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パソナ ミュージックメイトコラム-MUSIC LIFE 第3回

(2014年06月19日)
ミュージックメイトコラム

パソナミュージックメイトでは、MUSIC LIFE-自分らしいオンガク活動とは-と題してコラムを始めます。
今を生きる音楽家に向けて、広がりつつある新たな可能性を全5回、毎月1回のペースで掲載していきます。
コラムを連載するにあたり長年、音楽シーンでご活躍されている永田純氏をお招きしお話を伺いました。


第3回:CASE-1〜音楽と仕事の両立〜

第3回 CASE1 音楽と仕事の両立
音楽と仕事のバランスをとりながら、音楽活動を続けているミュージックメイトスタッフの方をお招きし、
ジャンルの違う3名の活動についてそれぞれ永田純氏(以下・永)に相談、アドバイスを伺った。
三者三様の仕事と音楽活動について3回に分けてお届けする。


Aさん(20代女性)…ピアニストとして高校時代から数々のクラシックコンクールに入選し、ドイツの音楽セミナーを主席で修了。
音大卒業後、現在は自主企画なども含む演奏活動をおこなっている。

Bさん(20代男性)…ベースプレイヤーとして高校在学中にバンド活動をはじめ、大学在学中に現在のロックバンドに加入。
ロックコンテスト入賞、楽曲配信などをおこない、現在は東京を拠点にライヴ活動をおこなっている。

Cさん(30代女性)…ボサノヴァミュージシャンとして透明感のある歌声と芯のあるギターに定評があり、都内ライヴ・バーで
毎月弾き語りライヴをおこなうほか、レストラン、ホテルラウンジなどでも演奏活動中。



永:まず、これまでの連載を読んでくださって、いかがでしたか?   →第1回コラムへ      →第2回コラムへ

Cさん: 大げさではなく、私は連載一回目を読んで救われました。

永:それはどんなところで?

Cさん: 「私は何者なんだろう?」という悩みがあったので「プロとアマという言葉は死語になりつつある」という文章を読んで、どちらじゃなければいけないということはないんだ、という気持になれました。保存してたまに見ています(笑)。

Bさん: 僕も、よく読み返しています。

Aさん: 私自身は、仕事と音楽はどちらも好きでやっていることなのでそんなに大変だとは思っていないんです。でも、はたからみると「大変だね、頑張ってるね」って言われて、今後は音楽に比重を置いてやっていくの?というようなことを聞かれることも多いんです。でも今の自分のやり方を認めてもらった上で、普通の人として見てもらいたいですね(笑)。

永:うんうん、そうですよね。

Aさん: だから私も連載を読ませて頂いて「あ、これで良いんだな」って思いました。プロとかアマとかの枠を越えて、本当に好きな音楽をやって伝えたいという人たちが増えていったら、自分もその中の1人として頑張っていきたいなと思います。

永:そういうAさんの考えというのは、例えばご両親とも共有できていますか?

Aさん: それがですね、実は3年ほど父と口をきいてなかったんですよ(笑)。最近は認めてくれるようになったんですけど。私は音大時代に悩み過ぎて1年に一回くらい病院のお世話になるようなことがあって。これはやり方を間違えているんだろうなと思ったので一回音楽を離れて、それでも音楽をやりたかったら戻ると決めて、父にその話をしたんです。父も応援はしてくれていたので、それだったら地元に帰ってきて先生をやりながら演奏活動をしていけばお金もかからないし、お金が貯まったら留学なりなんなりすればという感じで言ってくれたんです。でもなんとなく答えが出ないまま活動していくのが凄く嫌で。海外のセミナーを受けた時にロンドンでジョイント・コンサートに出たのですが、自分のことを誰も知らない土地で自由に演奏した時に、本当に素のままで弾けたんです。その時に「ああ、こういうことがやりたかったんだろうな」ってことに気がついたんです。だからこそ、なんとなく続けるというのが納得いかなくて。それで地元に帰らずに東京に残ることにしたんですけど、就活が思うようにいかなくて音楽道具一式を全部実家に送ってしまって、「もう帰ろうかな」なんて思ったんですよ。そしたらその次の日に内定が出まして(笑)、結果就職したんです。でも就職してから毎日ピアノの夢を見てうなされるようになったんです。起きたら涙ボロボロみたいな感じで、「弾きたい、弾きたい、」と思っていたんです。そんな頃にたまたま音楽プロデューサーの方と知り合う機会があって、「そんなに音楽をやりたいなら」って紹介してくれた映像音楽の会社に転職したんです。

永:それはピアノを弾く仕事だったのですか?

Aさん: たまにクラシックの曲を録る時に弾きましたけど、基本はCM音楽の制作デスクアシスタントです。ただ、その時にミュージシャンの方たちの演奏がその場でどんどん変化していくのを見て、クラシック出身で楽譜ありきでやってきた自分としては、その場で作り上げる楽しさを全然知らずにきたので、新鮮でした。こういう世界に入っていきたいと思ったし、やっぱり自分も表現者でいたいと思うようになっていったんです。それとCM音楽制作というのは色んな制約もありますから、「これで良いのかな?」という葛藤があって退職したんです。そこから演奏活動をしつつ、お金を稼がなければいけないということで、今デュオで演奏活動をしている大学の同級生がたまたまミュージックメイトのスタッフにいたので相談して、登録させて頂いたんです。

永 : なるほど。現在の一週間の時間の使い方はどんな感じですか?

Aさん: 今は平日は週5日OLとして事務職をやっています。自分はエクセルを使うのが好きなので、資格も取りながら仕事をしています。職場でも理解があるおかげで、演奏の本番前はほぼ定時に上がらせてもらってますね。自宅マンションが23時までピアノが弾けるので帰宅後はクラシックの練習をしています。あとは夜中にサイレント機能がついたピアノで洋楽のポップスを楽譜に起こしたりしています。

永:デュオでの演奏活動はいつ頃からどれくらいのペースでやっているんですか?

Aさん: 始めたのは2013年からなんですが、デュオのパートナーはバイオリンの伴奏活動で忙しいので、演奏活動は2、3ヶ月に一回くらいですね。依頼されて弾く場合もあるんですけど、今のところは自分で本当にやりたい事は自主企画で頑張って集客して演奏しています。

永:今、ミュージックメイトに求めていることや、困っていることはありますか?

Aさん: そうですね、もしピアノのレッスンを受けられる時間があれば受けたいですね。ただそういった時間を増やすとなると、仕事の時間を減らさないといけないじゃないですか?その分時給を上げようと思うと仕事のスキルもあげないといけないので、どこをピンポイントに底上げしていったら良いのかな、という悩みはありますね。

永:なるほど、よくわかります。(ミュージックメイトスタッフに)そういった質問はミュージックメイトの一般的な質問にも多いんじゃないですか?

----そうですね。今、仕事と音楽それぞれの時間の中でやりたいことは充分にできていますか?それとも、そのための時間をもっと作りたい気持があるんでしょうか?

Aさん: 元々音を聴いて楽譜に起こすことはできるんですけど、ずっとクラシックをやってきて他の楽器にあまり詳しくないので、そういうことも含めて作曲を勉強する時間はほしいんです。

----今の仕事と音楽をやる時間をキープしつつ勉強をする時間を作りたいということですね。確かにそういう声は多いですし、難しいことですがミュージックメイトでもサポートの方法を考えていきたい部分です。

Aさん: 仕事を任せて頂いているので、周りの期待に応えられるよう最大限力を尽くそうと努力しています。その姿勢でやっているからこそ上司も認めてくれてコンサートに来てくれたりしていると思うんですよね。そこで「他の人とちょっと違う待遇をして下さい」ということになったら、期待を裏切ることになってしまうじゃないですか?それはおかしいなと思うので。

---- 我々としてはそういう声に対して、仕事のスキルアップと、その時の希望就業条件に合ったご案内など、時間を作り出せるようなサポートということを考えています。ただ今の状態がやりたいことと見合っている方の場合は、やりたいことに優先順位をつけてもらうなり整理してもらうしかないのかなとは思うんです。仕事と音楽のバランスを、ご自身で考えて実践していくことが大事だと考えています。

永:例えばスキルアップの面で言うと、エクセルの検定や講習会というのはミュージックメイトのプログラムにあるんですか?

----元々パソナでは、エキスパートなスタッフとして活躍できるよう、スキルアップ、キャリアアップを支援する研修や講座が充実しているので、ミュージックメイトスタッフのキャリアや希望に沿ったプログラムをご案内しています。

永:なるほど。先ほどのAさんのお話しにお応えすると、モノを作り続けている本当のアーティストというのは、生涯を通じて、一瞬たりとも自分に満足などしない訳ですよね。僕は大学の授業などでよく「大学を出たらミュージシャンになれると思ったら大間違いだよ」と言うのですが、音楽を奏でたいのなら今すぐ奏でれば良いし、それをやり続けている進行形の状態を常に続けていることが“ミュージシャンである”ということだと思うんです。「自分は漫画家であるのではない。毎日漫画家になるのだ」とおっしゃった、ある著名な漫画家の方がいらっしゃいます。新聞で何十年も4コマ漫画を連載しているようなベテランの方ですが、非常に感銘を受けました。つまり、漫画家という職業を背負って仕事をしているのではなくて、ネタが無かろうが毎日とにかく4コマを描く。それを続けていくことで結果的に漫画家と呼ばれる存在になっているんだ、という訳です。しかも、モノを作り続けている人は、今作っているものが前作を越えると思ってやっているので、必ずしも今の自分に満足しているかというとそうじゃないんですよ。今のAさんの状態というのは、そういうことだと思います。

Aさん: ありがとうございます。そう考えると、学生の頃よりは焦らなくなりました。学生の時は、「今ここまでやっておかないと将来こうなれない」という感じだったんですけど、今はできることを順番に積み重ねていこうと思うようになりました。以前映像の会社を勧めて下さった方は音楽の勉強はしていないけどアーティストになり制作側になった方だったんですが、“音楽学校出てるからなんなんだ”っていう人で(笑)。結構ガンガン言われて自分の中にあった変なプライドが全部ズタボロにされて一回無になって、結局私は「今、弾けるか弾けないか」しかないんだということに気付かされたんです。

永:ああ、それはすばらしいですね。

Aさん: だから今音楽をやっていなかったらこの先もし大勢の人に聴いてもらえることになっても、その時自分が何もできなければ意味がないと思って、今の生活を選択したんです。

永:なるほど、Aさんは、もうまったくブレがない。お見事です。あとは続けることですね。次回はBさんにお話を伺いましょう。

インタビュー:永田純×ミュージックメイト×ミュージックメイトスタッフ (ライター:岡本 貴之)

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プロフィール

永田純 ナガタジュン 音楽エージェント/ プロデューサー。
1958年東京生まれ。70年代中頃よりコンサート 制作等にかかわり、79-80年、YMOのワールド・ツアーに舞台スタッフとして同行。84 年 坂本龍一アシスタント・マネージャーを経て、85年以降、矢野顕子、たま、大貫妙 子、レ・ロマネスクらをマネージメント、細野晴臣、友部正人、野宮真貴、マルセル・ マルソーらを代理した。プロデューサーとしては 東京メトロ、六本木ヒルズ、東急 文化村、J-WAVE、世田谷文化財団等の主催公演、NHK「みんなのうた」、セサミストリー ト日本版テーマ・ソング、スタジオジブリ「ホーホケキョ となりの山田くん」サウ ンドトラック等にかかわる。また、オーディオ代理店、音楽出版等を手がけ、2011年 秋に設立された“独り立ちするミュージシャンのためのパブリックサービス”一般社団 法人ミュージック・クリエイターズ・エージェント代表理事を務める。京都精華大学 ポピュラーカルチャー学部教授。有限会社スタマック代表。元・東京シュタイナーシュー レ理事。著書に「次世代ミュージシャンのためのセルフマネージメント・バイブル」 「次世代ミュージシャンのオンガク活動ハンドブック」。

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