INTERVIEW

事例インタビュー株式会社市進ホールディングス

「人を創る」を実現するために、まず自分を創る!
~一人ひとりが主体的に、誇りと自信を持って生き生きと働く~

株式会社市進ホールディングス

市進グループは1965年に千葉県市川市で中学・高校受験指導の進学塾として誕生し、昨年60週年を迎えました。時代の流れとともに変わりゆく経営環境に対応し、2010年のホールディングス体制への移行後、幼児教育、学童保育、日本語教育、コンサルティング事業、介護事業なども展開しています。現在、教育サービス事業、介護福祉サービス事業の2大セグメント制に移行し、事業会社は計24社、社員数は臨時従業員も含めると約4,300名となっています。

「人を創る、ともに創る」をビジョンに掲げる同グループでは、社内においても「人材育成」を重要な経営課題と捉え、2022年市進ホールディングス内にHuman Resource Development (通称:HRD本部)を設置。新人から管理職にいたる各階層、各種の社内研修の整理と体系化を本格的に進めると同時に、新たに「セルフ・キャリアドック制度」を導入し、グループ社員一人ひとりの自律主体的なキャリア形成を支援しています。

今回は、HRD本部所属の栗原様と福田様に、同社が取り組むキャリア自律に関わる施策とパソナと共に企画・推進しました社員向けキャリア面談についてお話を伺いました。

●組織運営における注目テーマ
M&Aや新規事業に積極的に取り組む中で、事業拡大に成功している一方、多様化する組織体制を構築する必要や、時流に合わせたキャリア観を社員が主体的に考える機会が求められる。視野や視界が広がることで、各人の成長にも繋がる未来を作っていく。

●取り組んだこと
ひとり一人のキャリア自律を目指し、セルフ・キャリアドックを導入。階層別のキャリア研修だけではなく、個別にキャリア面談を実施し、キャリアを考える機会を設定しました。社員のキャリア観に変化が生まれ、組織風土の変化にも結び付いていくよう、今後も継続していく取り組みになります。

採用成功事例インタビュー 株式会社市進ホールディングス株式会社市進ホールディングス HRD本部 本部長 栗原 ゆき子 氏

採用成功事例インタビュー 株式会社市進ホールディングス株式会社市進ホールディングス HRD本部 本部長 栗原 ゆき子 氏

− 貴社の事業内容について教えてください。

現在、弊社では教育サービス事業と介護福祉サービス事業の2大セグメントで事業を行っています。元々は教育サービス事業からスタートしていますが、幼児からシニアの方まで、地域の幅広い世代の方のお役に立ちたいという想いから、介護福祉サービス事業にも参画しています。当社が長年、学習塾事業で培った接客や人材育成のノウハウを介護分野での施設運営や介護人材の育成にも活かしています。

教育サービス事業は、主に千葉、茨城、東京東部を地盤とし、幼児教育の「桐杏学園」、集団塾の「市進学院」「市進予備校」「茨進」、個別指導の「個太郎塾」、映像授業の「ウイングネット」、低学年専門オンライン指導「パンセフロンティエル」、学童保育の「アフタースクールナナカラ」などを展開しています。教育サービス業界では様々な教育制度改革が行われていますが、コロナ禍を経て、AIやICT技術が大きな進歩を遂げました。それにより対面からオンラインまで学び方が多様化するとともに、真の意味での個別最適化が実現しつつあります。その一方で、AIを使いこなせる人材の育成、「人にしかできないことは何か」を意識した対応が重要な課題となっています。このような環境下で、当社グループにおいては、あらためて塾の原点に立ち帰り、ひとり一人の生徒に丁寧に向き合い、可能性を伸ばすような対応を心がけています。

介護福祉サービス事業は、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城の1都4県に6社、45施設を構えます。主要テーマとしては、地域ごとに求められるサービス内容の検討、制度改正への迅速な対応、サービス対象地域の拡大と有資格者集団の獲得、人材の採用と育成があげられます。特に、介護人材の不足については事業継続を揺るがす問題となっています。当社では研修や人材育成のノウハウを活かし、初任者研修の委託などを通じて、内部での人材確保に努めています。また、専門知識や介護ノウハウの共有、基本サービス水準の強化等のため、グループ会社間での人材交流も積極的に進めています。

− 貴社の人財戦略・働く社員への取り組みについて教えてください。

当社グループは、「人を創る、ともに創る」をビジョンに掲げ、”一生涯を通じた幅広い「学び」の機会を提供することで、ともに人間力を高め、笑顔あふれる社会を実現する“という基本理念のもとで、社内においても「人材育成」をグループ全体の重点テーマの一つとしています。

様々な教育制度の改革や急速に進む教育現場のデジタル化、また、超高齢化社会に向けて益々高まる介護サービスへの期待、当社を取り巻く環境は大きな変化の時代を迎えています。生徒や保護者、利用者皆様のニーズは多様化し、個別最適な対応を求められるようになりました。

同時に、働く社員側の多様化も進んでいます。女性社員やシニア社員、その他、個々の事情を抱えた社員の活躍支援も重要と考えています。近年、女性従業員比率は48.3%まで向上し、女性管理職数も増加しています。

− 他に、ご用意されている制度や風土醸成に向けた取り組みについて教えてください。

グループ各社で異なるのですが、なかでも伝統的なしくみを2つ紹介します。
ひとつは「自己申告制度」。社員が年1回、担当業務での成果や課題、自身のスキルや強み、中長期的なジョブローテーションの希望などを申告します。ちょうど「ジョブ・カード」の「様式1-1キャリア・プランシート」のような内容です。社員にとっては自分を振り返り、自己実現へのプロセスを考える機会になりますし、会社側では適正配置に役立ちます。また、職場への提案を挙げることもできますので、業務改善のヒントが集まるというメリットもあります。

もうひとつは、「2年間研鑽」です。学習塾事業の会社におけるいわゆる新人研修のことで、入社後2年間、研修担当や上司、先輩社員から、教務スキルや教室運営業務を教わります。時には、同期社員が一堂に会し、テーマに沿ったプレゼンテーションを行うイベントもあります。2年間研鑽の卒業時には、会社の代表でもある「校長」による授業視察があり、トップから直接のアドバイスとエールをもらえる貴重な機会になっています。この2年間を越えて初めて、塾の先生として一人前の扱いになるのですが、新入社員にとって社内の様々な立場の人に顔を覚えてもらえるこのしくみは、会社の風土に馴染み、社内での関係づくりを学ぶことのできる大切な時間になっています。

− 今回、立ち上げたHRD本部(Human Resource Development)について教えてください。

採用成功事例インタビュー 株式会社市進ホールディングス株式会社市進ホールディングス HRD本部 人材育成室 室長 福田 信之 氏

採用成功事例インタビュー 株式会社市進ホールディングス株式会社市進ホールディングス HRD本部 人材育成室 室長 福田 信之 氏

HRD本部は、会社の理念である「人を創る」を形にするための組織として設立されました。「市進教育グループで働く一人ひとりが、主体的に培った自らの力に誇りと自信を持ち、生き生きと活躍し続ける」というところを目指し、社員教育の仕組みづくりを進めています。

設立の背景としては、先ほど述べましたとおり、「変化の激しい時代の要請に合わせた人材育成の必要性」とまとめられます。私たちの業界では、専門的な知識とスキルが求められ重視される一方で、広く社会一般に通用する社会人としての学びが後回しになってしまう傾向があります。

塾の先生や介護の専門職として高いレベルに達していても、ひとつの業界の中だけではどうしても視野や思考の幅が狭められ、業界の論理だけが物事の基準になってしまいます。変化し続ける世の中で、多様なお客様、利用者様の期待を上回るホスピタリティを実現するためには、自分たちの業界を越えて、社会一般でのものの見方や考え方、仕事の進め方や人との関わり方などを知っておくことが大前提と言えます。こういった課題感が背景となり、その解決策の一つとしてHRD本部の設立となりました。

その際、当社グループには大いに活用できるリソースがありまして、それがグループ会社のひとつ「株式会社市進コンサルティング」です。同社では、社外の一般企業や官公庁、全国自治体の教育委員会など様々な組織に向けて、組織開発や人材育成を支援しています。同社から研修ノウハウの支援を得ることで、グループ内の研修内製化が可能になり、スムーズに施策を実行できるようになりました。

− HRD本部で取り組む事例について教えてください。

大きく2つの柱を立てて取り組んでいます。そのひとつは、今申し上げたとおり、一般的な社会人研修のグループ内での展開です。今年度は、幅広い社員に向けた職場の心理的安全性向上に繋がる研修や、中堅以上の管理職に向けたマネジメントスキル向上やコーチングの研修などを、オンラインライブや動画視聴の方法で展開しています。

そして、もうひとつの柱が、パソナさんにお力添えいただいている「セルフ・キャリアドック」です。社員一人ひとりの自律主体的なキャリア形成を支援する取り組みとして、2023年度から開始しました。20・30・40・50代の年代別にキャリア研修を内製実施し、各年代で少なくとも1回は、キャリアコンサルティング面談の機会を設けています。パソナさんには、この面談の運営と実施に関わる業務をお願いしています。年代毎にキャリア観は大きく異なりますし、個別事情もありますので、研修だけではなく個別面談までを一貫して対応することで、各人に合った支援を提供しています。

− 様々な取り組みを行う中で、社員のキャリア面談をパソナに依頼された背景について教えてください。

きっかけは、2023年のセルフ・キャリアドック導入時に、厚労省の支援策「キャリア形成・学び直し支援センター事業」を活用したことです。その際の担当がパソナさんでした。委託業務の範囲の中で、可能な限り当社側の要望を汲んで実施いただき、社内でキャリア形成の必要性とセルフ・キャリアドックの有用性を共通認識とする基盤を作っていただきました。そのご縁で、引き続き面談をお願いしています。

− パソナを活用して良かった点や効果などについて具体的に教えてください。

一番ありがたいのは、当社社員の事情に合わせた対応に努めてくださった点です。当社だけのために、担当コンサルタント皆様の学習会を設けてくださり、教育業界全体の事情や塾予備校での働き方、社員が抱える課題感を、事前に知っていただいたので、安心して面談をお任せできました。

面談時には教育業界での働きがいと苦労に寄り添って社員の話を傾聴いただいたようで、事後アンケートでは、面談参加者の97%が「有益だった」と回答しています。運営側としてとても嬉しく感じています。
合わせて、面談後のフィードバックも詳細に報告資料を作成いただき、全体の傾向や年代毎の傾向などを考察いただけたので、客観的に当社社員のキャリア観について認識することができました。

また、担当コンサルタント皆様の相談対応領域が広いことも、パソナさんに依頼して良かった点です。特に40~50代では、家族の介護やお金といった仕事以外の不安や悩みに直面している社員も少なくありません。「介護と仕事の両立について話を聞いてもらえた」という参加者からの感謝の声もありました。
パソナさんでは面談はワークライフコンサルタント※の方が対応してくださり、その点も当社に合っていたのかもしれません。

※ワークライフコンサルタントとは:キャリアプランのみならず、マネー、健康、育児、介護等、ライフイベントに関わる幅広い相談に対応し、働く人の自律的なキャリア構築やライフプランの設計をサポートするプロフェッショナル人材です。

− 今後のHRD本部の取り組みや意気込みについて教えてください。

グループ会社を横断しての取り組みは、まだ始まったばかりです。日本では社会人になってから学ぶ習慣が極端に減るそうですが、「学び」を軸として事業展開している当社グループにおいて、自身の成長のために「学ぶこと」や、自己実現に向かって「キャリアを考えること」が、当たり前の習慣、文化として根付くようにしたい、という思いで取り組んでいます。

例えば、社会人教育という面では、管理職向けのリーダーシップのあり方や、中堅向けの仕事の進め方、それからキャリア形成支援の面では、研修内容のブラッシュアップや評価や配置との連携など、これから着手すべきことは多くあります。このような研修やキャリア支援を会社が行うことに対し、社内で違和感や抵抗感が全くないわけではありません。少しずつでも地道に働きかけを続けていくことで、やがて学ぶことへの理解が広がり、学んだことが業務と関係づくりを円滑にし、個人も組織も成長していく、そんな未来を目指したいと考えています。

市進グループ社員には、教育や介護、それぞれの現場で様々なお客様や利用者様と関わるうえで、社会人として誇りと自信を持って生き生きと働いてもらいたい。それは必ず組織の成果にも繋がります。一人ひとりが自己実現に向かって主体的に学び続ける姿勢を支援する。そこに、私たちHRD本部の存在意義があると信じ、これからも活動を続けてまいります。

専門家による面談サービス ワークライフコンサルティング

一人ひとりのキャリア志向・価値観・課題点に寄り添って、キャリアの専門家が行う面談サービスです。従業員の自律的なキャリア構築やライフキャリアをサポートいたします。

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社員のキャリアデザイン課題解決のために ワークライフコンサルティング

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ご登壇者のご紹介

株式会社市進ホールディングス
HRD本部 本部長
栗原 ゆき子 氏

同社入社後、塾・予備校部門の講師、教室責任者、本部スタッフ等として長らく教育事業の現場に従事。その後、社会人向けの講師力研修や階層別研修等の企画担当、研修講師として経験を積む。現在は、グループ全体の人材育成を担うHRD本部の責任者として、社内教育を統括しながら、官公庁や一般企業等、外部の研修にも登壇している。専門はインストラクション(教え方、伝え方)、コミュニケーション。国家資格キャリアコンサルタント。

株式会社市進ホールディングス
HRD本部 人材育成室 室長
福田 信之 氏

同社入社後、約10年に渡り塾・予備校部門の講師・教育責任者として従事。並行して、事業企画・開発の一環でキャリアデザイン・コーチングの領域を研究し、サービスを立ち上げる。その後、介護事業の立ち上げに従事し、現在では、広報・マーケティング領域にも携わりながら同社の人材育成全般を管掌。同時に、官公庁、金融業、メーカー等において、コーチング研修や各階層のマネジメント研修、講師力向上研修等を実施している。

パソナからのコメント

キャリアアセット事業本部
本間 聖子

様々な企業様をご支援させて頂く中で、社員様のキャリア自律に向けて熱心に取り組まれている市進ホールディングス様に深く共感しております。塾業界で従事されている社員の方々は生徒様の未来に責任をお持ちになるだけでなく、指導される皆様ご自身も向上心を持っておられます。その社員の方々のキャリア形成を大切にされご支援の機会を提供されている人事部の皆様にはいつも勉強させて頂いております。キャリア面談は今年で2回目のご用命となりますが、継続的なご支援を通じて、より良い風土づくりに向けて少しでもお役に立てれば幸いです。

企業プロフィール

1965年、千葉県市川市で創業。以降、60年にわたり生徒の学力、学習意欲向上に向けた指導を続けています。教育サービス事業においては、小学校受験から大学受験、学童保育、社会人教育、日本語教育など、幼児から社会人、さらには外国人留学生まで幅広い層を対象にサービスを提供しています。また、近年では介護事業にも注力し、地域ごとに求められるサービス内容にきめ細かく対応するとともに、介護人材の育成にも尽力しています。

株式会社市進ホールディングス

会社名
株式会社市進ホールディングス
所在地
千葉県市川市八幡二丁目3番11号
設立
1975年6月
代表者
代表取締役会長 下屋 俊裕 / 代表取締役社長 福住 一彦
社員数
942名(連結4.306名)/ 2025年4月1日現在

※記事の内容については掲載時点のものとなりますので予めご了承ください。

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