信州へUターンIターンしよう!~先輩の体験談~ <Kさんの場合>

先輩に学ぶUターンIターン転職の秘訣とは?


パソナ・松本
2016年12月16日

KさんのIターン体験談

40代 大手メーカー英文事務 2016年神戸から松本へIターン 

きっかけは3ヶ月前の山登り。背中を押した「Iターン先輩」からのアドバイス

 神戸在住のKさん(40代)が、松本市での転職先を決めたのは2016年9月半ばでした。
 さかのぼること3ヶ月前の初夏、趣味の山登りのために信州を訪れ、そのときたまたま一緒になったのが、先に松本市にIターンしていた旧友。その友人と話すうちに、「信州で暮らすのもいいかもしれない。」と思うようになったそうです。

------ 「以前から、生まれ育った神戸の実家を一度離れて、県外で生活してみようという気持ちは持っていました。場所はまだ特定していませんでしたが、大都市は避けようと思っていました。自分には向かなかったから。もっとゆったりとした環境に身を置きたかったんです。」

 そんな矢先に訪れたのが、信州だったそうです。
 信州をIターン先に選んだのは、友人が住んでいるということや、今まで山登りで数回訪れたことがある土地だった、ということも決め手になったとか。

Kさん撮影。長野市の「虫倉山」にて。北アルプスの眺めがすばらしい。

------ 「山で出会ったIターンの先輩たちが自分の体験談を話してくれて、なんとかなりますよ、って背中をおしてくれました。長野県は県外からのIターン移住者も多いから、外の人を受け入れる土壌もある、というのもポイントでした。」

 松本の生活については、友人からいろいろな情報を得ていたそうです。地方とはいえ、それほど物価は安くないこと。安曇野市は魅力的だけれど単身者用の賃貸住宅が意外と少ないこと。冬は除雪車が出るかどうかは家さがしのポイントだということ・・・などなど。

------  「地元の人と、県外から移住した人とでは視点が違うから、Iターンの先輩からのアドバイスは、とても役に立ちました。」

退職前にパソナ・松本へメールでお仕事相談。就業先としてA社をイメージ。

 正社員として大阪の商社に勤務していたKさん。勤続5年目を迎え、会社からは一定の評価を受けていました。県外への転職を望んで、退社する意向を勤務先へ伝えていたものの、まだ退社日は決めずに就業を続けていたと言います。勤務先から引き止められていた、ということもあり、さらに長野県での転職先をまだ決めていなかったからです。

 仕事探しはまずネット検索。そんなとき偶然目にしたのがパソナの求人。すぐにエントリーしましたが、そのときはタイミングが合いませんでした。

 それをきっかけに、パソナ・松本の担当者としばらくメールでやりとりが続き・・・そして約2週間後に、自分が勤めたいと思っていたA社の仕事を案内されました。

 実は、Kさんは松本に転居するなら、A社がいいな、と見当をつけていたそうです。A社はCMでもおなじみの大手企業です。

------  「大きい会社は、いろんな人がいっぱいいて県外者でも孤立しないような気がして。なにより、海外との取引があるから、自分の強みである『英語』を生かせる仕事がありそうだと思ったから。」

 Kさんが本格的に転職活動をはじめたのは9月なかば。有給休暇を利用して長野のA社に会社訪問。その訪問直後にパソナから「ぜひ来てください」という連絡を受け、Kさんは即決しました!
 その1か月後には、すでに信州に転居して、A社での就業を開始していたのです。

 このように退職から次の就業がスムーズにいった背景には、転居前にパソナ・大阪で派遣登録手続きを済ませ、パソナ・松本から現地の情報を得ていたことも功を奏しました。
 Kさんは就業先に『1か月の猶予を頂いて、退社したい』ということを事前に伝えていたそうです。予定通り、1か月後には円満に退社することができました。
 
------  「決めてからの1ヶ月はとても忙しかったです。前の会社で引継ぎをして。仕事が決まった翌週には有給休暇をとって松本に行って、実質的に家さがしに使えたのは3日くらいでした。」

それでも、決断するときは決断する、というKさんの思い切りのよさは、ときに人生の転機には必要なのかもしれません。

物質的な豊かさよりも、精神的な豊かさを優先したい

いつも笑顔のKさん。気さくな性格で新しい職場にもすぐなじんだようです。

------  「確かに大都市の方が給与も高いし、おしゃれなどにお金をかけて物欲を満たすという楽しみはある。ここでは、そういう物質的な豊かさでは得られない、違う豊かさがあります。」

 Kさんは満足そうに話します。それは、いつも美しい自然を身近に感じ、ゆったりと過ごす時間。

------  「今、初めての車通勤。渋滞するから、どうしても1時間くらいかかってしまう。通勤時間は神戸にいたときと同じです。ただ、以前はぎゅうぎゅうの満員電車に乗り、おしくらまんじゅうをして…空気は悪いし、景色を見る余裕もなかった。でもいまは違います。
きれいな北アルプスの峰々を眺めながらの通勤、全然違います!今ハマっているのが温泉めぐり。会社の帰りに、近くの温泉に行くのがとても楽しい!」

 確かに冬の寒さは厳しいけれど、その分、温かい温泉が楽しめる。初めての車通勤に不安はあったが、車にいろいろ積みこんで出かけるのも楽しい。
 
 多少の不便さや困難も前向きにとらえて、今の生活を楽しめるポジティブさがある。それが、Kさんの長所であり、地元の人たちと良好な関係をつくり、Iターン生活を充実させるコツではないか…と、笑顔で語るKさんを見て、そう思いました。

キャリアコンサルタントからのコメント

 Kさんの転職活動には、参考にしたい点が2つあります。
 ひとつは、事前にしっかりとした自己分析と情報収集をされていたこと。
つまり、自分に何が向いているか、自分のスキルがどのくらい通用するか、長野で自分のスキルを生かせるような就業場所があるのかということを、客観的に考えていらっしゃいました。
 ふたつめに、退職前のコミュニケーションです。
退職する前に、松本の派遣会社とメールで現状と要望を伝え、なおかつ、大阪の就業先にも退社の意向を伝えていました。双方どちらともこまめにコミュニケーションを図っていたことで、円滑にすすみ、ほぼほぼブランクがなく次の転職先に就業できました。Iターン転職には、次の就業までブランクが空いてしまうことがありますが、Kさんの場合はとてもうまくいったケースですね。
 フットワークが軽くて意思決定が早いというのは、Kさんの強み。持ち前のポジティブさで、これからの信州の暮らしとお仕事を、ぜひ楽しんでほしいです。

Kさんの転職メモ

お仕事探しにかけた時間は?

最初にWEBエントリーしてから、就業開始までは約2か月。

会社訪問したのは何社?

1社 今就業しているA社のみです。

住居さがしにかけた時間は?

3日間。不動産屋さんを駆け回り、20軒ほど見て、北アルプスが見える高台の住居に決めました。

仕事が決まってから、転居するまでの期間は?

約1ヶ月間

松本に来て驚いたことは?

車の渋滞です。関西ではまず公共交通機関で移動していたので、車での生活は初めてです。
こちらはバスも電車も本数が少ないですが、山登りで訪れていたので、想定内でした。
あと、ゴミの分別が細かいこと。これはいいことですよね。ゴミを出すまいとがんばっています。

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