おすすめ特集・コラムカジュアル面談とは?事前準備から当日の流れ、採用面接との違いや注意点を解説!
公開日:2025.01.22 更新日:2025.01.22
- 人材紹介(中途採用支援)
カジュアル面談は、選考とは別の相互理解を目的とした面談です。若手人材の採用活動で導入が進み、最近は新卒採用にも取り入れられています。採用活動の一部ですが、カジュアル面談は選考ではないため、採用面接とは異なるポイントや注意点があります。
そこで本記事では、カジュアル面談の実施方法や注意点、採用面接との違いについて解説します。効果的なカジュアル面談の方法を知りたい方はぜひご一読ください。
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カジュアル面談とは
カジュアル面談は、企業と候補者がリラックスした雰囲気の中で相互理解を深めることを目的に行われます。選考前に実施して応募を促すことが多いですが、一次面接前や内定時に実施することもあります。
カジュアル面談は、ダイレクトリクルーティングやリファラル採用、人材紹介など様々な応募経路で実施できます。
関連記事:ダイレクトリクルーティングとは?メリット・デメリットを解説
関連記事:リファラル採用とは?メリット・デメリット、報酬が違法になるケースを解説
採用面接との違い
カジュアル面談と採用面接の最大の違いは、選考要素の有無です。カジュアル面談では情報交換や相互理解を重視し、選考は行いません。そのため、候補者の志望動機などは聞かず、応募書類の提出も求めないのが一般的です。
企業は候補者の価値観や人柄を理解するとともに、自社のリアルな状況を率直に伝えながら、候補者に魅力づけをします。
関連記事:採用面接で入社後活躍する人材を見極めるには?面接官が知っておくべきポイント
カジュアル面談が広まった理由
株式会社学情による2024年の調査によると、3社に1社が中途採用でカジュアル面談を導入しています。これほどまでにカジュアル面談が普及した背景には、少子高齢化による採用競争の激化や、入社後のミスマッチの増加があります。
選考要素の無い環境で相互理解を深めれば、候補者の入社意欲を高めたり、ミスマッチを減らしたりできることからカジュアル面談が広まりました。
参考:株式会社学情「カジュアル面談」に関する企業調査(2024年6月)
なお、カジュアル面談は若手の採用で活用されていますが、ミドル層以上にも有効です。管理職などの重責のあるポジションでは、カジュアル面談で事前に社内の課題を共有しておくと、入社後のミスマッチを減らせます。
関連記事:「ミスマッチ」の意味とは?企業がとるべき対策を解説
カジュアル面談のメリット
カジュアル面談を実施すると、選考前に日程調整の手間や面談時間の確保が必要になります。しかし、人材の確保とミスマッチの防止という観点から、カジュアル面談には、採用工数の増加を上回るメリットがあります。ここでは3つのメリットをご紹介します。
転職潜在層や優秀層にアプローチできる
カジュアル面談は応募書類の提出や選考準備が不要なため、候補者にとっては気軽に企業と接点を持てる機会です。そのため、「合う企業があれば転職したい」と考え積極的には転職活動をしていない層や、将来的な転職を検討中の転職潜在層にも参加を促せます。
また、多くの企業から声がけがあり、応募先を慎重に選んでいる優秀層も、情報収集の一環として参加しやすくなります。人材の獲得が難しい現在、幅広い人材にアプローチできることは大きなメリットです。
ミスマッチの防止に繋がる
カジュアル面談では面接のような堅苦しさがないため、候補者に本音を話してもらいやすい環境をつくることができます。そのため、企業側は候補者の仕事観や転職にあたっての不安、キャリアビジョンなどを深く聞くことができます。
一方候補者も、ワークライフバランスや社内の課題など、選考中には聞きづらい質問を聞けることで、多面的に企業を理解し入社後のイメージを具体化できます。
このように、お互いが率直に質問し合うことで相互理解が進み、ミスマッチを防止することができます。
自社の魅力づけができる
カジュアル面談は基本的に個別に実施されるため、候補者の価値観やニーズに合わせて自社の魅力を訴求することができます。また、多数に対して実施する会社説明会とは異なり、候補者は遠慮なく質問できるため、候補者が欲しい情報を丁寧に伝えて魅力づけすることで、入社意欲を高められます。
選考前に1対1で話す機会を設けて候補者との接点を増やせば、他社よりも自社の印象を強く残せるというメリットもあります。
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カジュアル面談の準備と当日の流れ
カジュアル面談を実施する際は、どのような準備をし、当日何を話せば良いのでしょうか。ここからは、事前準備を含めたカジュアル面談の流れについて解説します。
関連記事:面接官の心得とは?入社意欲を高める面接ノウハウを解説
事前準備
カジュアル面談を有意義な時間にするために、事前にお互いの基本情報を把握しておきましょう。候補者には会社ホームページや会社案内を送付し、企業担当者は候補者のプロフィールなどを読み込んでおきます。
お互いに事前情報を把握することで、当日はより踏み込んだ質問ができ、相互理解を深められます。
また、カジュアル面談当日は、現場の社員にも同席してもらえるよう調整します。候補者は実際に働く社員の話を聞くことで、入社後のイメージを具体化できます。どうしても同席が難しい場合は、事前に部署へのヒアリングをしましょう。
当日、候補者は担当者の言葉遣いや服装も見ています。服装は、カジュアルな雰囲気を出すため、採用担当者・候補者ともにオフィスカジュアルがおすすめです。ただし、Tシャツや短パン、フリースなどのカジュアルすぎる服装は避けましょう。
企業担当者、候補者双方の自己紹介
カジュアル面談当日は、双方の自己紹介から始めます。面談担当者の自己紹介はアイスブレイクを含みます。候補者がリラックスできるよう配慮しましょう。
具体的には、硬い雰囲気を避け、温かみのあるコミュニケーションを心がけることが大切です。部署や業務内容だけでなく、たとえば自身の趣味や出身地などの情報も伝えると、候補者との会話を広げやすくなります。
カジュアル面談の目的の説明
自己紹介が終わったら、このカジュアル面談の目的を伝えます。選考ではなく相互理解を深めてもらうことが目的であることを伝え、候補者の不安や緊張を払拭します。候補者が選考であると誤認したままだと、カジュアル面談本来の目的が果たせなくなってしまうことがあります。
候補者の状況確認とニーズの把握
目的の共有ができたら、候補者の状況を確認します。候補者の転職意欲やカジュアル面談の参加理由、就活や転職活動の軸などを聞きます。
転職温度感や価値観により、候補者が欲しい情報は異なります。候補者に適した訴求ができるよう、ここで候補者のニーズをしっかり把握しましょう。
候補者のニーズに沿った企業説明
候補者のニーズに沿って、自社の説明をします。基本情報は事前に共有しているので、候補者が知りたい情報や、候補者にとって魅力になりそうな情報を中心に伝えます。説明の際は、必要に応じて動画なども活用しましょう。
ただし魅力だけを打ち出すのではなく、ありのままの姿を伝えるようにするとミスマッチの防止になります。企業の長所だけでなく、現在取り組んでいる課題や改善点なども適切に共有しましょう。
具体的な説明を加えることで、より信頼性の高い情報を提供することができ、長期的にみて適性の高い人材の獲得につながり、入社後のミスマッチや早期離職を防ぐ効果があります。
候補者からの質問受付
最後に質疑応答の時間を設けます。選考ではないため、仕事以外のことも含めて候補者が遠慮なく聞けるような雰囲気作りを心がけます。候補者からの逆質問は、面接の逆質問と類似のものから、選考中には聞きにくい残業時間などの働き方に関する質問まで多様です。どんな質問でも、候補者からの質問には丁寧に答えましょう。
オンライン開催の場合、可能であれば、WEBカメラ越しでも良いので、社内見学を実施するとより部署の雰囲気が伝わります。
今後の選考案内
カジュアル面談後は、当日中に応募の手順や選考フローについて案内します。当日中に選考の案内をすると、候補者の温度感が高いまま応募に繋げられます。すぐに応募に至らない場合も、候補者の印象に残り将来の応募者になる可能性があります。優秀な人材とは、中長期的に関係を作っていくことを意識しましょう。
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カジュアル面談の注意点とコツ
せっかくカジュアル面談を実施しても、候補者に悪印象を与えたり、ミスマッチを増やしたりしては意味がありません。そこで、カジュアル面談を有効活用するためのコツや注意点を解説します。
選考をしないこと
繰り返しになりますが、カジュアル面談は選考ではなく相互理解の場です。候補者はまだ転職や選考への応募を決めていない場合があります。そうした時に選考をしているような言動を見せると、候補者は企業に対し悪い印象を持ってしまいます。カジュアル面談中は相互理解に努め、志望動機や自己PRなどを聞くことは避けましょう。
自社のリアルな情報を伝えること
候補者への魅力づけは重要ですが、良い点だけを見せて入社意欲を高めると、候補者は入社後にギャップを感じて不信感を募らせてしまいます。ミスマッチ防止のためにも、実態に沿って企業の足りない点や現状の課題も率直に伝えましょう。企業がネガティブな点を開示することで、候補者は企業を信頼し、本音を話しやすくなります。
候補者体験(採用CX)を意識すること
採用CX(Candidate Experience)とは、企業が求職者に対して、採用プロセス全体を通じて価値ある体験を提供する取り組みです。人材獲得競争が激化している今、候補者は「選ぶ立場」として選考を受けています。候補者に「参加して良かった」と思ってもらえるような場を設計しましょう。
まとめ
本記事では、カジュアル面談の実施方法と注意点を解説しました。カジュアル面談は、優秀な人材に広くアプローチでき、相互理解を深めることで、採用の質を高めることができます。効果的なカジュアル面談を実施し、自社の採用成功に繋げていきましょう。
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