おすすめ特集・コラムカスタマーサポート代行のメリットと注意点とは?サービス内容や費用形態を解説

更新日:2025.12.04
- BPO・アウトソーシング
カスタマーサポート代行とは、企業の顧客対応業務や社内の従業員からの問い合わせを専門の代行会社が請け負うサービスです。問い合わせ対応や付随する事務処理を外部のプロに委託することで、高品質な顧客対応を維持しつつ、自社リソースを重要なコア業務に充当できるメリットがあります。
一方で、顧客の声やオペレーターの知見を社内に還元する仕組みを整えたり、代行会社の情報管理体制を入念に確認したりと、サービスを安心して利用するためには導入前の体制整備も欠かせません。
この記事では、カスタマーサポート代行のサービス内容や費用形態とともに、企業が導入するメリットや注意すべきポイントについて詳しく解説します。
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カスタマーサポート代行とは
カスタマーサポート代行とは、コールセンターをはじめとする顧客対応業務や、それに付随する事務処理などを企業に代わって請け負うサービスです。顧客対応は売上や顧客満足度に直結する重要な業務であり、専門のプロに委託することで自社が抱える顧客対応の課題を早期に解決できます。
サービスを利用する際は一部の業務を依頼することも可能ですが、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業にすべての業務プロセスを一括して任せる方法もあります。カスタマーサポート業務の企画・設計から実施、さらには継続的な改善活動までを委託すれば、本来注力すべきコア業務に自社のリソースを集中させることができます。
関連記事:BPOとは?アウトソーシングとの違いやメリット・デメリット、会社選びのポイントを簡単に解説
依頼できる主な業務内容
カスタマーサポート代行に委託できる主な業務は「問い合わせ対応」「事務処理」「注文受付・予約受付対応」「資料作成・レポート」です。これらの業務内容について以下で詳しく解説します。
問い合わせ対応
カスタマーサポートの中心業務は、顧客からのメールや電話での依頼や問い合わせに対応する「インバウンド(受信)業務」です。また、企業側からサービス案内やアンケートのために顧客に架電する「アウトバウンド(発信)業務」や社内の従業員からの問い合わせも委託できます。
問い合わせ対応の具体例
- インバウンド業務/アウトバウンド業務
- 電話・メール・チャットなど各種チャネルからの問い合わせ対応
- クレームやトラブルへの対応
- テクニカルサポート・ヘルプデスク対応
- 社内従業員からの問い合わせ対応
注文受付・予約受付対応
カスタマーサポート代行では、ECサイトの注文受付やホテル・施設の予約受付などの業務も委託可能です。これらは「受注業務」「予約業務」とも呼ばれ、顧客からの注文内容の確認や変更受付、予約日時の管理、キャンセル対応など多岐にわたる業務を含みます。専門的なシステム操作やスムーズな顧客対応が求められるため、高品質なサービス提供には経験豊富なオペレーターの活用と作業の効率化が重要です。
受注・予約受付の具体例
- ECサイトの注文内容確認・登録
- ホテルやレストランの予約受付・変更対応
- 予約状況の管理とキャンセル対応
- 顧客への受付完了連絡やフォローアップ対応
事務処理
カスタマーサポート代行には、問い合わせ対応に付随する事務処理や顧客情報の整理なども依頼できます。手間のかかる事務作業を任せることで、社内の負荷が軽減され、より戦略的な業務に注力できるようになります。
事務処理の具体例
- データ入力
- 顧客情報の管理・更新
- 対応履歴・ログの記録
- 受発注業務
- 決済処理
資料作成・レポート
問い合わせ内容の傾向分析や対応件数の集計など、業務改善に役立つレポーティング業務も委託可能です。情報をわかりやすく整理することで、業務効率化や対応品質の向上に貢献し、社内での教育や改善活動にも活用できます。
資料作成・レポートの具体例
- FAQ作成
- マニュアル作成
- 対応フローの整備
- 問い合わせ傾向や顧客満足度の分析
- 定期レポートの作成
カスタマーサポート業務でよくある課題
自社でカスタマーサポートを行う際はさまざまな課題にぶつかりやすく、対応方法に悩む企業も少なくありません。ここでは、カスタマーサポート業務でよく見られる3つの課題をご紹介します。
人手不足で問い合わせ対応困難
労働人口の減少や精神的負荷の高さから、カスタマーサポート業務への採用応募が集まりにくく、慢性的な人手不足を抱える企業が増えています。限られた人員では急増する問い合わせに対応しきれず、対応漏れによるクレームや機会損失につながるケースも少なくありません。また、品質の高い対応を行えるオペレーターを育成するには時間がかかるため、すぐに即戦力として機能させるのが難しいという課題もあります。
オペレーター離職で属人化リスク
カスタマーサポート業務は、顧客のクレーム対応など精神的なストレスを抱えやすい仕事も多く、離職率が高い傾向にあります。オペレーターが短期間で辞めてしまうと、自社に業務ノウハウが蓄積されず、業務の属人化につながります。また、マニュアルやナレッジの整備も困難になり、安定したサービス品質を維持できなくなります。
顧客満足と効率の両立課題
カスタマーサポート業務は、効率を重視すると顧客満足が得にくく、丁寧さを追求すると迅速な対応が難しくなるといったジレンマがあります。品質と効率を両立させる手段としてDX化の必要性が増しているものの、日々の業務に追われてリソースが足りず、業務改善が後回しになりやすいのが現状です。
関連記事:BPRとは?意味や進め方から導入事例までわかりやすく解説
カスタマーサポート代行を導入するメリット
カスタマーサポート代行は、自社の業務負荷を軽減しつつ、効率的かつ高品質な顧客対応を実現する手段となります。ここでは、サービスの導入によって企業が得られるメリットをご紹介します。
自社のコア業務に集中できる
顧客対応を委託することで、自社の従業員は商品開発やマーケティング、サービス改善など、企業の利益に直結するコア業務に専念できます。また、顧客の意見や問い合わせ内容を分析し、今後の対応や改善策の検討、それらを反映させたサービス開発などにリソースを割けるようになり、戦略的で付加価値の高い業務に注力できる体制を整えることができます。
関連記事:コア業務・ノンコア業務とは?BPOの対象業務や業務調査について解説
顧客満足度の向上につながる
カスタマーサポート代行会社は、専任のオペレーターと確立されたオペレーション体制を持つ顧客対応のプロフェッショナルです。質の高い対応によって顧客からの信頼を得やすくなり、企業イメージや顧客満足度の向上につなげることができます。また、24時間対応や繁忙期の人員増強など、社内だけでは難しい体制構築にも柔軟に対応できるようになります。
人件費・教育コストを抑えられる
自社で社員を採用・育成する場合には多くのコストがかかります。この点、代行サービスを導入すれば求人広告費や採用活動に伴う労力を削減できるうえ、即戦力のオペレーターに委託することで研修・教育コストも不要となります。自社での雇用ではないため、社会保険料や福利厚生の負担がかからない点もメリットです。
システム活用によるさらなる業務最適化
カスタマーサポート代行においては、人による対応に加え、システムを活用した効率化や品質向上も注目されています。ここでは、システムによって広がる業務最適化の可能性と、その具体的な活用例をご紹介します。
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問い合わせ対応の自動化
AIチャットボットやFAQシステムを導入することで、顧客からの定型的な問い合わせやよくある質問に加え、社内の従業員からの問い合わせにも自動回答が可能になります。問い合わせ対応の自動化は、オペレーターの業務負担を軽減するだけでなく、顧客および従業員への迅速かつ的確な対応によって満足度向上に寄与します。
また、システムに蓄積されたデータを活用して問い合わせ内容の傾向を分析し、対応フローの改善やサービス品質の向上、さらには社内サポート体制の強化にも役立てることができます。
顧客情報の一元管理による対応品質の安定化
顧客管理システム(CRM)を通じて顧客情報や対応履歴を一元管理することで、オペレーター全員が同じ情報をリアルタイムに共有し、顧客対応の品質と一貫性を維持できるようになります。対応内容がシステム上に蓄積されていれば、担当者が変わってもスムーズに情報を引き継ぐことができるため、顧客への対応漏れや見落とし、重複対応の防止にも貢献します。
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カスタマーサポート代行の費用形態
カスタマーサポート代行の費用形態は主に2種類あります。問い合わせ件数や繁閑の波を踏まえ、自社に適した形態を選ぶことが大切です。
月額固定型
月額固定型は、あらかじめ定められた稼働時間や対応件数に対し、毎月一定の料金が発生する形態です。毎月の支出額が安定することでコスト管理がしやすい反面、稼働が少ない月はコストパフォーマンスが下がる可能性もあります。
月額固定型が適している企業
- 業務量の変動が少ない
- 長期契約で安定した体制を整えたい
従量課金型
従量課金型は、対応件数や対応時間などの実績に応じて料金が変動する形態です。業務量に応じた柔軟なコスト設計が可能で、無駄な固定費を避けつつ少ない業務量から委託できる一方、予想以上に対応件数や時間が増えるとコストが膨らむ可能性があります。
従量課金型が適している企業
- 月ごとの対応件数に差がある
- 初めてカスタマーサポート代行を導入する
カスタマーサポート代行導入時に注意すべきポイント
顧客対応を外部に委託すると、貴重な「お客様の声」が現場に届きにくくなる可能性があります。これを防ぐには、情報共有ツールの活用や定期ミーティングの実施など、顧客の意見や要望を社内に還元できる仕組みを整えることが大切です。カスタマーサポートを導入する前に、具体的な運用方法や連携体制について代行会社と話し合っておきましょう。
また、カスタマーサポートでは顧客情報や決済情報といった機密性の高いデータを扱うため、外部企業と共有することで情報漏洩のリスクが高まります。ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)やプライバシーマークの取得状況など、代行会社の情報管理体制を厳しくチェックし、安心して任せられる委託先かどうかを見極めることが重要です。
まとめ
カスタマーサポート業務には、人手不足や早期離職、対応品質と効率の両立など多くの課題があります。これらを解決するには、企画・設計から運用・改善までを一貫して任せられるBPOサービスの活用が有効です。さらに、AIやDXを組み合わせることで問い合わせの自動化や顧客情報の一元管理が可能となり、オペレーターの負担軽減やミスの防止に貢献しつつ、迅速で一貫性のある顧客対応を実現できます。
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