オフショア ラボ型開発事例2

オフショア ラボ型開発事例2

オフショア ラボ型開発事例2

ERPを活用した業務システム開発事例

コスト削減でなくリスク回避のためのオフショア活用

オフショア開発への理解

オフショア開発を冷静に見直してみましょう

最近では、オフショア開発という言葉自体は珍しくありません。開発リソース確保が困難な現状では中規模以上のプロジェクトでは、オフショア開発が必須ではないでしょうか?しかし、オフショア開発で成功した事例よりは失敗事例の方が多いイメージがあります。理由は2000年〜2008年ごろの失敗経験が足かせになっている方も多いことでしょう。

日本のプロジェクトの現場も変化しているように、オフショア開発の現場もどんどん変化しています。現在は、2022年です。約10年前の経験を現在に引きづるのは正しい考え方でしょうか。

本事例では、オフショア開発の成功事例を中心になぜ成功したのかを少しご紹介したいと思います。

 

オフショア開発成功のポイント

失敗しているプロジェクトは、この成功のポイントを無視し、失敗すべくして失敗していると弊社では考えています。オフショア開発成功のポイントは、次の5つになります。

    • 成功ポイント①

 なるべく同じような業務内容のプロジェクトを実施する

    • 成功ポイント②

 開発言語、アーキテクトを固定にする

    • 成功ポイント③

 小さい成功を積み上げていく

    • 成功ポイント④

 Face to Faceのコミュニケーションを重要視する

    • 成功ポイント⑤

 中長期的な活用を前提にする

 

言われてみれば当たり前と思われる成功ポイントかもしれませんが、実はできていないオフショア開発プロジェクトはたくさんあります。

そして、5つの成功ポイント以外に重要なポイントは、オフショア会社の経営者が言っていることと経営理念が、ユーザーの価値観と合っているということです。この部分の相性が悪いと、最後の肝心なところでの踏ん張りが効きません。

以降に事例をいくつか紹介していきます。上記の成功ポイントを参考にご覧ください。

 

 

 

ERPパッケージのカスタマイズチームから、自社拠点へスケール拡大

中堅企業向けERPパッケージの開発チームを構築

特殊業界向けのERPパッケージの開発チームの構築、専門用語などが多くベトナムで実施する際にはハードルの高い業務システムですが、1年間で15名のラボチームを構築しました。

徹底的にパッケージの機能理解と業務理解を人材交流という方法で実施

ベトナム人を日本へ、日本人をベトナムへというように、人材交流を実施しました。設計チームで行っていることをベトナム人エンジニアが日本で理解、開発チームで行っていることを日本人エンジニアがベトナムで理解するということを常に実施し、オフショアという距離感を縮める形で理解度を向上させました。結果、双方の考えていることがわかる様になり品質も向上しました。

設計書の見直しを実施、あいまいを極力削除し、生産性を向上

パッケージであること逆手にとり、開発ルールの標準化だけでなく、設計書も大幅に見直しをしました。曖昧な記述を極力なくすフォーマットにすることで、日本語ができない開発者でもスムーズに開発できるようになりました。結果的に生産性が向上しました。

将来を見据え、自社拠点展開を決断

ラボ型開発チームの成功を実感した結果、自社拠点の設立を決断、弊社で設立支援を行いました。

適合した成功ポイント・・・①、②、③、④、⑤

(全てが満たされた、理想的なプロジェクト)

 

 

 

SAP ECCの運用保守体制を構築

SAP ECCの運用保守体制を構築

国内チームで担当している、SAP ECCの運用保守体制をベトナムに一部シフトさせました。日常の運用だけではなく、ABAPなどの保守開発も実施するチームを構築できました。

国内のSAP ERPの人材不足を中長期の目線で解消

日本国内では、SAP ERPの人材不足が問題になっています、外部人材のコスト高騰もあり、企業として二重苦の状況です。国内の運用保守チームの業務を可能な限りベトナムのチームにシフトしました。そして自社社員をS/4HANAのプロジェクトにシフトすることを視野に、中長期の目線での取り組みを実施しています。

役割を明確にした体制によるコストの平準化を実施

運用メンバーは日本語話者(N2以上)を採用し、IT未経験者を育成しました。まずはルーチン的な業務から担当し、徐々に高度化していきました。その分人件費を抑えることができています、ABAP開発者はベトナムでも貴重なので、採用コストが高くなる傾向があります。2つの役割の人材バランスを取ることで、総コストを抑え、コストの適性化ができています。

今から準備を確実に行うことで、将来のリスクを大幅に回避することが可能

本当の成果はこれからですが、リスク回避の施策は1つ実施、より範囲を広げる活動を現在実施し続けています。

適合した成功ポイント・・・①、②、③、⑤

(4項目が満たされた、良いプロジェクト)

オフショア ラボ型開発事例集