おすすめ特集・コラムキャリアデザインとは?意味や重要性、企業の支援方法を解説

PASONA

  • キャリア自律支援

キャリアデザインとは?意味や重要性、企業の支援方法を解説

AIの登場によって、今ある仕事の多くがなくなるあるいは変化するといわれています。ここ数年でAIを活用する企業も増え、今後多くの業界の構造や企業のビジネスモデルが変化することは間違いないでしょう。

このように変化が激しい時代では、個人が主体的にキャリアを考えて環境に適応していくことはますます重要です。また、そのような人材が多いほど企業は強くなります。

この記事ではキャリアデザインの意味や重要性、企業が社員のキャリアデザインを支援する方法を紹介します。 >>パソナのキャリア自律支援サービス詳細

従業員の主体的なキャリア形成を支援する取り組みへの課題とは?

従来の会社主導のキャリア開発とは対照的に、従業員が主体的にキャリア開発を実践し、会社はあくまで支援する役割であることが特徴のセルフ・キャリアドック。近年注目されており、多くの企業で実践されるようになりました。一方で導入には課題を抱えることも。

  • 社内での意識醸成
  • キャリアコンサルタントの確保
  • キャリアコンサルタントのスキル不足
  • 社内の人材だけで相談を受けることによる視点の偏り

このような課題をクリアしていくことで、対話による組織開発の推進力につなげます。セルフ・キャリアドック導入のご参考にしてください。

資料のダウンロードはこちら

キャリアデザインとは

キャリアデザインとは、個人が将来のビジョンを持ち自身のキャリアを自らデザインしていくプロセスです。自分はどのような仕事をしていきたいかを、願望・強み・弱み・社会の環境などを考えながらデザインします。

キャリアデザインを描くと、人は自分が望んでいるキャリアの理想像を知ることができます。具体的な目標を設定し、必要なスキルや知識を身につけるなど正しい努力ができるようになるため、より充実したキャリアを築くことができる可能性が高まります。

キャリア自律との関係性

キャリア自律とは、キャリアを主体的かつ継続的に開発していくことそのものです。 キャリアデザインとは、具体的に理想のキャリアを描く行為を指し、キャリア自律に不可欠な要素の一つにあたります。

キャリア自律はどちらかというと企業視点で使われる用語でもあります。先行きが見えづらい時代において、キャリア自律した社員は企業に恩恵をもたらす可能性があるため、近年は企業が社員のキャリア自律を促す傾向が強くなっています。

キャリアデザインの重要性

個人がキャリアデザインを考える重要性が高まっている背景には、以下の3つの変化が影響しています。

VUCA時代の進行

現在は不安定で不確実性が高く、複雑で曖昧な「VUCAの時代」といわれます。戦争やテロ、地球環境の変化、人間に近い能力を持つAIの登場などビジネスを取り巻く変化は激しく、将来を正しく予測することは困難です。

仕事のスタイルも大きく変わる可能性があります。そのため、環境変化に合わせて自身のキャリアをデザインし、アップグレードしていくことが求められています。

年功序列制・終身雇用の崩壊

昭和から平成の中期までは、多くの人はキャリアデザインを積極的に考える必要はありませんでした。終身雇用と年功序列人事制度が存在し、人事異動も会社主導だったためです。 しかし、現代は多くの企業が終身雇用を維持できなくなり、中途採用においては即戦力人材が歓迎されます。 就職したから安心ということではなくなったため、安定した人生を送るためには個人が主体的にキャリアデザインを考える必要が出てきました。

キャリア自律の高まり

成果主義にシフトした企業は、企業に依存する人材よりも精神的に自律した人材を求めます。このような企業の変化を見て、働く側も徐々にキャリア自律の意識が高まりました。若い世代は学生時代にキャリアデザインの教育を受けているため、特にその傾向が顕著です。

新卒で入社した時点から転職を視野にいれていることは今や珍しくありません。将来の起業を目標にして副業をするなど、キャリアを自身で構築しようと考える人材が増えました。

キャリアデザインの3要素

キャリアデザインを描く際は「Will」「Can」「Must」の視点で考えることがポイントです。

Will(何がしたいか)

キャリアデザインを描くときにWill(何がしたいか)は出発点です。自分が好きなこと、憧れることは適性が高い可能性があります。

もっとも、現実には「何がしたいかわからない」というWillの弱い人が多数派でしょう。しかし「何となく好き」「こんなときに充実感を感じる」といった自分の中にあるWillを掘り下げると可能性が見えてきます。特に若い世代はCanやMustの要素がまだ強くない人もいますので、Willを起点にキャリアを考えることが大切です。

Can(何ができるか)

現在の自分が持っている知識・スキルや性格特性の強みを知り、Can(何ができるか)をしっかり考えると社会から評価されやすいキャリアを見つけることができます。

他者比較にこだわりすぎずに「自分の中ではこれが得意」「これはある程度できる」ものを把握することがポイントです。Canは相対的な面もあり、IT企業では平均的なスキルの人が他業界に転職すると「ITリテラシーが高い」と評価されるケースなどがあります。肯定的な視点で自分のCanを見つけましょう。

Must(何をやるべきか)

WillとCanでは個人の願望や能力からみてきましたが、Mustは企業のなかでの立ち位置や周囲との関係のなかで求められること、やるべきことを指します。

人は社会的な動物といわれるように他者の期待に応えることでも喜びを感じます。例えば、個人的には広報に興味があるが、営業成績が良く会社から営業的なキャリアを期待される人などがいるでしょう。Willがそれほど強くない場合は、Mustを重視することでよいキャリアにつながる可能性があります。

キャリアデザインをおこなう方法

キャリアデザインは願望ではなく計画なので、必ず踏むべきステップがあります。以下にステップごとに解説します。

現状の把握

まず、現時点で自分が持っているスキルや経験を棚卸しします。学生時代の成功体験・失敗体験も振り返りましょう。自分が現在の状態に満足しているかもシグナルの一つです。何かしらの不満がある場合は、要因を言語化すると理想のキャリアのヒントになります。

自分の強みを理解するのが苦手な人は、適性テストや心理テストなどを活用するとよいでしょう。得意・不得意や性格の特性、可能性のある仕事の領域を把握することができます。

将来の目標・ビジョン

現状分析を踏まえて、自分のWill(やりたいこと)を軸に将来の目標・ビジョンを描きます。この時点では、あまり現状のCan(できること)に縛られる必要はなく、実現可能性もシビアに判断する必要はありません。

「このくらいでいい」という控えめな理想ではなく、Willを反映させた「本当に望んでいる理想」を描くことで意欲が高まります。すると、そこに到達するまでにどのようなキャリアをたどればよいか、いつ頃までにどのように変化すべきかをイメージしやすくなります。

現状とのギャップ

ビジョンと現状のギャップを具体的に洗い出します。理想の働き方を実現するために何が足りないかは人によってさまざまです。語学力やコミュニケーション能力、専門知識など不足していることを言語化することで、必要な努力が明確になります。

この時点で上司や同僚、キャリアコンサルタントなど多方面からフィードバックをもらうことも大切です。肯定的な意見は励みになり、否定的な意見がリスクヘッジになることもあります。

具体的なアクション

ギャップを埋めるアクションを考えて行動します。ここが一番肝心です。社内でのキャリアを成功させたいのであれば、現在の業務に役立つスキルや将来つきたい職種に必要なスキルを身につける方法を実行しましょう。資格取得の勉強を始める、副業でトライしてみるなどの方法があります。

キャリアデザインにおける企業の支援方法

企業が社員のキャリアデザインを支援する方法を紹介します。いずれも継続的な支援をすることが大切です。

キャリア研修の導入

キャリア研修を定期的に実施します。入社して職場に慣れると職場外に関心がなくなりキャリアを狭く考える人が出てきます。

研修によって社内キャリアはもちろん人生のキャリアデザインを意識できるようになると、市場から評価されるスキルを身につけようという意欲が高まります。ミドルシニア世代ならセカンドキャリアを考えるきっかけにもなるでしょう。集合研修では同僚と交流することができるため、自分を客観的に評価できるメリットがあります。

適性検査の実施

多くの人は自分の適性や性格特性を、自分ではあまり理解できていないものです。そのため適性検査を実施して結果をフィードバックすると非常に興味をもってもらうことができます。 企業の評価はその人の一面でしかありません。上司の評価や人事考課では気づけなかった自分の強みを知ることができると自信につながり、キャリアデザインを考える際の視野が広くなります。企業にとっても社員の可能性を知るきっかけとなります。

キャリアカウンセリングの実施

キャリアデザインの相談は、上司には話しづらい内容も多いため、利害関係のない外部キャリアコンサルタントを活用できる機会を設けることがおすすめです。

「部署を異動したい」「転職・起業したい」「復帰したい」などの願望に対して、キャリアコンサルタントは豊富な知識とノウハウをもとに現実的なアドバイスができます。カウンセリングを受けた側も前向きにキャリアデザインを考えることができます。

上司との1on1ミーティング

上司とのキャリア面談も重要です。転職がスタンダードな時代になったとはいえ、多くの人は一つの会社にある程度長期間働き、貢献したいと考えています。

上司がキャリア形成を真摯にサポートすると、部下の現在の仕事へのモチベーションが高まります。仮に現在の職場とミスマッチで力を発揮できなくても、対話をきっかけに能力を発揮できる部署へ異動することができれば、本人にとっても会社にとってもプラスです。

社員一人ひとりの状況を把握する 適性適職診断PAT

適性適職診断PATは、人材の採用・育成・配置・定着などの人事業務の中で、横断的にデータを活用できるアセスメントツールです。社員一人ひとりの状況を把握や、自分自身の行動特性や強み等を客観視することで、自己理解に繋げます。採用・定着・配置といったシーンでの課題解決への活用方法もご紹介しています。

資料のダウンロードはこちら

社員一人ひとりの状況を把握する  適性適職診断PAT

まとめ

終身雇用が崩壊したといわれる現代は、個人が自らキャリアをデザインしていくことが重要です。また、AIの登場で激変する社会においては、キャリア自律した人材が多い企業ほど競争力が増すと考えられます。

キャリアをデザインする際は自分の「Will」「Can」「Must」を知ることが重要ですが、自己分析だけでは難しい領域でもあります。 パソナが提供する「セーフプレースメント・トータルサービス」では、ライフキャリアプラン研修や専門コンサルタントによる個別カウンセリングを通し、社員一人ひとりの自律的なキャリア形成の実現をサポートしています。

従業員のキャリア自律を叶える パソナのセーフプレースメント・トータルサービス

人事戦略と経営戦略が結びついてないといった「経営層の課題」、部下のキャリア形成を支援するという管理職の役割の達成が難しいといった「管理職・上司の課題」、自身のキャリア形成を会社に委ねているといった「従業員の課題」すべてをサポートするのが、パソナのセーフプレースメント・トータルサービスです。課題を洗い出し、「経営層・人事」「管理職・上司」「従業員」、それぞれの役割に向けたサービスを提供いたします。

サービス詳細はこちら

キャリア自律を促す施策を考えたい パソナにご相談ください

課題を洗い出し、サービスをカスタマイズしてご提案いたします。「管理職の 部下との面談力をアップさせたい」、「従業員のキャリア自律の意識を高めたい」、「定年延長に向けて組織貢献に応じた処遇を実現していきたい」などまずはご相談ください。

お問い合わせ

キャリア自律を叶えるキャリア支援サービスのご提案

パソナでは人材の活用に向けて、キャリアオリエンテーリングプログラムをご提供しています。 集団ではなく、個人に焦点を当て、専門コンサルタントが経験とカウンセリング 理論に基づいて客観的に将来のキャリア設計をご支援します。

資料のダウンロードはこちら

キャリア自律を叶えるキャリア支援サービスのご提案

この記事を書いた人

パソナ 編集部

パソナ 編集部

パソナ 編集部です。「人を活かす」ための、人事に関わるトピックス(採用・人材育成・健康経営・女性活躍など)をわかりやすくお伝えいたします。

【株式会社パソナとは・・・?】
「社会の問題点を解決する」を企業理念に『人を活かす』こと私たちの仕事とし、サービス提供をしています。人材派遣・人材紹介・BPOの人材サービスに加え、健康経営支援・キャリア自律支援そして、女性活躍支援など“人”が活躍できる機会を創造し続けております。

Webからのお問い合わせはこちら

お問い合わせ

資料ダウンロードはこちら

資料ダウンロード