テレワークでも参加率が高くなるリモート健康セミナー・オンラインイベントの開催方法とは?

テレワークが一般的になったことで、健康セミナーや社内イベントなど、
健康経営に関する施策にも今、大きな変化が求められています。

リモート勤務が増え、社員の運動不足、メンタル不調などの健康課題が増す一方で、組織としての一体感が薄れ、新しい健康施策への参加呼びかけが、ますます難しくなりました。リアルな場での社内コミュニケーションが減り、決まった人だけが毎回くる“個人任せ”の参加状況に、さらに拍車がかかります。

しかし、このような状況下でも、リモートによる健康セミナーやオンラインイベントに続々と社員を集め、力強く健康経営を推し進める会社があります。そのような会社は、リモート環境になったことで、従来と比べ、何が不利にはたらき、どこを強化すればよいかを明確にしています。これまで通り、社内が盛り上がる健康施策を続けていくための適切な“補強”を、リモート下において都度行っています。そして、必要に応じて、WEBやアプリなどのツールを活用しながら、従来のリアルの場では来ることのなかった新しい参加者を、回を重ねる度に増やし続けています。

リモートになったからと言って、日々の健康施策を成功させる条件が変わることはありません。

大切なことは、リモートによりうまくいかなくなった部分を理解し、それに対して適切な対策をとることです。

そこで本稿では、まず原点に立ち返り、「健康施策を継続的に成功させるための4つのポイント」をまとめます。そして、4つのポイントのうち、テレワークが一般化したことで、多くの会社において、いま機能不全となっている部分を明確にします。最後に、その機能不全をみごと克服し、テレワーク下でも健康施策を成功させている2社の事例を紹介します。それぞれの会社が、リモート環境でどのような対策をうち、今も継続的に参加率の高い健康施策を実施しているのか解説したいと思います。

健康施策を継続的に成功させる4つのポイントおさらい

健康施策を継続的に成功させている企業は、次の4つの点をいつも適切に押さえています。

①なぜ健康経営をやるのかを明確にしている、
②やる理由を社員に伝える手段を最適化している、
③ほどよい「はじめの一歩」を設置している、
④続かせる仕掛けがある。

4つのポイントについて、以下の図にまとめました。それぞれもう少し詳しく見ていきましょう。

①の「なぜやるか」は、会社として健康経営に取り組む理由を明確にしているかということです。「健康診断の有所見率を50%まで下げる」「社員のエンゲージメントを20%高める」など、うまくいっている会社は、自社の状況に合わせて、健康経営に取り組む理由を明確にしています。(※実際にはもっと詳細まで明文化されています。)それから、会社がやる気になっても、社員個人がその気にならなければ、参加率は上がりません。実際に参加するのは社員個人ですので、社員自身のやる気に火をつける自発的な理由も不可欠です。

②の「伝える手段」が適切であることも重要です。健康施策に取り組む理由があったとしても、それが充分に伝わっていないと社員は参加してくれません。社員が「それなら参加せねば」と腹落ちする理由を、いつ、どこで、誰から伝えるべきか、都度適切に判断していく必要があります。会社としてやる理由は、適切な形で社員に伝え、社員個人がやるべき理由は、能動的に芽生えるように、そのきっかけとなる情報を与えていくことが重要です。

③の「はじめの一歩」というのは、いざ社員が健康施策に参加したいと思い立った時に、簡単に今すぐ参加できる手軽なファーストステップが用意されているかということです。そして、「はじめの一歩」を踏み出しやすくするためには、“みんなもやる”なら「やってみるか」という状況づくりが非常に有効です。上司も始める。同僚も始める。他の部署も始める。家族までもが始める。そのような空気感が、重い腰を上げてもらうきっかけとなります。

④の「続かせる仕掛け」では、まず健康効果を感じてもらう仕掛けが必要です。これは、実際に「痩せた」「腰痛が治った」といった目に見える効果が得られればベストですが、たった一回の参加でそうなることはほぼありません。ですので、次に狙うのは「このまま続ければ効果がありそうだ」と期待してもらうことです。さらに、“みんなも続けそう”だから「自分も続けてみるか」という状況づくりは、ここでも効いてきます。

健康施策リモート化で起こる機能不全をいかに改善するか

以上が、そもそも健康施策を成功させるために押さえるべき重要ポイントでした。では、この4つのポイントのうち、リモート環境になったことで、施策実行の足かせとなっている点はどこでしょうか?一体、どの点を入念に補強すれば、社員は無事、継続的に参加してくれるようになるのでしょうか?

以下にA~Cで記した点を補強することが、その答えとなります。

Aの「どこで伝えるか」という選択肢は、テレワークが増えたことで限られてきました。何を伝達するにも、オンラインが多くなり、もはやオフィスでの口コミが自然に伝播していくことは期待できません。

Bの「いつでもすぐに参加」できる環境づくりもテレワークが増えたことで、難しくなりました。昼休みの通りすがりに興味をもって参加する社員は、リモート下で自然発生することはありません。

Cについても、社員どうしお互いの顔が見えづらくなり、「みんな」でやっている空気感もわかりづらくなりました。実際にはみんなでやっている取り組みであったとしてもです。

以上が、リモート勤務が増えることで脆弱になってしまった点ですが、逆に言えば、これらのポイントをきっちりと見直し、うまく補強ができれば、健康施策は今後も継続的に盛り上げていくことができるということです。

リモート下での健康施策を実施するための補強すべきポイントがわかったところで、具体的なリモート施策の成功事例を2社紹介したいと思います。いずれも弊社パソナが支援する企業様で、リモートにより弱ってしまった点をどのように補強し、参加率を引き上げているのか、具体的にイメージいただけると思います。

リモートでも参加者3倍!「習慣化チャレンジ」とは?
(リコーITソリューションズ株式会社)

リコーITソリューションズ株式会社は、情報・通信業の社員数約900名の会社です。同社では、「習慣化チャレンジ」という取り組みを実施しました。これは、社員が健康についてEラーニングで学んだ後、その学びを具体的な健康アクションに落としこみ、3週間、全社員が一斉に取り組むという施策です。まず結果をお伝えすると、通常のセミナー開催に比べ、リモート環境になったにも関わらず、参加者は約3倍に跳ね上がりました。

まず、Eラーニングで学ぶテーマは、社員自身がそれぞれに学びたいものを選べるようにします。用意するテーマタイトルは「運動について」や「食生活について」など、漠然としたものではなく、「肩こり・腰痛が気になる」「体を引きしめたい」など、社員の身近な悩みに目線を合わせ、興味が持てるテーマにしました。こうすることで、社員の個人的な「なぜやるか」が芽生え、能動的な参加を促します。

Eラーニングで学んだ後は、すぐ個人任せにして行動させるのではなく、これから取り組む具体的な健康アクションについて、一度宣言をしてもらいます。

宣言方法は簡単で、下のスライド左側にあるような宣言フォームから行います。この瞬間、みんなが最も意気込むため、宣言する健康アクションのハードルを自分で上げてしまいがちです。やる気があることは良いことなのですが、継続しなければ意味がありません。なので、宣言するときには、あくまで定型化した宣言フォームを用意しておき、まずは「小さな第一歩」しか宣言できないようにしておきます。こうすることで、無茶な宣言がなくなり、継続実現性が高まるのです。

宣言後は、上のスライド右側にあるように、自分の宣言も他の人の宣言も見られる状態にしておきます。着手する健康アクションを皆がお互いに宣言し合い、それをオンラインで見える化することで、「みんなやる」空気感を作っていきました。

ところで、ここではあえて実名制ではなくニックネーム制として、誰が何を宣言しているか、なんとなく想像できる楽しさを演出しています。社内のチャットや出社時の話題となるような仕掛けです。

さらに、1週間ごとの振り返りを各自が入力できるようにし、更新状況も全員が閲覧可能としました。そして、頑張って健康づくりに取り組んでいる人には、以下のような景品を用意し表彰するなどして、積極的に健康意識の高い人へ評価する仕組みを作っていきました。

社員みんなで健康を考える「ウェルネス月間」が成功(生命保険会社A社)

生命保険会社のA社は、社員数は約5,000名で全国に営業所があります。2020年4月に1回目の緊急事態宣言が出されてまもなく、リモートによる健康施策を早速試みます。

こちらも先に結果をお伝えすると、当施策の実施後のアンケートで96%の社員が満足し、80%以上の社員が健康への意識変容や行動変容、さらには仕事への好影響を実感していると回答しました。一体どのような取り組みをしたのでしょうか?

まず、簡単な社内アンケートをとり、自宅勤務が増えたことによる社員の健康への影響を調べました。結果として、単身者の食生活や飲酒習慣が悪くなっていることに気づきます。この状況の改善を、会社として健康施策に取り組むべき理由に据えたことで、社員にも身近でわかりやすく、自分ごととして捉えてもらうきっかけとすることができました。

ポイントは、緊急事態宣言という「共通の乗り越えるべき壁」をみんなに意識してもらうことで、リモートでも一体感を生み出せた点です。また、社員の個人的な「わかっちゃいるけど、やめられない」食生活や飲酒の悪習慣に対して、会社が直接手を差し伸べられるテーマに設定したこともうまくいった要因です。

実際の取り組みとしては、オンラインによる健康ライブセミナーを実施しました。ここでも主に2つの工夫をしています。

1つめは、1回のライブセミナーで完結するのではなく、7月8日~29日の3週間を全社で取り組む「ウェルネス月間」と題して、計4回のライブセミナーを連続的に開催したことです。これが「続かせる仕掛け」となります。この1か月は、社員みんなで健康のことを考える期間として、全社的にアナウンスしました。

2つめの工夫は、この「ウェルネス月間」の前に、全国の営業所にいる「ウェルネスリーダー」に先行してライブセミナーを体験してもらい、その体験談を配下のメンバーに伝え、参加を促してもらったことです。「ウェルネスリーダー」とは同社の健康経営の推進担当で、各営業所に1~2名が毎年選任されています。このように「伝える手段」にも先手を打っておきました。

ところで、ここで補足的に加えると、例えばウェルネスリーダーと言ったような既存の社内の仕組み・ルールと健康施策を連携することも有効な手段であると言えます。

リモート環境に合わせた社内発信や施策実行が成功の鍵

以上、リモート健康施策の2つの成功事例を紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?スペースの関係上、取り組みの一部の紹介となりましたが、少しでもご参考いただければ幸いです。

本稿では、テレワークが当たり前となり、リモートでも社内が盛り上がる健康施策をどのように打ち出していけばいいかということを述べてきました。

大切なことは、リアルな場で実施していた当初から、リモート環境になることで、何が不自由になり機能不全となってしまったのかを見極めることであり、それらを補強し改善していくことです。

今回の2つの事例では、弊社パソナが提供する健康施策プランの「健康ライブセミナー」や「習慣化プログラム」をベースに、リモートに特化した具体的な取り組みとして紹介いたしました。さらに詳しく聞いてみたい、これからの取り組みについて相談したいという方は以下のお問合せフォームからご連絡下さい。ご相談はもちろん無料です。お気軽にお問い合わせいただければと思います。

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