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人員配置とは?目的や実行ステップ、人員配置表の作成方法を解説

リモートワークや時短勤務など、多様な働き方が広がる現代において、従業員一人ひとりの適性や能力に応じた適切なポジションを決める「人員配置」は、その難易度を増しています。人員配置の最適化には、個人の主観や経験則に頼るのではなく、人材のデータや従業員の意向を踏まえた客観的な判断が求められます。

この記事では、人員配置の目的から、適切な配置を実現するまでのステップ、そして人員配置表の作成方法まで、わかりやすく解説します。

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人員配置とは

人員配置とは、企業が経営目標を達成するために、従業員の配置を決める人材マネジメントのことです。個々の適性を考慮した適切な人員配置は、業務の効率化や生産性の向上に直結するだけでなく、従業員の成長やエンゲージメントにも大きく影響します。外部環境が急速に変化する現代において、企業の競争力を維持・強化するためには、人員配置の継続的な見直しと最適化が不可欠です。

人員配置の2つの目的

人員配置には、主に以下の2つの重要な目的があります。

事業計画の達成

人員配置の最も重要な目的は、事業計画の達成に向けて、各業務に最も適した人材を適切なポジションに配置することです。従業員のスキルや経験を正確に把握し、業務内容や組織目標に応じて適材適所の配置を行うことで、業務効率と生産性を向上させることができます。これにより、組織全体のパフォーマンスが向上し、目標達成に向けた強固な体制を構築することが可能になります。

人材育成と定着率向上

適切な人員配置は、従業員の成長を促進し、組織における長期的な人材確保にも大きく貢献します。一人ひとりの適性や能力を最大限に活かす適材適所の配置によって、従業員のスキルは効果的に磨かれ、自身の役割に対するやりがいが生まれます。その結果、仕事への意欲やエンゲージメントが高まり、人材の流出防止や定着率の向上へとつなげることができます。

適切な人員配置によって得られるメリット

人員配置を最適化することで、企業は以下のような多岐にわたるメリットを享受できます。

従業員のモチベーション向上と離職防止

適材適所の人員配置は、従業員が自身の能力や志向に合った業務に就くことを可能にし、仕事へのやりがいや達成感を生み出します。自身の役割への納得感や職場への信頼感が高まることで、従業員のエンゲージメントが向上し、結果として離職リスクの低減と安定的な人材確保につなげることができるでしょう。

生産性の向上が期待できる

人員配置を適正化することで、従業員は自身の能力を最大限に発揮できる環境で働けるため、業務効率が向上します。個々のスキルや経験に合った業務を担当することで、無駄な作業やヒューマンエラーが減少し、結果として組織全体の生産性向上にもつなげられるでしょう。

さらに、適切な人員配置は業務の偏りを解消し、特定の従業員への過度な負担が軽減できるため、心身ともに健康に働ける職場環境が整います。

人件費の最適化を図れる

最適な人員配置が実現すると、各部署に必要な人数がバランスよく配置され、人員の偏りを改善できます。各部署における人員の過不足を解消することで、採用コストや残業代といった人件費の削減につながり、組織全体のコスト効率を高めることができるでしょう。

人員配置のミスマッチが起きる原因と対処法

人員配置におけるミスマッチは、組織の生産性や従業員のモチベーションに深刻な影響を与えます。ここでは、具体的なミスマッチの原因と、その効果的な対処法について解説します。

ミスマッチの原因1:スキルと職務の不一致

従業員のもつスキルや経験と、実際に担当する職務内容が合致しない場合、従業員は本来の能力を十分に発揮できず、結果としてパフォーマンスの質は下がります。また、自身の能力が活かせない状況は、仕事への不満やモチベーションの低下を招きます。

ミスマッチの原因2:組織内コミュニケーションの不足

組織内におけるコミュニケーションが不足していると、各従業員の担当業務や負担状況を正確に把握することが困難になり、適切な人員配置を行うことができません。このような状況下では従業員同士の協力体制も築きにくく、業務の遅延や生産性の低下、さらには離職率の上昇を招く可能性があります。

ミスマッチの原因3:短期的視点による判断

欠員を補充するために急いで人員配置を決定するなど、短期的な視点のみに基づいた判断は、人員配置のミスマッチを引き起こす大きな要因となります。一時的に人員を確保できたとしても、長期的には業務への適応が難しくなったり、従業員の意欲や定着率の低下を招いたりする可能性があります。

ミスマッチの対処法1:データの活用と多角的評価の導入

人員配置におけるミスマッチを防ぐためには、従業員のスキルを可視化できるツールの導入や、定期的な面談の実施、360度評価といった多角的な評価手法を用いることが重要です。客観的なデータに基づいた判断は従業員の納得感も高められるため、ミスマッチの防止につながるでしょう。

ミスマッチの対処法2:事前検証と早期フォロー

人員配置を決定する前に、配置変更後の影響をシミュレーションによって事前に検証することが有効です。また、配置後は早期にフォローアップを行い、従業員の反応や業務のパフォーマンスを確認することが重要です。

ミスマッチの対処法3:柔軟なPDCAサイクルの実施

人員配置後には、その効果を測定し、改善点を見つけて次のサイクルに活かすことが求められます。PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを柔軟に回し、組織を取り巻く環境の変化や従業員の成長に合わせて配置方法を継続的に見直すことで、より最適な人員配置を実現できます。

適切な人員配置を実現するためのステップ

人員配置のミスマッチを防ぎ、組織全体のパフォーマンスを最大化するには、従業員と組織の状況を的確に把握し、計画的に進めることが重要です。ここでは、適切な人員配置を実現するための具体的なステップを紹介します。

ステップ1:現状の人員配置の状況を把握する

人員配置の最適化の第一歩は、現状の配置状況を正確に確認することです。そのためには、人員配置表を作成し、各部署にどのような人材が配置されているかを可視化することが有効です。これにより、部署ごとの人員の偏りや過不足が一目でわかり、今後の配置計画を立てるうえでの重要な土台となります。

人員配置表(人員配置図)の作り方

人員配置表は、組織・部署ごとの人員配置状況を視覚的に示す資料です。作成にあたっては、まず従業員と組織に関する以下の情報を収集し、表に落とし込む準備をします。

<記載する主な項目>

  • 部署名・業務内容
  • 業務に必要なスキル・資格
  • 現在の配置人員
  • 従業員の氏名と職位
  • 雇用形態
  • 個人の保有スキル・資格
  • 経歴・キャリア志向

これらの情報を整理したうえで、Excelや人事管理システムなどのツールを使って表形式にまとめます。情報を可視化することで、部署ごとの人員構成、スキルの偏り、将来的な配置課題などを容易に把握できるようになります。

ステップ2:組織ごとの課題と従業員の能力や経験値を把握する

作成した人員配置表をもとに、各組織やチームが抱える課題を明確にし、その課題を解決するためにはどのようなスキルや経験をもつ人材が必要かを具体的に洗い出します。次に、従業員一人ひとりの能力や経験値と照らし合わせ、現状の人員配置が組織のニーズに合致しているかどうかを検証します。

ステップ3:従業員に対するヒアリングの実施

人員配置を検討する際には、従業員の長期的なキャリアプランを確認し、異動に関する希望を丁寧にヒアリングすることが重要です。アンケート調査や個別面談を通じて、担当業務に対する従業員の考え方を把握し、可能な限りその意向を尊重することで、従業員が納得感をもって業務に取り組める配置につなげることができます。

ステップ4:人員配置のシミュレーションと実行

現状把握とヒアリング結果を踏まえ、具体的な配置変更のシミュレーションを行います。各部署の業務量や人材のバランスを慎重に考慮しながら、最適な配置パターンを検討し、関係部署と十分に協議したうえで人員配置の変更を実行します。現場からの意見や要望には真摯に耳を傾け、必要に応じて修正や調整を行うなど、柔軟な対応を心がけましょう。

ステップ5:人員配置変更後の効果測定の実施

人員配置を変更した後は、その効果を客観的に測定し、期待通りの成果が出ているか、あるいは予期せぬ問題が生じていないかを検証します。期待した効果が得られていない場合は、その原因を追求し、配置の再調整を検討する必要があります。

また、異動した従業員の業務遂行状況や職場への適応状況を定期的に確認し、必要に応じて個別面談などのフォローアップを行うことが重要です。

最適な人員配置を実現するためのポイント

人員配置を最適化し、その効果を最大限に引き出すために、とくに重視すべきポイントを以下にまとめました。

従業員の意向を確認する

人員配置にあたっては、従業員本人の意向を丁寧に確認することが非常に重要です。企業の都合だけで一方的に配置を進めてしまうと、従業員のモチベーション低下やエンゲージメントの低下を招き、結果として離職リスクの増加につながる可能性があるからです。個別面談やアンケート調査などを実施し、従業員のキャリア志向や潜在的な資質を把握するだけでなく、適性診断サービスなどを活用しながら、一人ひとりに最適な配置を目指しましょう。

人事データを一元管理する

従業員のもつスキル、経験、資格、適性といった重要な人事データを一元的に管理することで、組織全体を俯瞰的に捉えた最適な人員配置を効率的に実施できます。HRテクノロジーやAIを活用し、データ分析の精度を高めることで、個人の主観や過去の経験則に頼ることなく、客観的な根拠に基づいた判断が可能になります。

定期的に配置を見直す

人員配置は、一度決定したら終わりではありません。組織を取り巻く環境や事業戦略、従業員の成長やキャリア志向は常に変化するため、定期的な見直しが不可欠です。配置変更後に期待した効果が得られない場合や、従業員のモチベーションに変化が見られた場合には、本人の意向を再度確認したうえで、柔軟な再配置を検討しましょう。定期的な見直しと必要に応じた調整を行うことで、常に最適な人員体制を維持することができます。

まとめ

人員配置は、企業の事業計画達成と長期的な人材確保の両面において、極めて重要な人材マネジメント戦略です。現状の正確な把握から始まり、慎重なシミュレーション、そして配置後の効果測定までを丁寧に進め、その結果をもとに定期的な見直しや再配置を実施することが成功の鍵となります。組織や従業員を取り巻く環境は常に変化しているため、固定観念に捉われず、柔軟に調整を重ねながら、自社にとって最適な人員体制を維持し続けることが重要です。

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パソナ 編集部

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