おすすめ特集・コラム採用ブランディングとは?会社側のメリットや具体的な進め方を解説
公開日:2024.03.01 更新日:2025.01.15
- 人材紹介(中途採用支援)
自社の認知度を向上させて魅力を発信していく「採用ブランディング」。採用ブランディングは、求職者の入社意欲を高めるだけではなく、人材流出の防止にも役立ちます。
現在、多くの企業で人手不足が深刻な問題となっており、採用ブランディングの重要性が高まっています。特に、専門的な知識やスキルを持つ人材は貴重な存在であり、各企業で採用競争が激化しています。採用ブランディングを実施して、優秀な人材を確保していきましょう。
【採用ブランディングにお悩みの担当者へ】
>>採用ブランディングをサポートするパソナのサービス
採用を成功させる求人票の作成ポイントとは?
企業と求職者の最初の接点となる「求人票」には、入社前後のギャップをなくすリアルを記載しつつ、自社の魅力もしっかりと訴求することが大切です。
- なぜ求人票が大切なのか
- 「誰に」求人票を届けるのか
- 「何を」求人票で伝えるのか
これらを明確にし、候補者にささる求人票づくりにつなげましょう。基本ルールからテクニックまでまとめました。事例を挙げて、良い求人票のポイントも解説しています。
採用ブランディングとは?
採用ブランディングとは、自社の認知度を高め、求職者に入社意欲を高めてもらう戦略的な取り組みのことです。つまり、自社の魅力を発信して「ぜひ入社したい」という求職者を増やすことを目的としています。
新卒・中途採用で自社が求める人材を確保することが目的
採用ブランディングの最大の目的は、自社が求める人材を採用することです。たとえ求職者の応募が殺到するほどブランディングに成功しても、求める人材とマッチしていなければ、本来の目的は達成できません。
また、新卒採用と中途採用では、求職者が企業に求めることや魅力に感じるポイントが異なります。そのため、ターゲットに合わせたブランディングを行うことが、成功させるうえでもっとも重要といえるでしょう。
採用広報との違い
採用広報とは、企業が求める人材からの応募を促進するために行う広報活動のことです。それに対して採用ブランディングは、企業のイメージアップと認知度の向上を目的に、自社のブランド価値を高めるための戦略を指します。
また、採用広報は現在就職・転職活動をしている人をターゲットにしているのに対し、採用ブランディングは潜在的に就職・転職を検討している人、つまりすべての人がターゲットです。
関連記事:採用支援とは?具体的な支援内容と利用時に注意すべきポイントを紹介
面接の質をあげて候補者意向アップ!
「理想的な採用面接」から具体的な「面接ノウハウ」までをまとめた面接マニュアルです。人事担当の方や面接を担当している現場社員の方々にわかりやすくポイントをまとめました。
なぜ採用ブランディングが必要なのか?
現在の日本では少子高齢化が進み、労働力人口の減少が社会問題となっているため、採用ブランディングによる人材確保が急務となっています。特に、働き盛りの15~64歳の世代は1995年(平成7年)を境に労働力人口が減少しており、今後さらに減少していくことが予想されています。
参照:総務省|令和4年版 情報通信白書|生産年齢人口の減少 内「図表2-1-1-1 高齢化の推移と将来推計」 をもとに作成
そのため、各企業間で優秀な人材をめぐる競争が激化していますが、魅力的な企業でなければ十分な人材を確保することは難しいでしょう。採用ブランディングは、優秀な人材の確保や人手不足の解消に加え、既存社員の流出防止にも役立ちます。
今後の動向を踏まえると、今こそ採用ブランディングを始める好機といえるでしょう。
採用ブランディングをする企業側のメリット
採用ブランディングを実施することで、企業側にどのようなメリットがあるのか具体的に解説していきます。
関連記事:RPOとは?採用代行のメリットや導入事例をわかりやすく紹介
自社マッチング度の高い人材を確保しやすい
採用ブランディングを行うと、企業の理念や社風にマッチした人材や、企業が求める人物像に合った応募者が増えます。つまり、自社にフィットする人材を確保しやすくなるという大きなメリットがあります。
また、企業の価値観や理念を理解した求職者が集まるため、人材のミスマッチが減り、結果として社員の定着率の向上にもつながります。
企業の認知度がアップして採用コストを削減できる
採用ブランディングによって企業の認知度が上がると、これまで接点のなかった求職者からも興味を持たれる可能性が高まります。また、求職者は自分の希望条件を満たす企業が複数あった場合に、知名度の高い企業を選ぶことが多いため、競合他社への人材流出を防ぐことができます。
さらに、採用ブランディングの成功によって企業の人気が高まれば、リファラル採用や新規の応募者が増え、継続的な採用が可能となり、結果的に、採用コストの削減にもつながります。
社員のモチベーションがアップし離職率が下がる
採用ブランディングは、求職者へのアピールだけでなく、従業員のエンゲージメントを高める効果もあります。従業員のエンゲージメントとは、社員が会社に対して抱く愛社精神や思い入れ、誇りを指します。
既存の社員が自社の魅力を再認識することで、「この会社で働いて良かった」「もっと会社に貢献したい」という気持ちが生まれ、モチベーションが向上します。その結果、離職率が低下し、社員の定着率も高まるでしょう。
優秀な人材を獲得するためのポイントとは?
企業成長に繋がる優秀な人材を獲得するためには具体的にどのように採用プロセスを改善したら良いのかデータを用いて解説。採用成功している企業が実践しているポイントをまとめています。
採用ブランディングのデメリット
採用ブランディングにはメリットが多いですが、実施前にデメリットについても確認しておきましょう。
企業全体の協力が必要
採用ブランディングは、採用担当者や人事部だけの取り組みではなく、企業全体の協力が不可欠です。そのため、社員全員とブランディングの認識や価値観を共有しておくことが大切です。
発信する内容と実際の職場環境が異なれば、入社後にミスマッチを感じ、離職につながる可能性があります。採用ブランディングを成功させるためには、社員の意識をブランディング内容と一致させておくことが必要です。
成果が出るまでに時間がかかる
採用ブランディングの成果は、すぐに現れるものではありません。成果が出るまでに時間がかかるため、その間に採用担当者が変更になることもあります。また、結果を分析して改善していくことも大切です。
採用ブランディングは手間と時間を要する取り組みであるため、実施前に十分な検討を行い、長期的な視点で進めることが大切です。
継続的な情報発信に手間がかかる
採用ブランディングは成果が出るまでに時間がかかるうえ、継続的な情報発信に手間もかかります。継続的に企業の情報を発信・更新することで、求職者の興味を引きつけることができます。
一方で、コンテンツが長期間更新されていなかったり、掲載されている情報が古いままだったりすると、求職者の関心は徐々に薄れてしまいます。採用ブランディングは一度戦略を立ててコンテンツを制作したら終わりではありません。常に新しい情報を発信し、求職者の関心を維持するための工夫と努力が求められます。
採用ブランディングの進め方・具体的な手法
採用ブランディングを実施するには、どのような進め方をすれば良いのか解説していきます。具体的な手法や細かい手順についても解説しているので、以下を参考に進めていきましょう。
関連記事:スカウトメールの書き方・例文を紹介!無視されずに返信率が上がるコツ
採用ブランディングの目的・採用課題を明確にする
採用ブランディングを実施する際は、まず採用の目的と課題を明確にしましょう。自社の採用活動の現状を把握し、問題点や課題を洗い出します。その上で、最終的にどのような状況を目指すのか、採用ブランディングの目的を決めます。
目的や課題が不明確なままでは、途中で方向性がぶれたり、担当者ごとに認識が異なってしまい、ブランディングがうまくいかない可能性があります。誰とでも共有できるほど明確な目的を設定することで、採用ブランディングを成功に導くことができるでしょう。
スキル・人間性の両面から人物像を具現化する
採用ブランディングを実施する際には、採用したい人材の条件を明確にしましょう。求める経験やスキルだけではなく、人柄や性格まで具現化することで、応募者に響く情報を発信できます。
さらに、ターゲットが明確になることで、採用活動の際にミスマッチな人材を選別しやすくなり、効率的に採用が可能になります。採用ブランディングや採用活動の工数を減らしつつ、応募者とのマッチング精度も高まるでしょう。
求職者から見て魅力的な採用コンセプトを設定する
採用ブランディングの目的やターゲットが決まったら、次に採用コンセプトを設定します。求職者にどのような企業イメージを持ってもらいたいかを考えて、イメージ戦略を立てていきいましょう。この際、企業イメージに統一感を持たせることが重要です。
採用コンセプトが曖昧だと、求職者によって企業に抱くイメージがばらつき、採用ブランディングの効果が十分に発揮されません。発信するコンテンツの種類や時期によって内容にばらつきが出ないように注意し、長期的に活用できる採用コンセプトを設定しましょう。
結果を検証し改善する
採用ブランディングを成功させるうえでもっとも重要なのは、結果を検証して改善を続けることです。実施した施策がどのような効果をもたらしたのか分析し、改善案を練っていきます。特に企業イメージを表現した文章や効果的だったキャッチコピー・メッセージは記録しておくと良いでしょう。
一方で、効果が得られなかった場合は、どの部分に問題があったのかを分析します。採用コンセプトに合っているか、ターゲットに響く内容になっているかなどを確認し、改善点を検討していきましょう。
また、採用担当者が変更になっても、一貫したコンセプトを発信し続けることで、企業イメージの継承ができます。そのためにも、検証と改善を繰り返し、結果を記録していくことが大切です。
要件にあった人材の応募を増やすには?
「要件にあった人材の応募を増やすには?」「面接で候補者の意向を上げるには?」「ハイクラス層の採用を成功するには?」 といったお悩みに応える採用マニュアルです。
採用ブランディングに活用できるツール・メディア
採用ブランディングで自社ならではの魅力を発信するためには、企業のイメージやターゲット層が見やすい方法を選んで発信することが大切です。他社にはない強みや魅力を引き出し、求職者に興味を持ってもらえる方法を選んで活用してみましょう。
就活サイト・転職サイトの求人情報
就活サイトや転職サイトには、多数の求人情報が掲載されています。大手メディアを利用すれば、多くの人に閲覧されるため、就職・転職を具体的に考えている顕在層に効率的にアプローチできます。しかし、膨大な求人情報の中で埋もれてしまうリスクもあるため、他社と差別化を図る工夫が必要です。
そのためには、採用ブランディングの戦略を企業紹介や募集要項にどのように反映させるかが重要です。単なる募集要項の記載だけでなく、会社の雰囲気が伝わる写真や、採用コンセプトを端的に表現したキャッチコピーなどを効果的に活用することで、求職者の関心を引きつけることができます。
自社ブログ・オウンドメディア
コーポレートサイトの採用ページで情報を発信している企業は多いですが、採用に特化した自社ブログやオウンドメディアを立ち上げるのもおすすめです。求人情報だけでなく、自社の強みや魅力を自由に発信することができます。
自社メディアであれば、文字数やデザインなども自由にカスタマイズできるため、柔軟な表現が可能です。また、過去の施策を振り返り、改善する際にも便利です。さらに、アクセス解析ツールを利用すれば、求職者がどのようなコンテンツに興味を持っているのかも把握できます。
社員インタビューや企業のビジョンなども発信できるため、求職者は入社後のイメージをより具体的に持ちやすくなるでしょう。
【パソナの支援事例】 企業インタビュー/ハイクラス転職エージェント「パソナキャリア」
SNS
X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSを活用した発信も、採用ブランディングに役立ちます。無料でアカウント作成できるため、コストを抑えられる点も魅力です。SNSは多くのユーザーが利用しているため、幅広いターゲットに自社を認知してもらえる可能性があります。
発信内容が話題になれば、ユーザーが自然に拡散してくれるため、うまく活用できれば広告費を削減しながら採用ブランディングを進めることができます。採用に関する情報だけでなく、自社の魅力を発信することで、採用ブランディングにもつながるでしょう。
動画メディア
動画メディアは、文字だけの情報よりもインパクトの強いツールです。特に、文字を読むのが苦手な人にとっては、動画のほうが情報収集しやすいメリットがあります。また、視覚と聴覚に訴えるため、文字だけの情報よりも印象に残りやすい傾向があります。
たとえば、社長の人柄や職場の雰囲気など、文章では表現しにくい魅力も映像として伝えられます。ただし、動画制作には工数とコストがかかるため、ほかのツールと組み合わせて活用すると良いでしょう。
【パソナの支援事例】 採用動画特集/ハイクラス転職エージェント「パソナキャリア」
就活イベント
多数の企業と就活生が集まる就活イベントも、採用ブランディングに活用できます。自社に興味を持っていない人や知らない人にもアプローチできる点が、就活イベントの大きなメリットです。
さらに、自社で個別に交流会やセミナーを開催することも効果的です。自社に興味を持っている求職者だけが集まるため、マッチング度の高い人材に訴求できます。自社の魅力を直接伝えることで、求職者に興味や親しみを持ってもらいやすくなるでしょう。
まとめ
企業の魅力や強みを発信する採用ブランディングは、企業イメージや認知度を高め、応募者の増加が期待できる採用戦略です。自社にマッチした人材からの応募が増えることで、採用コストを削減し、継続的な採用につなげることもできます。
ブログやSNS、動画メディアなどを通じて最新情報を発信し続けることで、潜在的な求職者にも効果的に訴求できるでしょう。
また、自社の負担を減らして効率的に採用を行うなら、人材紹介会社の利用も一つの手段です。人材紹介会社は採用のプロセスを一貫して対応してくれるため、採用活動に時間をかけられない場合や、専門領域の人材を急ぎで必要としている場合に最適な選択肢です。
人材紹介サービスをお探しの際は、ぜひパソナまでお気軽にご相談ください。さまざまな業界や職種にマッチする人材を幅広く取り揃えています。専任のコンサルタントが貴社のニーズにマッチする人材採用を支援いたします。
パソナの人材紹介・採用支援サービス
各業界に精通したコンサルタントが採用成功までサポートします。特にハイクラス人材、管理部門人材の採用支援を強みとしており、実績数は年々増加しております。ぜひお気軽にご相談ください。