MYPAGEコミュニティ『WeShare Beauty』vol.52

ハレの日の装い

年末年始が近づいてくると、行事やイベントなど"ハレ"の日が多くなります。成人、結婚など人生の節目の日や、お正月やお盆などの祝祭日や年中行事、入学式、卒業式、式典、発表会など、特別な"ハレ"の日に着るのが"ハレ着"です。ハレ着は、晴れやかな場面に着る服の総称で、普段着の対義語にあたります。そんなハレの日にふさわしくない格好をして恥ずかしい思いをしないような服装選び、パーティーやレストラン、ホテルなどでよく耳にする"ドレスコード:スマートカジュアル"とはどのような服装のことをいうのか、などの内容についてご紹介します。

新年の装い

"ハレ舞台"、"ハレ着"などの表現にも用いられている"ハレ"という言葉。もともとは折り目・節目のことを指し、年中行事のほか、式典、お祭りなどの非日常のことをいいます。お正月に着物を着るのは、江戸時代に始まった”三が日のうちの吉日に新しい着物を着る”という"着衣始(きそはじめ)"と呼ばれる習慣の名残と言われています。ハレの日には特別な着物を着て、身を清めて不吉なものを避け、吉事を招くという意味があり、気力を補い、回復させるという大切な意味があったそうです。初詣は、新しい年を迎え神様にご挨拶をしに行く、新しい年がよい年であるように祈願する機会でもあるので、派手すぎず、露出度が高い服装は避け、キレイめな格好で向かいましょう。
お正月は、帰省や親戚の家に挨拶回りに行くのが慣習になっているご家庭も多いかと思います。初めて、彼の実家に挨拶に行く!なんてこともあるかもしれません。流行に左右されずに個性を主張しすぎない、優しくて上品な服装を選ぶのがオススメです。床に座った時のことも考慮して、丈が短いワンピースやタイトスカートは避けましょう。アクセサリーもパールや小さめのプチジュエリーなどで上品で清楚に、仕上げてみてください。デニムは作業着の印象が強く、新年の装いには不向きですので気をつけましょう。

お仕事関係のレセプションやパーティー

会社の忘年会、新年会、レセプションなどに参加するときは、会社帰りに向かうことになるので、オフィスにも対応できるような上品なワンピースがオススメです。状況に応じてジャケットを羽織ることができるように、襟ぐりが開きすぎない、肌を露出しすぎないデザインのワンピースで、ご挨拶や名刺交換の時に襟元が開きすぎないようにしましょう。会場の照明が暗い場合も多いので、ジャケットは、明るめのグレーやベージュを選ぶと華やかさがプラスされます。立食の場合は、上半身に華やかなポイントがあしらわれたものを選ぶと良いでしょう。ニットのトップスやワンピースは、お食事の場で毛が飛ぶ可能性があるので、避けた方が無難。お座敷の場合は、座ったときに広げてひざにかける大きめなハンカチを持っていると上品に見えます。クロークなどがある会場では、会社用の大きなバッグはクロークに預けて、小ぶりなバッグがあると便利です。

パーティーやイベント

ホテルの宴会場などで行われるセミフォーマルなパーティーやイベントへ参加するときは、お昼はスーツやワンピースなどの露出が高くない装いが好ましいですが、夜の開催の場合は、お昼よりもやや華やかな、カクテルドレスに該当する装いがふさわしいです。会場に華を添える意味もありますので、明るく華やかな色がオススメです。顔まわりや上半身に、ビーズやラインストーンの飾りがついた華やかなデザインのもの、素材は、光沢のある上質なものを選びましょう。足元は素足ではなく、ナチュラルストッキングにパンプスで、上品に仕上げて。バッグは、ハンカチやリップなど必要最低限のものが入るくらいの小ぶりなものにしましょう。フォーマルなシーンでは、革製品、爬虫類製品は殺生を連想させるためNGですので、レザーやファーの服装やアイテムは避けましょう。また、ドレスの袖口がひらひらしたものは、袖が食べ物に触れないように気をつけてくださいね。

ドレスコードがスマートカジュアル、その場合の服装とは?

ドレスコードとは、その場にふさわしい服装の基準、服装のマナー、服装の格の指定のことをいいます。フォーマル(正装)、セミフォーマル(準礼装)、インフォーマル(略礼装)、スマートエレガンス、スマートカジュアル、ビジネスアタイアなどがあります。 一般的に結婚式などへのお呼ばれの際に着るドレスは"セミフォーマル"、平服で参加する少しカジュアルなパーティーに着ていく服装は"インフォーマル"にあたります。
一方、ホテルやレストランが定めたドレスコードは、お店の雰囲気を守るためにお店が決めている服装のこと。その場で時間を共有している人々に不快な思いをさせないように、周りへの配慮を服装で表現するためのもので、定義はあいまいです。
では、ホテルやレストランでよく見かける"ドレスコード:スマートカジュアル"とは、どのような服装がふさわしいのでしょうか?
"カジュアル"と言うくらいだから、スニーカーやジーンズでもOKなの?と思われるかもしれませんが、あまりにラフな服装はNGです。女性は、ワンピースや、ブラウスとボトムを合わせたキレイめなスタイリングがスマートカジュアルな着こなしです。ノースリーブのワンピースなど比較的自由な着こなしができます。男性は、ジャケットスタイルやシャツスタイルで襟付きのキレイめなスタイルであれば、問題ありません。ただし、ダメージデニムや半ズボン、サンダルなど、カジュアルすぎるものはNGです。"周りの人への配慮としての服装"という意味合いの"スマートカジュアル"ですので、お互いが気持ちよく、楽しく過ごせるようにしましょう。

ドレスにこそ応用してほしいパーソナルカラーと骨格分析

ハレの日のドレスやワンピースも、自分に似合うものを身につけたいですよね。ドレスコードをふまえた上で、意識してほしいのは、色と素材とデザイン。特に、ウェディングドレスやイブニングドレス、カクテルドレス等、単色で素材が統一されているドレス類は、色や素材、デザインの違いの特徴が出やすいです。パーソナルカラーで似合う色を、骨格分析で似合う素材やデザインを取り入れてみることをオススメします。また、ドレスは襟のデザインも意識してみてください。胸から上の肩や背中などが出るデザインのベアトップは、骨格タイプがストレートの方にオススメ、キャミソールのような紐付きのデザインやオフショルダーのデザインは、骨格タイプがウェーブの方にオススメ、横に広がっているボートネックや、肩紐が片方しかないワンショルダーのデザインは、骨格タイプがナチュラルの方にオススメです。 素材は、光沢のあるシルクや張りもあるシルクタフタはストレートの方、柔らかいシフォンやオーガンジー、柔らかいチュールやレースはウェーブの方、エンパイアラインのドレスに使用されることが多いジョーゼットやすとんとした光沢のあるサテンはナチュラルの骨格タイプの方にオススメです。パーソナルカラーと骨格タイプを参考に、できる限り様々なドレスを試着して、自分に似合う"色と素材とデザイン"のドレスを見つけてくださいね。

卒園・卒業・入園・入学式のハレの日には?

卒園・卒業・入園・入学式は、お子様にとって人生の門出となるハレの舞台。ご両親にとっても節目となる日ですよね。セレモニースタイルと呼ばれている卒入園式の服装のご相談も多いです。
卒園・卒業式は、お祝いとともに、お世話になった先生やお友達とのお別れや感謝の気持ちを込める意味合いもあるため、黒・紺・グレーなどのシックな落ち着いた色合いのスーツでまとめるのが一般的です。スーツをダーク系でまとめた場合、アクセサリーやコサージュ、インナーで華やかさやアクセントを加えるのがポイント。
一方、入園・入学式は出会いと新生活の始まりという希望や喜びに満ちたお祝いなので、春らしい華やかさのある服装が好まれます。クリーム・ベージュ・パステル系などの春らしい色や、落ち着いた色合いのグレー・紺などのスーツが一般的です。アクセサリーはコサージュやスカーフ、パールのネックレスをつけると式典にふさわしい華やかな雰囲気になるのでオススメです。
特別な節目の日にふさわしい服装で、ハレの日を迎えてくださいね!

プロフィール

イメージコンサルタント・工藤亮子さん

パーソナルカラー診断や骨格分析、ショッピングの同行などを行っている工藤さん。これまでに9000人を超える方々と接してきた経験をベースに、経営者、起業家、政治家、芸能人、文化人、男女エグゼクティブのイメージ戦略、自分らしく生きたい女性の魅せ方まで、幅広く支援。また、協会、NPO法人などのブランディング、省庁、行政のHPコーディネート、スタイリスト向けの教材開発なども手がけています。

  • 工藤亮子さんは、パソナグループのグループ会社『プロフェリエ』に所属するプロの方です。