MYPAGEコミュニティ『WeShare Beauty』vol.60

ヘアアイロンのきほん

みなさんはヘアスタイリングにどのようなアイテムを使っているでしょうか?今回は知っているようで知らないヘアアイロンの基本的な使い方とスタイリング方法をご紹介します。

今どきのヘアスタイルを作るには

ミディアムからロングヘアの方は、くるくるドライヤーやホットカーラーを使っている方も多いかもしれません。ここ数年のヘアスタイリング動向を見ていると「空気感」や「ニュアンス」といった曖昧で感覚的なキーワードが目立ちますが、これらは実際に「動き」や「毛束感」のことを指しており、それらはくるくるドライヤーやホットカーラーでは作りにくいのが現実です。それでは一体どうすれば今っぽい「動き」と「毛束感」を作り出すことができるのでしょうか。その答えはヘアアイロンにあります。

ヘアアイロンの種類

ヘアアイロンは熱せられたプレートに髪の毛を挟んだり巻き付けたりして、一時的に髪の毛にクセをつける道具で、ブローやホットカーラーよりも強いクセをつけることができます。そのため、カールやウェーブによる「動き」や「毛束感」をつくることができるのです。ヘアアイロンには大きく分けて2種類あります。
・ストレートアイロン・・・・平たいプレートに髪の毛を挟んで滑らすことによって、くせ毛をストレートに伸ばしたり、毛先にニュアンスをつけることができるタイプ。ショートからロングまで使えます。
・カールアイロン・・・・円柱形のプレートに羽根と呼ばれる薄いプレートが付いており、そこに髪の毛を挟みながらくるくると巻きつけることによって、ウェーブやカールをつけることができるタイプ。ミディアムやロングスタイルに使います。

髪の毛が乾いた状態で使用する

ここからは、ヘアアイロンを使う上で最低限注意しておくポイントを確認していきましょう。ヘアアイロンは必ず髪の毛が乾いた状態で使うようにしましょう。髪の毛が濡れた状態のまま熱いヘアアイロンを当ててしまうと、髪の毛が焦げたり、キューティクルに大きなダメージを与えてしまいます。ヘアアイロンを使う前に、髪の毛のダメージを和らげたり、カールの持ちをよくするために、カールローションやミストを使用する場合があります。その際は、濡れるほどつけるのではなく、遠くから軽く吹き付ける程度に塗布するのがポイントです。
また、乾かした状態でも、髪の毛にはある程度水分が含まれているため、アイロンを当てた時に水蒸気が上がる場合がありますが、きちんと乾かした状態であれば問題ありません。ただし、ジュッと音がして水蒸気が上がった場合は、濡れすぎのサインです。ドライヤーで乾かしてから、再度ヘアアイロンを使用しましょう。

温度に注意する

ヘアアイロンは温度設定ができるものがほとんどですが、一体どのくらいの温度で使うのがベストでしょうか。アイロンによっては設定温度が200度以上に設定できるものがありますが、美容師でもそれほどの高温で使うことはまずありません。髪へのダメージを考えて、カラーリングで痛んでいる場合は120度から160度程度、健康な髪の毛であっても180度を限度に使用するとよいでしょう。これらの温度でも思ったようにクセがつかない場合は、ヘアアイロンが太すぎるということも考えられます。ミディアムヘアなら28~32mm前後、ロングヘアなら32~38mm前後がおすすめです。

連続当ての時間は3秒!

ヘアアイロンは当てる時間も大切です。同じ部分に長時間アイロンを当ててしまうと、熱によるダメージで髪の毛を傷めてしまいます。長くても連続して3秒以上同じ部分に当てないようにしましょう。上手にヘアアイロンを使うコツは、髪の毛をプレートに挟んだら、毛先方向に少しずつずらすように滑らしていくこと。カールアイロンの場合は少しずつ巻き込むようにアイロンを滑らします。

アイロン後は髪に保湿を

熱を当てたあとの髪の毛は乾燥しやすい状態になっています。肌と同様、ヘアオイルやヘアクリームで保湿ケアを忘れず行いましょう。乾燥を防ぐだけでなく、スタイリングを長持ちさせるうえでも保湿は重要です。ドライヤーで髪の毛を乾かすときにも、ヘアオイルを軽くつけて乾かすと、余計な水分を蒸発させずに乾かすことができるのでおすすめです。

いかがでしたか?次回はヘアアイロンの使い方をお伝えしますので、お楽しみに。

プロフィール

ヘアメイクアップアーティスト・髙木大輔さん

美容師を経験後、ヘアメイクアップアーティストとして(株)資生堂入社。撮影、宣伝広報活動、ファッションショー等のアーティスト活動を経て独立されました。現在は横浜元町のヘア&メイクアップサロン『Atelier Salon DD』でトータルコーディネーションの視点に立ったオリジナルの美容メソッドをもとに、ヘアおよびメイクアップを提供。サロンワークのほかに、日本のみならず上海、香港など海外でのデモンストレーション、美容技術教育、撮影と多岐にわたり活動中です。

  • 髙木大輔さんは、パソナグループのグループ会社『プロフェリエ』に所属するプロの方です。