自分で保管するよりも安心です 。
私が、保管サービスを利用しているお客さまのショッピングに同行する際は、シーズン前に洋服が戻ってきた時に、次に買い足したいアイテムをピックアップしてもらい、その情報をもとに、お買い物をするようにしています。そうすると、本当に必要なアイテムだけを購入することができるので、効率的にお買い物ができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、クローゼット整理のポイントをご紹介しました。洋服選びは毎日のことなので、ハンガーや収納は、使いやすく、しかもお気に入りのものに囲まれて過ごしたいものですね。
クローゼットを整理することは、心にゆとりを与えてくれる「心の整理」にもつながります。新生活を迎える前に、ぜひ一度向き合ってみましょう。

プロフィール

イメージコンサルタント・工藤亮子さん

パーソナルカラー診断や骨格分析、ショッピングの同行などを行っている工藤さん。これまでに9000人を超える方々と接してきた経験をベースに、経営者、起業家、政治家、芸能人、文化人、男女エグゼクティブのイメージ戦略、自分らしく生きたい女性の魅せ方まで、幅広く支援。また、協会、NPO法人などのブランディング、省庁、行政のHPコーディネート、スタイリスト向けの教材開発なども手がけています。

  • 工藤亮子さんは、パソナグループのグループ会社『プロフェリエ』に所属するプロの方です。