翻訳家になるには講座

翻訳家として必要な能力とスキルを磨く方法

翻訳家になるには、目標に向かい、時間をかけて学ばなければなりません。そのためには無理なく続けられる勉強法を選ぶことと、勉強と仕事を両立できる体制を整えることが不可欠です。パソナの教育研修担当マネージャーの山口清美が、翻訳家になるためのポイントについて、アドバイスします。

派遣登録して働く魅力のひとつは、時間の余裕を生かし、学ぶ時間を確保できることにあると思います。
翻訳のように、勉強を続けていかなければならない仕事を目指すには、適した環境と言えるのでは?

おっしゃる通りですね。パソナのスタッフにも、パソナのスクールをはじめ、翻訳の専門学校や夜間大学に通いながら、翻訳家を目指して勉強している方がたくさんいらっしゃいます。

夜間大学に通う方もいるのですか。
5時や6時の定時に仕事を終了できるから、可能なのですね。

派遣では、翻訳業務を含むアシスタント的な事務職など、仕事の中で翻訳の基礎を学ぶこともできます。スクールはもとより、仕事を通じて得られる知識や経験は、とても貴重な財産になります。日常の実務の中で翻訳の経験を積み、またアフターファイブにさらに勉強を重ねていく。向上心をいつも高く持ち、自身の目標と必要性から考慮して、勉強を重ねていくことが大切ですね。

翻訳方法だけでなく、多面的に学んでいると、将来性も広がりますよね。
パソナの講座にはどのようなものがありますか?

英語の教育事業を展開している専門機関やスクールと提携しているので、スタッフ特別料金で学ぶことができます。ビジネス関連の技術翻訳の基礎を身につけられる講座や、需要の高いコンピュータ関連の翻訳技術を学ぶ講座、出版翻訳を目指す人のための講座などなど様々です。

パソナのオリジナルの講座にはどのようなものがありますか?

ロールプレイングを取り入れた実践的な講座や必須の「レターライティング」など、速攻効果を期待できる講座があります。翻訳ではこうした講座で英語力を高めていくとともに、日本語の力も磨いていくことが必要だと思います。

基礎となるのは、日本語力ということですね。その力を伸ばすには?

日々の仕事の中からでも、学べることは多いのではないでしょうか。日常業務の中で目にする定型化された文書やビジネス文書を、翻訳することを意識して接していく。社内の規約なども無為にせずに英訳してみたり。「訳す」という作業を意識しながら、日常用語をストックしていくだけでも、力は伸びると思います。

そうした視点で日常を振り返ると、全てが勉強の材料になりますね。
意識的に過ごすだけでも、成果がありそうですね。

翻訳は、文字として結果が後に残る仕事です。そのため通訳よりも一層言葉に敏感になって、その真意をくみとり、いかに原文の意味が伝わりやすい文章にできるかが求められるのです。また、聞き慣れない用語だからといって、うっかり間違えるなどのミスがあってはなりません。細心の注意を払って訳していける姿勢が、常に欠かせません。

それだけ責任感のある仕事といえますね。
派遣では、どのような仕事が多いのですか。

最近では、特許に関する翻訳が増えています。海外の情報を収集し、要点を日本語にまとめるという仕事もあります。また、他にはメールの作成なども派遣では多い翻訳業務のひとつですね。未経験の方は、まず翻訳業務を含んでいるアシスタント的なお仕事で経験を積み、次に専門分野を見つけて知識を深め、さらにキャリアを重ねていくというステップを踏むのが良いのではないでしょうか。

今はスピードも求められていると聞きます。
時間制限を意識して、トレーニングするなど、勉強にも工夫が必要ということですね。

翻訳という仕事は、とても奥が深いものです。早さは必要とはいえ、場数を踏まないと、即座に適切な言葉を見つける「ひらめき」は得られないでしょう。まずは、仕事を通じて経験を積んでいくことが大切だと思います。仕事を通じて経験を積んでいると、普段の勉強との相乗効果により、生きた言葉を吸収できるようになるのです。

つまりキャリアアップの目標を持ち、仕事と勉強の両面で学んでいくことがポイントなのですね。

翻訳など英語を使う仕事は、TOEICや資格など英語力を数値化し客観的に実力をはかれるので、将来の目標を立て易いと思います。将来のイメージが具体的に描けるから、ステップアップの設計もしやすくなる。今やりたい仕事でも将来の夢でも、どちらもいいのです。長いスパンで考え、そのための経験と勉強を重ねていくこと。それが、翻訳家になるための第一歩だと思います。

数年後への夢に向かって・・・。
短期の仕事も選べる派遣は、まさにキャリア設計に適した環境なのですね。

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