おすすめ特集・コラムリファラル採用の制度を形骸化させない”継続告知”の実践手法6選

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リファラル採用の制度を形骸化させない”継続告知”の実践手法6選

人材獲得競争が激化する中、リファラル採用(社員紹介制度)は企業の採用戦略において不可欠なチャネルとなっています。 2025年の株式会社TalentXの調査「リファラル採用の実施状況に関する企業規模・業界別 統計レポート 2025年版」によると、リファラル採用制度を導入している企業は62.5%に達しました。これは2018年の41.7%から20.8ポイントも増加しており、多くの企業がその重要性を認識していることがわかります。 

しかし、その一方で「制度を導入したが、全く稼働していない」「最初は盛り上がったが、すぐに形骸化してしまった」という声が後を絶ちません。多くの企業で、せっかくの制度が”眠ったまま”になっているのです。 

リファラル採用はコスト低減のみでなく定着率やエンゲージメント向上への効果も期待 

リファラル採用は、単に採用コストを下げるだけでなく、定着率やエンゲージメントにおいても他手法を圧倒するポテンシャルを秘めています。 この記事では、リファラル採用を「ただの制度」で終わらせず、組織に根付かせ、本当に機能させるための”社内告知”の実践手法を徹底解説します。 

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リファラル採用が「宝の持ち腐れ」になる3つの理由 

「制度はある、でも紹介が来ない」「最初は盛り上がったが3ヶ月で失速してしまった」──多くの人事担当者が抱えるこの悩み。 実は、リファラル採用が失敗するパターンには共通点があります。 

【失敗例①】制度開始時のメール1通で終わり 

→ 告知の一過性が最大の敗因です。日々の業務に追われる社員の記憶から、制度の存在は驚くほど早く消えてしまいます。 

【失敗例②】インセンティブを設けたが誰も動かない 

→ 制度設計(報酬)だけでは不十分です。「どんな人材を求めているか」「なぜ紹介すべきか」という本質的な価値が伝わっていないことが原因です。 

【失敗例③】紹介してもらったが選考で落としにくくて困った 

→ 制度運用の不整備です。「紹介=採用確約」という誤解を社員に与えてしまっています。事前のルール周知不足が、紹介への心理的ハードルを高めてしまいます。 

関連記事:リファラル採用とは?メリット・デメリット、報酬が違法になるケースを解説

リファラル採用の効果 

なぜ、そこまでしてリファラル採用に取り組むべきなのでしょうか? 株式会社ウィルオブ・パートナーが2025年に行った調査データによるとリファラル採用は、他の採用手法と比較して「質」が高いことがうかがえます。 

指標リファラル採用採用媒体人材エージェントダイレクトリクルーティング
一年後定着率90%以上の割合26.9%11.5%12.8%11.5%
選考途中辞退率10%未満の割合41.0%30.7%25.6%26.9%
内定辞退率10%未満の割合42.3%

出典:株式会社ウィルオブ・パートナー「リファラル採用に関するアンケート調査」 

特筆すべきは、1年後定着率の高さです。リファラル採用経由の入社者は、事前に企業文化や業務内容についてリアルな情報を得ているため、入社後のミスマッチが極めて少なくなります。 また、選考・内定辞退率も全手法の中で最も低く、採用プロセスの歩留まり改善にも大きく寄与します。 

さらにコスト面でも、一般的な中途採用コストが1名あたり約103万円と言われる中、リファラル採用は、求人広告や人材紹介会社と比べて外部コストを抑えやすい採用手法です。つまり、「低コストで、定着率が高く、確実に入社してくれる」──これがリファラル採用の真の威力なのです。 

「7回接触」しなければ人は動かない──ルール・オブ・セブン 

これほどメリットがあるにも関わらず、なぜ社内告知は失敗するのでしょうか? マーケティングの世界には「ルール・オブ・セブン」という法則があります。これは、「消費者が製品やブランドを認知し、購買行動に移るまでには、最低でも7回の接触が必要である」という考え方です。 

リファラル採用の社内告知も全く同じです。 

「全社メールを一度送ったから大丈夫」というのは、チラシを一度配っただけで商品が売れると期待するようなものです。 

社員にとって、採用活動への協力は「本業」ではありません。優先順位はどうしても下がります。 だからこそ、「形を変えて、何度も、さまざまなチャネルで発信し続ける」ことが重要です。 メール、ポスター、チャット、会議での発言、社内報──あらゆるタッチポイントを活用し、社員の意識に自然と「リファラル」という選択肢を刷り込んでいく継続的なアプローチこそが、制度を成功させる唯一の鍵なのです。 

【フェーズ別】社内告知コンテンツの最適戦略 

継続的な告知といっても、闇雲に発信すれば良いわけではありません。 制度の浸透フェーズに合わせて、伝えるべきメッセージとコンテンツを最適化する必要があります。 

フェーズ状況推奨コンテンツ
導入期制度を立ち上げたばかり ・トップメッセージ
(なぜ今やるのか、経営層からの期待)

・制度説明資料
(制度の全体像・手順・インセンティブ)

・Q&A集
(「不採用になったら気まずい?」等の疑問に先回り回答)
テコ入れ期生回数が伸び悩んでいる ・成功事例インタビュー
(「実際に紹介してよかった!」という紹介者の声)

・報奨金実績の共有
(実際に支払われている実績を見せ、透明性を担保)

・職種別魅力まとめ
(友人に話しやすい「募集ポジションの魅力」カンペ)
定着期継続的に紹介が来ている ・社内表彰・称賛
(紹介者を公の場で感謝し、ヒーローにする)

・定期的な感謝メッセージ
(結果だけでなく、紹介活動そのものを称える)

・紹介者のストーリー化
(カルチャーを体現するロールモデルとして発信)

導入期は「安心感」を、テコ入れ期は「動機付け」を、定着期は「称賛」をテーマにコンテンツを展開することで、制度を”生きた制度”として維持することができます。 

失敗しないための最重要KPI「社員協力率」 

リファラル採用の健康状態を測るために、追うべき指標は「採用数」だけではありません。 より重要な先行指標となるのが「社員協力率」です。 これは、「全社員のうち、1回でも知人・友人に声をかけたり紹介したりしたことのある社員の割合」を指します。 

成果を出している企業の社員協力率の目安:(※) 

中途採用:10〜20% 

アルバイト採用:20〜30% 

(※)出典:Refcome(株式会社ウィルオブ・パートナー)「リファラル採用の社内告知・案内文テンプレート集」 

もし協力率がこの水準より低い場合、ボトルネックがどこかにあるはずです。以下のチェックリストで診断してみましょう。 

【協力率が低い場合の診断チェックリスト】 

制度の存在を社員の70%以上が認知しているか? 

社員が「勤務先を推奨したい」と思える職場環境か? 

(※推奨意欲の現状:正社員で38.6%のみという調査結果もあります) 

紹介のプロセスが複雑すぎないか?(3ステップ以内が理想) 

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社内認知度を爆発的に高める6つのチャネル 

それでは、具体的にどのようなチャネルを使って告知を行えばよいのでしょうか。 効果的な6つのチャネルと、それぞれの活用のコツを紹介します。 

①社内メール・チャット(Slack/Teams) 

こんな時に効果的:制度のリマインド、新しい求人のお知らせ 

実施のコツ:月1回以上の「制度リマインド便り」を定期配信しましょう。タイトルに【リファラル採用】と定型で入れることで、認知の刷り込みを行います。 

②成功事例インタビュー記事 

こんな時に効果的:制度の価値を実感してもらいたい時 

実施のコツ:「この人が紹介して採用が決まった」というストーリーを社内報やイントラで公開します。「あ、あの人も紹介で入ったんだ」という発見が、自分ごと化を促し共感を喚起します。 

③社内ポスター・デジタルサイネージ 

こんな時に効果的:オフィス勤務者への視覚的アプローチ 

実施のコツ:トイレ、休憩室、コピー機の前など、ふとした瞬間に目に留まる場所に掲示。「今月の紹介件数」や「紹介で入社したメンバーの顔写真」などを掲示し、動きがあることを伝えます。 

④紹介カード(デジタル版も可) 

こんな時に効果的:社員が友人に直接渡せるツールが欲しい時 

実施のコツ:会社の魅力をコンパクトにまとめた名刺サイズのカードを作成します。QRコード付きで採用ページへ直接誘導できるようにすると、紹介のハードルが下がります。 

➄リファラルBOOK(社内採用ブランディング冊子) 

こんな時に効果的:社員が自社の魅力を言語化できていない時 

実施のコツ:「うちの会社ってこんな人たちがいます」「こんな働き方ができます」を写真・インタビュー形式で伝える冊子(PDF)を作成。社員が友人に会社を説明する際の”カンペ”として機能します。 

⑥社内表彰・感謝の場づくり 

こんな時に効果的:紹介文化を組織に根付かせたい時 

実施のコツ:全社会議やキックオフイベントで、紹介実績のある社員を称えます。「会社づくりに参加してくれた」ことへの感謝をトップから伝えることで、参加意欲を高めます。 

そのまま使える!社内告知メールテンプレート 

明日からすぐに告知を始められるよう、そのまま使えるメールテンプレートをご用意しました。 自社の状況に合わせてアレンジしてご活用ください。 

テンプレート①:制度導入時の告知メール 

件名:【重要】リファラル採用制度のご案内 

社員の皆様 

この度、当社では新たに「リファラル採用制度」を導入いたしました。 

本制度は、皆様のご友人・知人を当社にご紹介いただき、採用が決定した場合にインセンティブをお支払いする仕組みです。 

■対象職種:全職種 

■報奨金:採用決定時 ○万円 

■紹介方法:専用フォームからご登録(URL) 

私たちは、当社のカルチャーを最も理解している皆様からのご紹介こそが、 

最高の採用につながると信じています。 

「一緒に働きたい」と思える素敵な方がいらっしゃいましたら、 

ぜひお声がけをお願いいたします。 

人事部 

テンプレート②:定期リマインドメール(3ヶ月後) 

件名:【ご確認】リファラル採用制度、ご活用いただいていますか? 

社員の皆様 

リファラル採用制度の導入から3ヶ月が経過しました。 

おかげさまで、現在○名の方からご紹介をいただいております。 

ご協力いただき、誠にありがとうございます。 

「そういえば、最近転職を考えている友人がいたな…」 

「昔の同僚が、新しいチャレンジを探していたな…」 

もし心当たりがあれば、ぜひ当社のことを少しお話ししてみてください。 

本格的な応募の前に、カジュアルな面談からスタートすることも可能です。 

■現在、特に募集中の職種 

・○○職(○名) 

・△△職(△名) 

募集要項の詳細は社内イントラをご覧ください。 

人事部 

まとめ:継続的なエンゲージメントが採用を変える 

リファラル採用の本質は、単なる「人手不足の解消手段」ではありません。 それは、社員一人ひとりが自社の魅力を再確認し、自信を持って友人に語れる状態──つまりエンゲージメントの高い組織を作るプロセスそのものです。 

制度を形骸化させないためには、「告知」を一度きりのイベントにするのではなく、継続的な「仕組み」にする必要があります。 ルール・オブ・セブンに基づき、手を替え品を替え発信し続けることで、リファラル採用は必ず組織に定着します。 

しかし、多くの人事担当者が直面するのが「わかってはいるけれど、運用の継続に工数が割けない」という現実的な課題です。 定期的な情報発信、候補者データの管理、社員への動機付け──これらを全て社内のリソースだけで完結させるのは容易ではありません。 

そこで有効なのが、専用のタレントプール管理ツールと、運用のプロによる伴走支援を活用することです。パソナでは人材紹介事業を通じた、企業課題の理解と人材支援への強みを活かし、伴走型リファラル採用支援が可能です。採用~定着~活躍までパソナの強みを活かしてご支援いたします。 

リファラル採用の運用を仕組み化したい方へ

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この記事を書いた人

石神 大輔 |株式会社パソナ キャリアアドバンテージ事業本部 部長

石神 大輔 |株式会社パソナ キャリアアドバンテージ事業本部 部長

2015年に中途入社。以来ITマーケット(DX、SI、通信、ITベンダー)の人材紹介専任として、200社以上の企業採用と、1,000名以上の候補者と面談。 IT人材の採用支援を中心に、DX推進室・情報システム部門・経営企画などのハイキャリア部門を担当し、現在ITマーケットの部門責任者を務める。

また、人材紹介事業部内のセールスフォース推進や、生成AIを活用したプロダクト開発も兼務し、広くIT・デジタル領域の知見を有する。

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