おすすめ特集・コラム健康経営優良法人「ホワイト500」とは?認定メリット、要件、申請手順を詳しく解説

更新日:2026.03.03
- 健康経営
ホワイト500とは、日本健康会議が認定する「健康経営優良法人」の大規模法人部門において、特に優れた健康経営を実践している企業に与えられる称号です。健康経営の取り組みは従業員の活力向上や優秀な人材の確保、ブランド価値の向上、さらには投資家からの評価アップなどさまざまな効果をもたらします。ホワイト500を取得するためには、まず健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定要件を満たすことが前提です。そのうえで、専用シートへの回答や申請など、所定の手続きを行う必要があります。
この記事では、ホワイト500の概要や認定を受けるメリット、認定要件、申請手順についてわかりやすく解説します。
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ホワイト500とは?
ホワイト500とは、健康経営優良法人の認定を受けた大規模法人のうち、特に優れた健康経営の取り組みを実践している上位500法人に付与される称号のことです。「健康経営優良法人2025」(大規模法人部門)では、日本健康会議により約3,400法人が認定されました。そのうち特に優れた取り組みを行う約15%の企業に「ホワイト500」の冠が付与されたことになります。
大規模法人に対しては、健康経営の普及・拡大を先導する「トップランナー」としての役割が求められます。その中でもホワイト500に選ばれた上位層には、より一層の牽引役としての活躍が期待されるでしょう。
健康経営優良法人認定制度とは
健康経営優良法人認定制度とは、特に優良な健康経営を実践している法人を日本健康会議が認定する顕彰制度です。対象は、大企業などを対象とした「大規模法人部門」と、中小企業などを対象とした「中小規模法人部門」の2部門にわかれています。
本制度は2016年に創設され、健康経営に積極的に取り組む法人が社会的な評価を得られる環境をつくることを目的としています。認定を受けた法人は、ロゴマークの使用や金融機関による融資優遇などのメリットがあり、長期的な企業価値の向上が期待されます。
2025年(令和7年)3月10日時点では、大規模法人3,400法人、中小規模法人19,796法人が認定されており、持続可能な経営を後押しする制度として年々広がりを見せています。
関連記事:健康経営優良法人のメリットとは?認定基準や申請方法、課題をわかりやすく解説
なぜ「健康経営」が重視されているのか
健康経営とは、経営的な視点から従業員の健康管理を捉え、戦略的に実践していくことを指します。これは「国民の健康寿命の延伸」を目的とした取り組みの一環でもあります。企業が自社で働く人材の健康保持・増進に積極的に取り組むことは、個人と企業の双方に以下のような効果をもたらします。
- 従業員の活力向上
- 組織の活性化と生産性の向上
- 社会的評価と優秀な人材の獲得
- 人材定着率の向上
- 経営課題解決のための基礎体力向上
少子高齢化による労働力人口の減少やメンタルヘルス問題の深刻化を背景に、企業が従業員の健康を戦略的に管理することは、将来的に自社の収益性を高める未来投資戦略として重要性が高まっています。
関連記事:健康経営とは?意味、メリットや実践方法をわかりやすく解説
ホワイト500の認定企業になるメリット
ホワイト500に認定されることにより、以下のメリットが得られます。
- 従業員の健康維持と生産性向上
- 優秀な人材の獲得と定着
- 企業イメージ・ブランド価値の向上
- 投資家からの評価と資金調達
認定の取得には一定の準備や対応が必要ですが、それ以上に経営面でのプラス効果が期待できます。
従業員の健康維持と生産性向上
ホワイト500の認定を目指すことで、従業員の健康をサポートする体制づくりが進み、企業にもプラスの効果が期待できます。
たとえば、生活習慣病の予防やメンタルヘルス対策が進めば、企業が負担する医療費の増加を抑えることが可能です。また、体調不良による欠勤や集中力の低下を防ぐことで、生産性の向上にもつながります。
健康経営の取り組みは、従業員の働きやすさだけでなく、企業の経営にもよい影響を与える大切な施策といえるでしょう。
優秀な人材の獲得と定着
ホワイト500に認定されると、従業員を大切にする企業であることを客観的に示せます。
とくに若い世代の求職者は、健康的に長く働ける職場環境を重視する傾向にあり、採用活動での大きな強みにもなります。
また、健康経営に取り組む姿勢が社内にも伝わることで、従業員の定着率向上やモチベーション維持にもつながるでしょう。安心して働き続けられる環境は、結果的に離職の抑制や再教育コストの削減にも貢献します。
企業イメージ・ブランド価値の向上
ホワイト500の認定を受けることで、顧客や取引先、地域社会など、社外からの信頼性が高まる点がメリットです。
たとえば、会社案内や採用サイトに認定ロゴを掲載することで、健康経営に力を入れている企業という印象を与えやすくなるでしょう。健康経営への取り組みは企業の信用力向上につながり、自治体が実施する入札や公的事業の選定で評価される可能性もあります。
従業員を大切にする姿勢を示すことは、企業イメージの向上だけでなく、新たなビジネスチャンスにもつながります。
投資家からの評価と資金調達
近年は、ESG投資や人的資本開示への対応が企業に求められています。
ホワイト500の認定は、こうした取り組みを裏付ける実績として評価されやすく、投資家からの信頼向上にもつながります。信頼が高まれば、株式や社債の発行時に有利な条件で資金調達できたり、長期的な投資を受けやすくなるなど、安定的な経営基盤を強化しやすくなるでしょう。
また、有価証券報告書で人的資本情報の開示が義務化された今、認定申請時に整理したデータをそのまま活用でき、開示作業の負担軽減にも役立ちます。
関連記事: ESG投資とは?メリットや企業の取り組みをわかりやすく解説
ホワイト500の認定対象法人の条件
ホワイト500の認定を受けるには、まず健康経営優良法人(大規模法人部門)としての条件を満たす必要があります。
大規模法人に該当するかどうかは、以下のように業種や従業員数などで判断されます。
出典:「ACTION!経営管理」ポータルサイト「申請区分について」
上記の基本条件に加えて、申請年度ごとに要件が見直される場合もあるため、経済産業省などの公式情報で最新の認定要件を確認することが重要です。
ホワイト500の認定要件
ホワイト500の認定は、まず健康経営優良法人(大規模法人部門)として認定されることが前提です。
健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定を受けるには、各企業の取り組みが「経営基盤から現場施策まで一貫しているか」という視点から、以下の5つの大項目に基づいて評価されます。
- 法令遵守・リスクマネジメント
- 経営理念・方針
- 組織体制
- 制度・施策実行
- 評価・改善
各大項目には評価項目が設けられており、所定の必須項目の達成に加え、「制度・施策実行」に関する複数の項目を一定数以上満たすことが求められます。これらの基準を満たして健康経営優良法人(大規模法人部門)に認定された法人のなかから、特に優れた取り組みを行う企業がホワイト500として選定されます。
経営理念や組織体制、評価・改善、法令遵守・リスクマネジメントに関する項目は必須で達成する必要があります。そして、制度・施策実行に設けられている15項目のうち13項目以上の達成が必要です。
ここでは、5つの大項目を詳しく解説します。
関連記事: ほんのひと工夫で10倍楽になる健康経営の年間計画の立て方
法令遵守・リスクマネジメント
健康経営優良法人の認定は、労働関連の法律を遵守し、従業員の健康情報を適切に管理していることが前提になります。具体的には、定期健康診断を実施していること、50人以上の事業場でストレスチェックを実施していること、労働基準法または労働安全衛生法に係る違反により送検されていないことなどが求められます。これらは認定の基本条件であるため、申請前に法務部門や人事部門と連携し、社内の対応に不備がないかを確認しておくことが大切です。
経営理念・方針
ホワイト500の認定では、経営者・経営層が自社の健康経営にどの程度コミットしているかが重要な評価ポイントとなります。自社従業員を超えた健康増進への取り組み姿勢が問われ、トップランナーとして健康経営の普及・拡大に積極的に取り組んでいることが評価されます。
また、年次報告書や統合報告書を通じて社内外へ「健康宣言」を発信していること、健康経営の推進方針や従業員パフォーマンス指標・測定方法を開示していることも評価の対象となります。健康経営を人事施策として終わらせず、企業文化の一部として根付かせるには、経営層の意思と発信が欠かせません。
組織体制
経営理念を実行に移すには、健康経営を推進する明確な組織体制の構築が不可欠です。ホワイト500では、社長や役員が健康づくり責任者を務めることや、健康経営推進に関する議題が経営レベルの会議で決定していることなど、経営層の主体的な参加が必須要件となります。
あわせて、産業医や保健師といった専門職が関与していることや、健康保険組合との連携体制が構築されていることも評価されます。各々の役割分担を明確にし、関係部署や外部機関と円滑に連携できる体制を整えておくことが重要です。
関連記事: 産業保健師とは?企業における役割・業務内容・産業医との違いをわかりやすく解説
制度・施策実行
制度・施策実行では「健康課題の把握と計画の策定」「実践に向けた土台づくり」「具体的な施策の実施」の3項目を基準とし、従業員の健康課題に対して具体的な取り組みが実施されているかが問われます。
健康課題の把握と計画の策定
健康課題に基づく目標設定、定期健診の受診率向上、ストレスチェックの活用など
実戦に向けた土台作り
ヘルスリテラシーの向上、職場の活性化、性差年齢に配慮した職場づくりなど
具体的な施策の実施
保健指導の実施、食生活の改善や運動機会の増進に向けた取り組み、禁煙支援プログラムの導入など
長時間労働の抑制や女性特有の健康課題、仕事と介護の両立支援など、幅広いテーマにも対応が求められます。自社の健康課題を見極め、優先順位をつけて一つずつ取り組む姿勢が評価につながります。
評価・改善
健康経営の取り組みは、実施するだけではなく、その効果を確認し改善していくことが大切です。ホワイト500では、PDCA(計画・実行・評価・改善)の流れができているかが見られます。
たとえば、施策前後の変化を数値で比較したり、得られたデータをもとに次の方針を検討したりすることが必要です。
評価と改善の仕組みがあれば、経営層にも効果を伝えやすくなり、取り組みの継続にもつながります。
ホワイト500認定までの申請手順
ホワイト500認定に向けた申請手順は、以下のとおりです。
- 健康経営度調査票への回答
- フィードバックシート返送
- 本申請
- 認定委員会の審査
- 認定法人の発表
各手順でやるべきこととスケジュールをご紹介します。
1. 健康経営度調査票への回答
ホワイト500を目指す企業は、まず健康経営度調査に回答する必要があります。
毎年8月下旬〜10月中旬頃に実施される本調査は、企業の健康経営の取り組みを客観的に評価するためのものです。調査票の内容は多岐にわたるため、人事・労務・総務など複数の部署との連携が求められます。
短期間での対応が必要なため、春頃からタスクチームを立ち上げ、スケジュールを立てて早めに準備を進めることがスムーズな対応につながります。
なお、健康経営度調査票や申請書は、経済産業省が指定する事務局ポータルサイト「ACTION!健康経営」へ新規IDを登録することでダウンロードが可能です。
関連記事: 健康経営度調査とは?目的と企業メリット、最新情報を解説
2. フィードバックシート返送
健康経営度調査票を提出すると、12月頃にフィードバックシート速報版が届きます。フィードバックシートは自社の評価結果や偏差値、強み・弱みがわかる重要な資料です。
フィードバックシートの結果をもとに、自社が健康経営優良法人(大規模法人部門)のなかでホワイト500の認定を目指せる位置にあるかを確認し、取締役会での承認を経て、本申請プロセスに進むのが一般的な流れです。
3. 本申請
認定基準に適合する法人には、フィードバックシートとともに「適合状況兼申請用紙」が送付されます。本申請に進む場合は、当該申請用紙に必要事項を記入し、日本健康会議健康経営優良法人認定委員会事務局へ提出します。
4. 認定委員会の審査
本申請後は、日本健康会議の認定委員会による審査が行われます。審査期間は2か月程度で、健康経営度調査票の回答内容と提出資料の整合性、法令遵守状況などが細かく確認されます。
問題がなければ、例年3月上旬に経済産業省の公式サイトで認定法人一覧が公開され、結果の確認が可能です。
5. 認定法人の発表
健康経営優良法人の大規模法人部門の認定を受けた法人のなかから、特に優れた取り組みを行う上位500法人が「ホワイト500」の称号を付与されます。認定後すぐに情報発信できるよう、事前にプレスリリースなど社内外向けの広報資料を準備しておくと効果的です。
ホワイト500の認定申請にかかる費用
ホワイト500は、健康経営優良法人(大規模法人部門)に認定された法人のうち、上位500法人に付与される称号です。そのため、健康経営優良法人として認定を受けるための申請料は必要となりますが、ホワイト500としての認定申請料が別途発生することはありません。
健康経営優良法人2026(大規模法人部門)の認定申請料は、1件あたり80,000円(税込88,000円)です。グループ会社と合算して申請する場合は、申請主体となる法人の申請料80,000円(税込88,000円)に加え、同時認定の対象となる合算1法人あたり15,000円(税込16,500円)を加算して支払う必要があります。
ホワイト500に関するよくある質問
ホワイト500の内容・認定に関するよくある質問を以下にまとめました。
ホワイト500とブライト500の違いとは?
ホワイト500とブライト500の大きな違いは、対象となる企業規模にあります。健康経営優良法人の認定を受けた法人のうち、大規模法人部門の上位500法人に「ホワイト500」、中小規模法人部門の上位500法人に「ブライト500」の称号が付与されます。また、法人規模の区分によって、認定要件や申請フローにもそれぞれ違いがあります。
「健康経営優良法人2025」では、中小規模法人部門で19,796法人が優良法人に認定されました。中小規模法人には、自社の健康課題に応じた取り組みを継続的に実践するとともに、その成果や事例を発信することで、地域全体における健康経営の普及・拡大を後押しする役割が求められています。
ブライト500については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:ブライト500とは?ホワイト500との違いや認定要件、銀の認定との関係や企業のメリットを解説
ホワイト500の認定は一度取ればもう申請しなくていい?
ホワイト500の認定は一度取得すれば継続されるものではありません。健康経営優良法人の認定期間は1年間で、たとえば「健康経営優良法人2025」でホワイト500になった法人が2026年4月以降も認定を受けるには、2025年度健康経営度調査への回答および認定申請が必要となります。
継続的な認定を目指すには、自社が実践している健康経営施策の評価と改善を重ね、取り組み内容をアップデートしていくことが重要です。
ホワイト500認定を目指すための取り組み事例
ホワイト500認定を目指す企業は具体的にどのような取り組みを行っているのか、参考になる実例をご紹介します。
健康経営を推進するプロジェクトチームを発足
電気設備資材の製造・販売を行うネグロス電工は、経営者・健康経営委員会を中心とした組織体制のもとで従業員の健康管理・健康づくりに力を入れている企業です。「受動喫煙の防止」「運動機会の提供」「女性の健康」の3テーマを軸にプロジェクトチームを組成し、喫煙場所の改善や受動喫煙防止セミナーの実施、女性の健康課題に関する相談窓口の導入、保健師紹介サービスの活用などに取り組んできました。こうした活動が評価され、2021年には健康経営優良法人(大規模法人部門)に選出、さらに2023年から2年連続でホワイト500に認定されています。
関連記事:女性の健康支援を“次のフェーズ”へ~成果につなげるために欠かせないリテラシー教育の再設計~
従業員の健康に関するデータ活用
NECソリューションイノベータは、NECグループの中核会社として1万人を超えるエンジニアが在籍している企業です。同社で健康診断データは保有しているものの、約1.3万人分の情報が年間を通じて分散して集まるため、施策に活用できるデータが不足していることが課題となっていました。そこで、一定期間内に一斉に回答を得られる「ライフスタイル調査」を導入し、調査で取得した膨大なデータをもとに健康課題の特定や効果検証、パフォーマンス向上につながる健康施策の検討などを行っています。こうした健康データの利活用が進んでいる点が高く評価され、2024年に健康経営優良法人ホワイト500として認定されました。
まとめ
ホワイト500の認定は、企業の健康経営への取り組みを可視化し、社会や投資家からの信頼を高めるうえで大切な役割を果たす仕組みです。認定を目指すうえでは、方針の明確化や組織体制の整備、施策の実行・効果評価をあらかじめ段階的に進めていくことがポイントとなります。また、認定は毎年更新されるため、取り組みを一過性のもので終わらせず、継続的に見直しと改善を重ねていくことが求められます。
パソナでは、ホワイト500に9年連続で認定された実績やノウハウをもとに、「健康経営支援サービス」を実施しています。産業医や保健師の紹介、ライフスタイル調査の提供、健康管理業務のアウトソーシングなどを行っており、健康経営を着実に推進するための伴走サポートが可能です。各サービスの概要をまとめた資料をご用意していますので、ホワイト500認定に向けて次の一手をご検討されている場合はぜひご参照ください。
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